こんにちは、ようやく2017年に入りましたね。今年もどうぞよろしくお願いします。皆さん、2016年は良い年を過ごせたでしょうか?私は年の終わり頃から尻すぼみな結果となり、色々と反省することが多かったです^^;特に暴飲暴食がたたり、体が重いです汗 今年こそは・・!
今回の記事は年の変わり目もあり、個人的に初心に帰るという意味で、リターゲティング(以下、リタゲ)の簡単な事例紹介となります。皆さん、リタゲのメンテは十分に行き届いていますでしょうか?オーソドックスな部分の調整で言うなら、入札や予算配分、各種設定の調整からプレースメント除外になると思います。そう言った調整を行っても、目に見えてCPAが高くなってきているなんてことはありませんか?そんな事例の紹介となります。
アカウント概要
- クライアント様は住宅・建設関連の事業をされている。
- 本件では「住宅セミナー」のメルマガ利用ユーザーの獲得。
- 配信はリマケ・リタゲのみ
本件の広告配信について
今回、クライアント様自体が、かなりWEB集客に注力されています。そのため、WEBサイトへの流入する新規ユーザーが多いとのことで、本配信の要件としては、この「新規ユーザーをリマケ・リタゲで刈り取り」となります。
リマーケティングの構成
今回は配信するリマーケティングの構成としては、流入したユーザーのモチベーションを考慮して「流入したユーザーのページ遷移レベル」と「リストの保有期間」という切り口で掛け合わせた配信を実施しています。下記に簡単なイメージを記載します。
流入したユーザーのページ遷移レベル
流入したユーザーがどのページまで遷移したかでモチベーションを判断した切り口です。
流入したユーザーがTOPページで離脱したか、フォームまで遷移したかではユーザーのモチベーションが違いますよね。今回は「フォームまで遷移した人(リスト_BB)」と「そうでない人(リスト_AA)」で分けています。※成約ページ(CV)は除外対象
リストの保有期間
ユーザーが流入してからの期間で切り分けています。流入してから日が浅いほどモチベーションが高く、日が過ぎるほどモチベーションが低いという想定のものと切り分けています。
上図のようなイメージで保有期間を分けており、14日であれば、すでに7日用のリストがあるため、除外リストを組み合わせて8日~14日間といった保有期間を作成しています。
リスト
上記2つの切り口を組み合わせて、今回は下記のようなリスト単位で広告グループを作成、配信に臨みました。
〇ユーザーのモチベーションが高いリスト順
リスト_BB×保有期間14日
リスト_BB×保有期間30日
リスト_BB×保有期間60日
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・
リスト_AA保有期間7日
・
リスト_AA保有期間60日
加えて、モチベーションが高いリストユーザーの流入を多くしたく、入札単価でも強弱をつけています。(モチベーションが高いリスト順に入札単価を高く設定)
配信結果
CPAが大体5,315円辺りでコンバージョン(メルマガ登録)で獲得していますね。この結果が良いのかどうかは今回の記事とは関係ないため、割愛します。また、広告グループ単位では下図のような結果になります。
広告グループ単位の実績
想定通り、CVはモチベーションが高いリストに偏っていますね。ここから今回の記事の内容になるのですが、実は現在のCPAは配信して日が経つごとに高騰していることが分かりました。実際の日別実績を集計しましたので、記載します。
日別実績
上記、リスト開始の1日目からの実績を見て頂くと、10日目あたりからCPAが高くなってきていますね^^;特に一部のプレースメントに広告費が偏っているといった、悪化箇所が無いため、基本的な調整では解決できない問題ですよね。こういった事象に思い当たる方は多々いるのではないでしょうか。
要因はリストのボリューム
可能性の領域ですが、今回の事象を引き起こしている要因ですが、「リストのボリューム」であると考えられます。リストは常に流入したユーザーを対象に保有し続けます。流入ユーザーが、リマケで一回流入すると期間が一番若いリストに入るため、状況によっては延々と流入し続けられ、不要な広告費の利用割合が増えるため、今回のようにジリ貧にCPAが上がっていく結果となったと言えます。
現時点では、この事象とその要因を仮説立てした段階に過ぎないため、可能性として話をしておりますが、今回の仮説が正しいようであれば、下記の施策でCPAが抑制される事が見込めます。その結果については別記事にてお話しできればと思います。
対応施策
実施することはシンプルで下記2つの施策を実施します。
- リスト保有期間の細分化
・・・現在、リスト_BBは最小期間が14日となっているため、さらに細かくして7日を設定します。日別実績では10日あたりからCPAが高くなっているので、ある程度のCPA抑制が期待できます。 - フリークエンシーキャップの設定
・・・14日以降のリストについて、フリークエンシーキャップを設定します。設定することで同一ユーザーへの配信量を減らすことで、延々と流入し続けるユーザーの抑制に繋がり、結果、CPA抑制に繋がることが期待できます。
まとめ
如何でしょうか。配信商材によっては、ターゲットユーザーの検討期間などが違い、適切な期間の切り分けが違ってくると思います。今回は実績の傾向から、検討から行動までの期間が短い商材と言え、現構成でも切り分けの幅が大きかったことが分かりました。
リタゲの配信構成によっては、日別で実績を確認すると、今回の結果よりも顕著に出ているものがあるのではないでしょうか。個人的な見解ですが、一度構築した構成は、追加することを躊躇して、その場しのぎの調整に目が向く方も多いと思いますので、適切なタイミングを見極めて、調整もしくは設定見直しをしたいですね!