昨日、とある方に『こういったECサイトを考えているんだけど上手くいくかな?』という相談を受けました。
私も100%的中させることは難しいですが、ある程度はうまくいくか、いかないかくらいの判断がつきます。経験則や事例を知っているというのも多分にあるのですが、ちょっとした勘所があれば簡単に判断することもできます。
今回は私が普段その判断をするにあたって、どのように考えているかというところを簡単な2STEPでご紹介いたします。
STEP1:ニーズが顕在化しているビジネスかどうか?
まず考えることは、その商品やサービスのニーズが顕在化しているかどうか?というところです。意外とここを考えていない or 見誤っているケースが多いように思います。
ニーズが顕在化しているとうことは、その商品やサービスを探している人がいるかどうかということですね。探している人がいれば、当然商品やサービスの成約がしやすいですよね?
つまりリスティング広告で言えば、検索連動型広告が使いやすいわけです。
例えば、電動工具が欲しい人はそれなりにいると思いますので、『電動工具 通販』という検索ワードで検索する人がいるということです。そのユーザーに『電動工具の通販なら○○』とアプローチすればOKということですね。リスティング広告的にはニーズが顕在化しているに越したことはありません。
失敗するケース
ただ座っているだけで髪の毛が生えてくるイスを新開発しました!という無名の方がいたとしましょう。
こういった方で陥る失敗する思考パターンとしては、育毛や増毛のニーズはすごく多い → ニーズが顕在化している → この新しい切り口の商品は売れる! → 『育毛』というキーワードでリスティング出せば売れる!といったものです。
育毛や増毛のニーズは確かにすごく多いですし、大きなマーケットです。ただし、このマーケットのユーザーが求めているのは、育毛剤だったり、育毛サロンだったりするわけです。しかもそれなりに有名なものがより安ければいいし、有名でレビューが良かったりしたほうが効果も期待できそうですよね。
ユーザーが欲しいのは聞いたこともない、信用できるかも分からない奇抜な商品ではありません。このイスに対してのニーズは顕在化していないのです。
例は極端でしたが、このようにマーケットがあるだけでニーズが顕在化していると勘違いしている方をよく見かけます。
まずは、自分の商品は本当に市場のニーズが顕在化している商品かもう一度考えなおしてみてください。ニーズが顕在化していなければ、CVRが相当低い状態での勝負になります。(ただ、毛生えイスは奇抜すぎてそれなりに売れる気もしますが笑)
STEP2:クリック単価的に耐えられるか?
リスティング広告においてクリック単価は、自分だけで決めるものではなく、他の競合に対して相対的に決定されます。ですので、自分だけが特別安くということはありえません。
ですので、現状のクリック単価の相場をざっくりキーワードアドバイスツールなどで調べてみて、相場のクリック単価が200円であればそれに従う他ありません。
STEP1をクリアしてそれなりの販売サイトさえあれば、それなりのCVRが期待できるでしょうから、相場のクリック単価を想定CVRで割ってみれば、CPAが算出できるわけですね。
そうすると、その商品の粗利なり、LTVを考えればうまくいきそうかそうでないかが判断できますね。
STEP1とSTEP2で何をやっているか
以前、リスティング広告で効果が出る業種ってどんな業種?という記事でも書きましたが、『うまくいく』の定義は
・問い合わせが少なくとも1以上ある
・獲得単価(CPA)=クリック単価(CPC)/コンバージョン率(CVR)<利益
ということだと思います。
つまり、STEP1でCVRを、STEP2でクリック単価を見ていたわけですね。そうすればうまくいくかどうかなんとなく概算できるということです。よく考えて見ればシンプルなシミュレーションですよね。
まとめ
ここで言うとSTEP1でつまづく方を非常に多く見かけます。市場的に最先端過ぎて新しすぎる商品などは、今まで無かったものだからすごい可能性を秘めていると思ってしまうのも分かるのですが、大抵の場合はCVRが低くなるというだけです。
自分の商品やサービスを作る上で思い入れや情熱を持つことは非常に大事ですが、マーケティングは第三者目線で冷静に考える事が大事ですね。