多くのリスティング案件はCVが、サービスへのお問い合わせや、ある商品の購入など、1つの目標に向かって運用を行うことが多いのではないでしょうか?上記のような案件では「CVが増える=売上が上がる」といった構図ができると思いますが、案件によってはそうはならない場合があります。
今回は、様々な商品を扱うECサイト案件を事例に、様々な商品・商材を扱う案件でありがちな目標設定の誤りについてご紹介します。
事例
案件の概要は下記の内容となります。
- 対象:様々の商品を扱うECサイト
- CV :フォームお問い合わせ、電話クリック
- 目標:CPA 2,000円以内でのCV最大化
上記のアカウントでリスティングを開始しました。また、開始時点でお客様からは注力したい商品があると聞いていたので、注力商品別キャンペーンと、その他の商品を1つにまとめたキャンペーンに分けたキャンペーン構成にしました。
そして、開始1ヶ月目の結果としては下記の内容となります。
合算CPAは目標の2,000円以内を早々に達成できました。また、注力商品キャンペーンでも全ての商品ではないですがCV獲得ができているのでCPAを抑制する施策を行い、その他商品キャンペーンでは特定の商品キーワードで多くのCVが獲得できていたので、新たにキャンペーン分割をしようと考えていました。
ところが、お客様に確認したところ、売上に繋がっていないとのお話でした。
何故、売上に繋がっていないのか?
理由を確認したところ、その他商品キャンペーンで多くのCVを獲得していた特定の商品は利益率が非常に低い商品であることが分かりました。
一般的なリスティング広告では1商材ですので、当初聞いていたCPA2,000円以内を目標にどの商品のCVも同じ価値と考え運用をしていましたが、多くの商品を扱うECサイトの場合、商品ごとに利益率・目標CPAも違うので、CVの価値にも違いが生じます。改めて、お客様に商品別の目標CPAを確認しましたところ、1,000〜5,000円と商品によって大きく違いがあることが分かりました。
その後、注力商品の中でも目標CPAの高い商品にキーワードを絞り込んだキャンペーン構成に変更した結果、売上のアップに貢献することができました。
まとめ
よくよく考えると商品ごとに利益率が違うので当然目標となるCPAが変わりますが、これまでの1商材でのリスティング運用経験や、管理画面上の数値だけで判断していたことが、今回の売上につながらなかった原因かと思います。
配信する商材はお客様の数だけ多種多様にありますが、CVやCPAも様々な種類があることを意識して運用を行っていきたいですね。