リスティング広告に関わる上で、お客さまのビジネスモデルの理解は大事、という話はいたるところで言われているところかと思います。確かに、個人的に知っているデキる営業担当者や運用者は、そういうところの力が秀でている印象がありますね。
とは言うものの、「ビジネスモデルの理解」と漠然と言われても何の理解だか分かりにくいですよね。ことリスティング広告においてはお客さまの粗利などの利益を理解するということが、ビジネスモデルの理解への第一歩となります。
本日は200業種以上の粗利などの利益構造が丸分かりなサイトを発見しましたのでその紹介です!
これで経験したことのない業種の方からの依頼だとしてもある程度当たりをつけられるかもしれませんね!
どんなサイト?
独立行政法人中小企業基盤整備機構(略称:中小機構)の運営しているJ-Net21というサイトです。ざっくり言うと中小機構は中小企業を応援するための公的機関で、J-Net21の中にはかなり色々なサービスやデータなどが記載されています。
さっそく見てみる
J-Net21の中の「業種別開業ガイド」というコンテンツに進んでいただくと、下記のようにかなりたくさんの業種が記載されています。
例えば、この中から1000円カット(1000円でカットしてくれる床屋さん)を見てみましょう。そのページの下の方に下記のような損益計算のシミュレーションという部分があります。
1000円カットの利益構造は私も知りませんでしたが、こちらを見ると1000円カットの粗利率は約50%程度ということが分かりますね。
この他にもいろいろな業種があります。個人的には色々な業種の利益構造を知れるだけで結構面白いです!
J-Net21
トップページ:http://j-net21.smrj.go.jp/
業種別開業ガイド:http://j-net21.smrj.go.jp/establish/guide/
粗利が分かると何が良いのか?
仮に1000円カットの広告主さまがいたとして、これを分かっているのと分かっていないのとでは、大きく提案が変わってくる場合があります。
CVが増えても人件費が増えない前提ですと、CPAが500円以下であれば広告主さまは無条件で喜んでくれるはずです。しかしCPAが500円を超える場合、リピート率次第で利益が残るかどうかが変わってきますので、そのあたりをヒアリングして採算が合っているのかどうか確認する必要が出てきます。
つまり粗利を把握しないと、広告主さまと同じ感覚で「予算を増やそう!」や「あれ?パフォーマンスまずいよね?」などを感じることができません。
この辺りのすれ違いで、「儲かってないのに予算増額の提案ばっかりしてくるんだよな・・・」というようなすれ違いが生まれてしまうこともありますね。
こういうすれ違いをなくすためにも、広告主さまにヒアリングするなり、前提知識としてこういったサイトを利用して業界の利益構造を把握してくことは大事ですね。
まとめ
リスティング広告を配信する上で数値での目標設定は必須だと思いますが、粗利に代表されるような利益を知らないと適切な目標値は設定できないと考えています。
広告主さまと同じ目線で話をしていけるようにこの辺りの知識をつけておくと、広告主さまに信頼していただきやすいはずですし、目標が間違っていない分、広告の成果も出やすくなると思います。
J-Net21には市場調査データなどもあるので、いろいろ活用できそうなサイトですね。是非活用してみてください。