検索連動型広告では、キーワードやマッチタイプなどによってクリック単価が決まります。
今回は、商材の価格とキーワードの推奨単価は正比例するのか? というお話です。
※グーグル・キーワードプランナーの推奨入札単価を参考値としています。
スニーカーの推奨単価を考えてみる
例えば、1万円のスニーカーを売りたいとき、「スニーカー」というキーワードに対して広告を出稿するとします。この場合、単価が高くては元が取れないため、クリック単価は低く抑える必要があります。いくら高くても1クリックで5000円になることはないだろうなぁと予想ができますね。実際、推奨入札単価は38円となっています。
あれ、もしかして。逆説的に言えば、高ーい商材のキーワードは、コンバージョンが発生した際のリターンが大きいから、クリック単価が高くてもいいんじゃないだろうか。もしかして、1クリック5万円もあるのかも!
そんな仮説と期待を胸に抱き、とっても高そうな商材をピックアップして調べてみることにしました。
プライベートジェット
いわずと知れた、セレブの通勤手段。おおよそ商品単価10億円。とても高い。
宇宙旅行
ロマン溢れる宇宙の旅。宇宙ステーションに1周間滞在プラン。おおよそ商品単価50億円。とっても高い。
CPCを予想してみる
さて、億を軽々と超える良い商材が見つかりました。それぞれの商材の単価を元に、CPCを予想してみましょう。広告にかけられるお金は商品単価の3割とし、CVRは0.01%、つまり1万人に1人宇宙へ旅立ちます。すると、以下のようなCPCが算出できました。
さすが、なかなかお高い単価になりました。宇宙旅行は限界突破の15万円となりましたね!
(※グーグルアドワーズの上限単価は記事制作現在で10万円強、ヤフースポンサードサーチの上限単価は5万円となっております。)
さぁ、ワクワクしてきました、答え合わせに移りましょう!
実際のCPCを発表!
安い!上限をオーバーする勢いの単価を期待した「宇宙旅行」、実際は「スニーカー」よりも安いなんて驚愕ですね。どうしてこんなに安いのか。そこには、理由があったのです。
リスティング広告は、競合と広告枠の獲得を争います。その果てに、クリック単価が決まります。競合がいない場合、争いも起きず、単価も安く落ち着きます。つまり今回ピックアップした超高額商材では、競合相手が少ないために、広告費が高騰しないのです。想定CPCは想定CVRをもとに算出しましたが、そもそも無理に単価をあげる必要はありませんし、競合が安いとそこまで上がらないのですね。
競合性が低い理由としては、おおまかに2点考えられます。
・ニーズが少ない
・供給が少ない
特に、供給が少ない場合、チャンスが眠っている可能性が高いですね。
結論:「宇宙旅行」のキーワード単価は安かった
キーワードの推奨クリック単価は商材の価格に正比例するのか。答えはノーです。なぜなら、競合性にも大きく左右されるため、と言えますね。つまり、商材の価格とキーワードの単価は正比例しません。
言い換えれば、競合性が低く検索母数の多いニッチな商材は検索連動に馴染みやすい、とも捉えられるのではないでしょうか。もしそういった商材をお持ちなら、少額からでも試されると面白いかもしれませんね!