みなさんこんにちは。
最後の独身大物、福山雅治が結婚してしまったので、今日は女性社員の出社率は低いんじゃないでしょうか。
さて、クライアントに目標値の確認すると、「CPA目標は○○円で」とか「コンバージョン○件ぐらいほしいなー」というお話になりますが、当然のことながら、なんの根拠もなしに具体的な目標値を出しているわけではありません。
口に出して言うか言わないかは別にして、「平均顧客単価は○○円ぐらいで、粗利が○○%ぐらいだから、広告費とか手数料を差し引いて○○円ぐらいで獲得できればリスティングをやるメリットがある」とか「うちは成約率が○%ぐらいだから、月に○件成約させるには○○件ぐらい問い合わせがほしいんだよね」などといった背景があるわけです。
もちろん顧客単価や成約率は変動しますので、最初の話を鵜呑みにせず、定期的にヒアリングすることが重要です。
とあるECサイトの話になりますが、最近こんなことがありました。
事例
下の表は、ジュエリーを扱うECサイトの直近3ヶ月のデータです。(9月は25日まで)
このクライアントの平均顧客単価は最初のヒアリングでは5,500円。その後のリピートのことも考えると許容CPAは4,500円ぐらい、というお話でした。
7月は予算20万円でサーチのみを実施していましたが、サーチの予算を15万円に削り、その分でリマケをやってみたいとの要望がありました。予算は足りていませんでしたが、広告費をすぐには増やせない状況だったので、一旦サーチでの無駄を削る方向で動いたのが8月。
結果、サーチの予算を減らした中でコンバージョンは増え、CPAも大幅に抑制。リマケでもそこそこ成果が出たので、クライアントも喜んでくれるだろうとほくそ笑みながら状況報告のお電話をしました。ところが!いつも明るいクライアントの第一声が暗い。8月の売上状況は芳しくなかったとのこと。
なぜか?
8月は顧客単価が4,000円まで下がってしまっていたのです。よくよく聞いてみると、「プレゼント」や「ペアジュエリー」などは自分用に買う場合と比べリピート率は低いものの、1回の購入金額では5~6倍差があるらしい。そして8月はこの辺の購入が減っている模様。
なるほど・・・8月に行った「CPAの高いキーワードの停止・抑制」の中に、これらのキーワードが含まれていました。
「プレゼント」「ペアジュエリー」関連だけに絞った場合の数値は以下の通りです。
最初のヒアリングが甘かった!と反省しました。
CPAが多少高くても、「プレゼント」や「ペアジュエリー」を切るべきではなかった・・・。
方針変更
というわけで9月は自分用とプレゼント用でキャンペーンを分け、プレゼント関連の拡大に方針を変更しました。※このタイミングでプレゼントキャンペーン用の予算増額。
コンバージョン数は変わらず、CPAは上昇。この結果を持って再度クライアントにヒアリングをしました。
第一声に戦々恐々としていましたが、いつも以上に明るいテンションで電話に出るクライアント。
顧客単価は8,000円近くまで伸びており、売上も倍増しているとのこと!
めでたしめでたし
まとめ
いえいえ、目先の顧客単価が上がったからと言ってめでたしめでたしというわけではありません。
正直なところ、このクライアントはリピート率が非常に高く、LTVで見れば自分用もプレゼント用もさほど変わらないらしいので、必ずしもプレゼント関連に注力することが正解とは限りません。
ただ今回の教訓として、一口に「顧客単価」と言っても運用次第で下がってしまうこともあれば、上げることもできる。CPAに囚われず、購入内容やユーザーの変化まで考えて施策を行う、ということに注意しないといけないですね!