リスティング運用者にとって、検索語句(以下クエリ)を確認する機会は多いのではないでしょうか?
目当てのクエリは完全一致やフレーズ一致で集めるから大丈夫、と考えているそこの貴方。
表記ゆれや類似パターンに注意を払ってみたことはありますか?
普段はサラッと見逃してしまう表記ゆれや類似パターンの違い。
実際にアカウントにどの程度影響があるのか、改めて調べてみました。
「ー」の有無(類似パターン)
「ー」の有無でパフォーマンスに違いが出たケースです。
キーワードA(「ー」なし):○○
キーワードB(「ー」あり):○○ー
Aは語尾に「ー」が付き、Bは付いていないキーワードです。
キーワードによって実際の検索クエリはまちまちですが、上記の例ではAとBは類似パターンとして認識されていました。
A、B、それぞれのパフォーマンスを比較したデータは以下の通りです。
キーワードA(「ー」なし)の方がCPAが良好となっています。
気になるのはスマホとタブレットではAもBもCVRに大きな違いがないことです。
スマホやタブレットでは予測入力が優れているため、検索意図と外れたユーザーが訪問しにくい?のでしょうか。興味はつきません。
AdWordsでは9月後半より全てのマッチタイプで「誤字や表記ゆれなど類似パターン」も強制的に含まれるようになりましたが、
「検索語句と正確に一致するキーワードを優先して広告を表示」されるため、両パターンを設定して入札に差異を付ければ概ね問題ないようです。
(上記の事例では、類似パターンによる誤差は4%程度でした)
「助詞」の有無
「鶴の恩返し」「鶴 恩返し」等、助詞の有無によってもパフォーマンスが異なってくることがあります。
キーワードα(「鶴」+「の」を含まない語句)
キーワードβ(「鶴」+「の」を含む語句)の比較です。
キーワードβ(「鶴」+「の」を含む語句)の方がCPAが全体的に高い傾向にあります。
特にスマホのCPAが悪いのが気になります。
スマホの場合「予測入力が優れているのでわざわざ「の」を入力する人が少なく、
「検索して目当てのサイトにたどり着いてない(探すのが得意でない)」人の割合が多いのかもしれません。
今回の場合、検索クエリ上でも別々に認識されていたため、
それぞれの完全一致・フレーズ一致キーワードを登録して、入札に差異を付けることでCPAを改善しました。
まとめ
如何でしょうか?
どのキーワードが表記ゆれ・類似パターンに当たるのかは、実際に配信してみないと確認することは出来ません(SERPを確認しても良いですが…)。
多くの場合、影響は軽微ですが、登録するキーワードによっては思わぬ違いが出てくることもあるかもしれません。
運用者としては固定観念にとらわれず、「自分の目で確認する」ことを習慣にしていきたいですね。