検索広告とDSAは設定方法は違いますが、どちらも検索結果画面に表示されユーザーもテキスト広告で広告表示がされますよね。
上記のように似たような配信メニューなのでCVが付く広告文も当然、同じような傾向になると思っていました。
ところが先日アカウント分析をしていたところ、広告文で異なる傾向があったのでご紹介します。
事例紹介
案件概要
- 商材:インテリア・雑貨のECサイト
- CV地点:商品購入
また、広告文は下記3パターンにて配信し、広告のローテーションは「最適化」を使用し、DSAの広告文は特性上タイトルは指定できませんが、説明文は検索広告と同じ内容にしています。
- ①サイト名訴求:サイト名を記載し、サービスを網羅した広告文
- ②発送日訴求:発送日の短さを訴求した広告文
- ③セール期間訴求:セール期間中で○○%OFFなど割引率を訴求した広告文
配信結果
検索広告
広告ローテーションに影響で表示回数やクリック数に差はありますが、「②発送日訴求」の広告文がもっともCVR・CPAが良い結果となっています。
「①サイト名訴求」は過去CV獲得の実績があるので配信量が多くなったと考えられます。表示回数・クリック数の多さに比例しCV数も多いですがCVR・CPA共に「②発送日訴求」よりも悪い結果となっています。
「③セール期間訴求」に関してはCV獲得ができていません。クリック数が100以上あり、他の広告文がCVR1%以上となっているので1〜2件のCVは獲得して欲しいですが、今後CV獲得ができないのであれば配信停止することで改善ができると考えます。
DSA
DSAも広告ローテーションの影響で配信量に差がありますが、検索広告では成果の悪かった「③セール期間」訴求が最も良い結果となっています。
反対に検索広告では成果の良かった「②発送日訴求」が最もCVRの悪い結果となっております。
どうして差が出たのか?
検索広告とDSAそれぞれの検索クエリを分析したところ、検索広告では「食器 おしゃれ」や「タオル プレゼント」といった製品のジャンルを含んだ検索クエリでCVを多く獲得していました。
この事から特定の商品を探しているというよりも、何となくサイトを見て衝動的に買ったユーザー像が想定され、そのようなユーザーに対しては「セールで普段よりも安い」という訴求よりも「すぐに発送される(=すぐに手に入る)」といった訴求の方に興味を持ったと考えられます。
DSAの検索クエリは「(ブランド名) ルームシューズ」や「(ブランド名) 通販」といった特定のブランド名を含んだ検索クエリで多く獲得していました。
検索広告のユーザーとは違い、ブランドと製品は既に決めているので購入を検討している段階のユーザーと考えられ、そのようなユーザーに対しては「普段よりも期間限定で安い」といったセール訴求が魅力的に感じたと考えられます。
まとめ
今回は検索広告とDSAで比較しましたが、検索広告でも指名キーワードと一般キーワード、その他リマーケティングでもユーザーの求めている内容が異なるので複数の広告文を用意しておくことで検証ができCV増加が期待できると考えます。
AdWordsヘルプでも効果的な検索キャンペーン作成の一つとして「広告グループに 3 つ以上の広告を作成する」ということを掲げています。
また、DSAというと検索広告の補完的な配信だと思っていましたが、今回のようにユーザーにニーズに合う配信ができたことで有能な配信メニューだと感じました。