先日のWeb&モバイル マーケティング EXPOでは多数のご来場誠にありがとうございます!
今週はエキスポの反響で商談殺到、充実weekになる事間違い無しの営業マン、小野周太郎です。
突然ですが、リスティング広告に関わる皆さんは
「リスティング広告やったことないんだけど、何件取れる?」
と、聞かれたらどう対応しますか?
この分野のリテラシーが高い人から見れば、
「分かるわけがないっしょ!」
と一蹴したい気持ちになるかと思いますが、営業に関わる人であればよくあるお話ですのでグッと堪えて考察してみます。
シミュレーションは良くも悪くもシミュレーション
これは、質問者側が知っておいた方が良い事です。
見出しからいきなり結論となっていますが、やはりシミュレーションは模擬であり予想でしかありません。(特に成果シミュレーション)
ましてや、予算、主軸サービスやそのサービスの競争優位性、競合、季節要因、サイト内のコンテンツ力、サイトのゴールアクションの数・種類、そしてコンバージョン計測を行える状態のアクセス解析データ等々・・・
何かしら係数の出しようがある場合を除いては、何も情報が無い上に出された成果シミュレーションについては、もはや予想ではなく妄想に近しいもの になってしまいます。
成果数シミュレーションを最重要視するお考えの企業のWeb担当者様は、ためらいも補足説明も無くズバッと自信満々に成果数シミュレーションを提示してくる代理店に対し、ほんの一瞬でも良いので注意して再考を行いましょう。
もしかすると、シミュレーション提示できない旨とその理由を懇切丁寧に説明してくれる誠意ある代理店の方がお付き合いしやすく、成果も出せる代理店かもしれませんよ。
同業の事例を聞くと良し
成果シミュレーションを求めるよりはこの質問の方が建設的だといえます。
数値イメージやその代理店の実績を知ることも出来て一石二鳥です。
でも注意してください。
顧客との秘密保持もあるため伏せ字個所(屋号など)は当然多くなりますし、
それを逆手に数値や内容には「色」が付けられている事が業界内では慣習的に、少なからずまだまだまかり通っているようです。
また、当然ですが、紹介される事例はその代理店にとって10社に1社なのか、100社に1社なのかも分からない、成功事例のみがご紹介されるはずです。
そしてこの
成功事例提示→クロージング(ノリノリ&イケイケ空気にて)
というのは知識も誠意も無い新人営業でもそれなりに契約を取れてしまう営業マニュアルの定石でもあったりします。
ではどのような事例の聞き方が良いのか。
例えば一捻りして、
「同業の予算相場、成果相場が知りたい」
「同業ではどういう失敗事例があるか?失敗理由も知りたい」
などの聞き方をした方が、深い気付きを得られる良回答が貰えるかもしれません。
代理店側なら、目標値とご希望予算を尋ねると良し
あくまで一例ですが、代理店の営業なら、予想成果数を尋ねられたら即答は控えて目標値とご予算をヒアリングすると良いといえます。
※「質問を質問で返すなあーっ!!」
と叱られないように質問の意図は伝えましょう。
想定平均クリック単価はサイト内容やメイン商材さえ把握できればある程度は予想出来るため、以下の計算が出来ます。
ご予算÷想定平均クリック単価=想定クリック数
↓
目標値÷想定クリック数=【達成に必要なコンバージョン率】
ここで算出された達成に必要なコンバージョン率を、
達成可能or達成困難
や、
達成するための施策プロセス立案
など、どう扱ってお打ち合わせを進めるかは営業の力量の見せどころですね。
まとめ
元データ無しからの成果シミュレーションについて、やや否定的な記事とはなってしまいましたが、それでも必要な時はきっとそれは必要なのだと思います。(広告主の稟議都合、プレゼン要件都合など)
そしてそこで嘘が無く、納得ができるか(得られるか)にこだわるスタイルなど、各個人のスタイルを追及していくのもまた、営業マンや業者選定中の広告担当者のお仕事の醍醐味ですよね。