今回は、とあるアカウントのデータから、構成時にターゲット想定だけでなく「媒体ごとの傾向を加味して構築~配信したところ、初月から大きな傾向差&成果が現れた」という事例をご紹介します。
どんなアカウントなのか
- 商材:会員制のパーティーサービス(仮称)
- CVポイント:有料会員登録
- 検索のみ、構成は基本的な「指名キーワード・一般顕在キーワード・一般潜在キーワード」
- 運用は代行移管で初月データ
ターゲット想定のイメージ
顕在:検索名称や方法もある程度知っており、サービスとしてどんな事が行われるかイメージつく層
例 → パーティー 名古屋 等で検索出来る人たち
潜在:言い知れぬほどの願望を抱えているが、サービス自体知らず検索名称や方法が判らない層
というイメージになります。
例 → 彼女作りたい 等、そのまま感情で検索する層
それぞれ、Google、Yahoo!どちらが有効なのか予測
顕在:ある程度リテラシー高めの層が多いGoogleメインで!
潜在:リテラシー低め層が多いが、芸能人の恋愛等ゴシップ的要素等の情報収集目的でYahoo!ニュース関連を閲覧したりする層を取り込みたいので、Yahoo!メインで!
運用結果
結果は下図のとおりでした。
Google結果考察
指名&顕在層による流入が圧倒的多数!これは、
- 前述予測のとおり高いリテラシーから「サービスを認知している」
- 検索広告しか実施していないことから「他経路から既に名称を認知済み」
ということで、このような結果になったと想定されます。
Yahoo!結果考察
Google比較で、潜在的な願望系キーワード流入が圧倒的多数!
- 前述予測のとおり、リテラシー由来で「願望をそのまま検索キーワードにぶつけてくる」
ということが、すべてですね!
願望系キーワード例:若い女性と出会いたい 等
【新人向け】媒体別傾向を踏まえた次の施策例
新卒社員も増えるこの時期ということで、新人の方向けに各媒体で、この傾向からどうすべきか?を「これがいいからここを伸ばす」という単純施策で一例として考えてみました。
※あくまで単純施策なので悪しからず・・・
Google施策想定
まず指名キーワード=その名称を知っていないと、検索しませんよね。今そこがメインになりますので、これ以上の拡大を考えていくうえで、基本的には「名称を知らせるための何らかのアクションをしなければ、指名検索は増えない」と想定出来ます。
※世論やNEWS等の外部要因除く基本傾向
では、それを「効果的に増やす」ためにどうしよう
現状構成のままで予算を増やす等で単純拡大を図るよりは「認知促進で指名ユーザーの刈取りチャンス増加」を目指すべきだと考えられます。
指名kwが取れているので、高リテラシー層に認知して頂ければ、刈取りチャンスも単純増加
→認知配信をリスティング内外問わず「高リテラシー層があつまるところ」へ配信していく
※ここでいうリテラシー対象はWEBだけでなく、出会いパーティ(商材)のことも指します
リアル:飲み屋さん等にポスター、チラシ、フライヤー関連をおいてもらう
WEB:ディスプレイ広告で婚活成功者が書いたブログや、恋愛必勝法等の情報サイトに配信する
Yahoo!施策想定
願望系の一般キーワードがメインになりますので、指名と違って日々多くのユーザーが、願望を検索窓にぶつける姿が想像出来ます。
そのため、キーワード強化による表示母数自体を更に伸ばす事は可能なはずです。
では、それを「効果的に伸ばす」ためにどうしよう
多様なクエリがあり、読み切れない部分があるのが口語系願望キーワードですが、とはいえ、その中でも関連が高いキーワードで検索するユーザーへの配信拡大を目指したい。とすると、現在登録しているキーワード構成の「CVが取れたキーワード」を軸にすることで関連性を最低限保ちながら「それを部分一致登録し、入札も強化」することで、ある程度関連性がある中で、リーチ範囲拡大と表示順位向上を狙うのも一手かと思います。
まとめ
媒体ごとに、顕著にユーザー行動傾向や意思傾向が現れる事例は、他にも沢山あると思います。私の体感ですが「サービス系の商材」にはこの傾向が特に顕著かなと・・・理由はサービス系商材そのものの成り立ちにあると考えてまして「ああしたい、こうしたい等のかゆいところに手が届く、をサービスとして具現化した」というものが多いからです。
※今回のパーティマッチングサービスもまさにそれ
もちろんコレに当てはまるものばかりではないですが、やはり基本として、初速からアクセル全開で行きたい場合「リアルなターゲット想定+媒体傾向で構成を想起する」ことが大事だと改めて感じました!