みなさんこんにちは。
最近リスティング広告の運用レポートの平均掲載順位についてクライアントから質問を受けたことがあります。
弊社からお出ししているエクセルレポートを先方が加工しようとした際に、平均掲載順位がなんかうまく計算できないと相談されました。
「あ、これは加重平均のやつだな」とその場で説明をして普通に終わったのですが、その後社内でなんとなく加重平均の話を部下にしてみたら分かってるような分かってないような状態だったのでココで一度説明しておこうと思います。
加重平均とは?
例えばこんなケースで平均掲載順位を考えてみましょう。
3つのキャンペーンを合算した時の平均掲載順位はどうなりますか?単純にCP01~CP03の平均掲載順位を足して3で割ると以下のようになりますよね。
(1.0+7.0+1.0)/ 3 = 3.0
平均掲載順位は3位です!(ちなみにこの計算方法は単純平均といいます)
ただ、この結果には違和感を覚えるはずです。なぜならインプレッション数を全く考慮していないから。全キャンペーンのインプレッション数を合算すると10,400。CP02のインプレッション数は10,000で全体の96%近いシェアをもっています。で、その平均掲載順位が7位ってことは、全キャンペーンを合算した場合の平均掲載順位はほぼ7位だろってのが感覚的にも分かると思います。
そこで加重平均です。
観測値などの1組の数値があるとき,おのおのにウェイト(重み)をつけて求めた平均値をいう。
n個の数値x1,x2,……,xnのそれぞれに対するウェイトがw1,w2,……,wnであるときの
加重平均mは,である。 >>コトバンクより引用
数式&難しい言い回しで書かれると抵抗がありますが、ウェイト(重み)Wがインプレッション数、数値Xが平均掲載順位ということになります。要するに各キャンペーンのインプレッション数を重みとして考慮して計算しましょという話ですね。
先ほどの表を計算しやすく加工して加重平均を計算してみると、
6.77位という結果がでました。うん。納得の値ですね(^^)
まとめ
今回は平均掲載順位をテーマに加重平均について話をしましたが、実際の運用においては(管理画面は加重平均で出されてますので)これらの数値は管理画面を見れば直ぐに分かることです。
しかし、手元にCSVデータやエクセルのレポートしか無い場合などに特定のキャンペーン、広告グループ、KW、TDなどを抽出して平均掲載順位を出したい場合は加重平均で計算する必要がありますので頭の片隅に覚えていくと良いことがあるかもしれませんね。
P.S
今回の記事、ここまで書き上げた段階で気がついたのですが、こちらのブログ<SEM Insight:【リス男とリス女の数学(1)】平均掲載順位は加重平均で求める>でとっても丁寧かつ的確に説明されてますのでコチラも是非参考にしてみてくださいorz
おまけ ~エクセルで加重平均を簡単に出す方法~
今回はこのままでは終われないので、エクセルを使って加重平均を簡単に計算する方法を紹介します。
このときに、D5セルの70,400を求めるためにD2,D3,D4を個別に計算して合算するという面倒なことをしなくてもSUMPRODUCT関数を使えば一発でD5セルの値を計算できます。
=SUMPRODUCT(B2:B4,C2:C4) → 70,400
つまり、加重平均の公式にあてはめると以下で一発で出せます。
=SUMPRODUCT(B2:B4,C2:C4)/SUM(B2:B4) → 6.77
※SUMPRODUCTはとても便利な関数なので是非習得してみてください。
ちなみに、以前SUMPRODUCT関連で記事を書きましたのでよろしければそちらもどうぞ。
<リスティングレポートを集計するときに便利なエクセル関数”SUMPRODUCT”>