皆さんこんにちは!
冬も終わりに近づいたと思いきや、雪が降ったり寒くなったりなどが落ち着かないですね。
営業部の小野周太郎です。
長らく営業支援を行ってきたことで気づいたこと
弊社ではパートナー制度という形で、リスティング広告を販売メニューとして取り扱っているホームペー ジ制作会社様・SEO会社様などの営業支援・下請運用を行っております。
パートナー社数も130社を超え、数々の営業支援をしていく中で
- 営業支援をしたが、失注(受注失敗)するパターン
- 受注後に成果を出しづらく、短期解約となるパターン
等の傾向が多数蓄積されてきました。
(・・・とはいっても私見が多いですが)
今回はそのナレッジから
「SEO業者さんがリスティング広告提案するときの注意点」
というネタをご紹介します。
※リスティング広告未出稿中小企業様に対する、という前提です。
※今回はSEO”寄り”の駆け出し企業様(や、フリーコンサルタント様)が対象ということで、提案力の高いSEO専門企業様は除いて、という前提です。
【危険?】月間検索ボリューム主義という営業・提案スタイル
よくあるキーワードプランナーやキーワードアドバイスツールを使い、月間検索回数を軸にキーワード提案をする手法ですね。
月間検索回数が○○○○回以下の場合は提案しない、というルールを設けているSEO会社さんもいらっしゃるようです。
人数が多い=上位表示すれば多くのサイト流入数を得られる
↓
多くのサイト流入数=成約率が一定なら多くの獲得件数を得られる
というシンプル且つ王道の考え方ですね。
では、このスタイルでリスティング広告も提案しちゃえば良いのでしょうか?
今さらですが、リスティング広告はクリック課金型
そうなんです。
多くのクリック=大きな広告費
という事になるんですね。
この事を知っていたハズが、いざ商談という現場に立ってみるといつもの癖(?)からか、クライアントの予算感を考慮せず、検索ボリュームが最も多いキーワードを提案してしまったりしているケースがあるようです。
加えて、モチベーションの高いユーザーが検索するキーワードって重要ですよね。
そして基本的にユーザーの目的が明確であればあるほど、そのキーワードの検索ボリュームは少なくなっていく傾向があります。しかし、ゼロじゃなければ充分に価値がある顕在層キーワードです。
顕在層の分母は必要。でも、そのキーワードって本当に顕在層?
例えばチェーンソーを通販で販売したいチェーンソー屋さんに提案するとします。
そして、「チェーンソー 通販」の検索ボリュームが70回だったとします。
そこで、SEO商談経験豊富な方はこのように思うのです。
「こんな回数のキーワードを提案しても意味が無い・・・」
結果、月間検索ボリューム8100回の「電動工具」で提案してしまう、とのことでした。
電動工具って、チェーンソー屋さんにとっては超重要視すべき顕在層ではありませんよね。。
勿論クライアントの広告予算が潤沢で、初っ端から顕在層から潜在層まで幅広くいきたいという場合であればそれも有りですが、初めての出稿にそういった方針・予算を取られる企業はそれほど多くはありません。
どうすべきか
チェーンソーを通販で買いたいという方は、一度は「チェーンソー 通販」と検索する方が多いといえます。
リスティング広告が初めてという中小企業クライアントに対し、真っ先にご提案すべき内容は、
- 欲しい人に売る
- 広告費がペイするのかを見る
これです。
クリックをされなければ広告費はかかりませんので、まずは欲しい人に向けて広告を出しましょう。
例えキーワードプランナーで検索ボリューム70回であっても恐れる理由はありません。むしろ少額でテストマーケが出来てラッキーだという考え方もできます。
そもそも欲しい人に対して広告を出しても成果が出せなければ、「電動工具」などのやや潜在層寄りのキーワードへ広げたところでなかなか成果は出せません。
その場合、一旦リスティング広告は撤退し、サイト内容の見直し等を行うことを検討しても良いでしょう。
もちろん「欲しい人」が検索するキーワードは1つだけではありませんので、その他に濃いニーズのキーワードがあればそれらも網羅しましょう。
そして、ここまでの話の腰を折るようではありますが、そもそもキーワード云々というキーワードのお話は、リスティング広告商談フェーズでは本質的な提案ではないと個人的には思っています。
まとめ
例え専門外であったとしても、リスティング広告を販売する以上、その人はプロフェッショナルな提案をする必要があります。
もし、リスティング広告営業=キーワード販売屋さん
という考えがありましたら、ちょっと考え直した方が良いかもしれませんよ。
仮説、戦略立案、運用含めたPDCA作業全体を代行するサービスをご案内する立場がリスティング広告の営業です。
キーワードと検索ボリュームのご提案だけに軸を置いて完結させず、
顧客のサービス、競合、ターゲット分析などのお話やリスティング運用方針のお話、数か月先まで見据えた計画などしっかりと打ち合わせしましょう。
以上、キーワード屋さん的な月間検索ボリューム主義の商談スタイルで、失注や解約が多発している営業(プランナー)さんに少しでも気づきが生まれたなら非常に幸いです。