日々の運用、お疲れ様です。
失礼致しました。
前回の記事からだいぶ時間が経ってしまいました。
前回の記事はこちら↓
検索クエリレポートって、本当に重要ですよねー【その1】
前回は、検索クエリレポートを読み解き、「キーワード追加」を中心に施策を行ったことで、劇的な効果・改善を得られたというお話でした。
さて、今回は、追加とは逆に「キーワード除外」を中心に行うことで、どれだけの効果を得られるか(=CPAをどれだけ低下させることができるか)を、ご紹介したいと思います。
なお、「キーワード除外」の設定方法や考え方などは、下記記事が参考になるかもしれません。
運用がしやすくなる除外設定の小技《リスティング広告》
実例
早速ではありますが、↓のExcelをご覧ください。
こちらのExcelのデータは、前回の記事と同様に、とあるYahooアカウントの、施策を行う前の、【全期間】の検索クエリレポートの一部抜粋です。
データの見方は、前回の記事と同様に、「キャンペーン名」「広告グループ名」「検索クエリ」は、全てぼかす為に、名称を変更しております。それ以外は実際のデータです。
キャンペーンで「ααα」となっているものは、全て共通のキャンペーンであり、「広告グループ_13」と「広告グループ_22」は、全く別の広告グループという意味です。
また、検索クエリで「○○○ AAA」や「○○○ BBB」「○○○ AAA ○○○」となっていますが、「AAA」「BBB」は、それぞれ共通する検索クエリキーワードを意味します。
「○○○」に関しては、全て異なる記号を入れたかったのですが、数が膨大になってしまうために、「○○○」としています。
ただし、それぞれ異なる検索クエリキーワードを意味します。
では、こういった検索クエリレポートがあった場合、どのように除外した方がいいでしょうか?
CPAを悪化させている検索クエリキーワードを、1つ1つ完全一致の除外設定でしょうか?
それも方法としては、アリだと思います。
ただ、その場合、手間がかかりますし、除外設定した「その検索クエリキーワード」にしか反応しない為、第2第3の除外設定すべき「検索クエリキーワード」が出てきたら、その都度対応が必要になるはずです。
では、どういった方法がいいのでしょうか?
施策実施
実は、ここからが、除外時の肝と言える考え方・設定です。
検索クエリレポートより、以下のキーワードを含む検索クエリキーワードのデータを記載しました。
「AAA」を含むキーワード
コスト:\212,671
コンバージョン:4
獲得単価:\53,168
「BBB」を含むキーワード
コスト:\65,621
コンバージョン:1
獲得単価:\65,621
今回の検索クエリレポートデータは、約3か月間のデータになりますが、「AAA」「BBB」を含む検索クエリキーワードは、コンバージョンはあったものの、このアカウントに対して、獲得単価という観点から見れば、これだけの悪影響を与えていました。ちなみに、本件アカウントの目標獲得単価は、10,000円とします。
この点、補足しておくと、そのサイトを対象として、考え抜いたアカウント構成・キーワードは、貴重な財産と言えます。
その為、登録・入稿しているキーワードは、コンバージョンへと導くキーワードとして、その可能性を信じ、運用していくべきと考えています。
ましてや、コンバージョンが取れていたのであれば、なおさらです。
しかし、今回のように、明らかに全体獲得単価に対して、悪影響を与える検索クエリキーワードは、別と考えます。
なぜなら、その検索クエリキーワードを配信・掲載し続けることは、全体獲得単価に悪影響を及ぼし続け、ひいては、このリスティング広告を出稿している広告主様のビジネス・利益に悪影響を与えると考えているからです。
では、「AAA」「BBB」を含む検索クエリキーワードの除外を行いたいと思います。
次に、この場合、使用するマッチタイプはなんでしょうか?
答えは、「フレーズ一致」です。
なぜなら、「AAA」「BBB」を含む検索クエリキーワードで、これだけの悪影響を与えているのであれば、「AAA」「BBB」を含む検索クエリキーワードを1つ1つ完全一致で除外するよりも、今後も現れるであろう「AAA」「BBB」を含む検索クエリキーワードは、一切表示させない除外設定の方がより改善につながると考えたからです。
以上から、今回の「キーワード除外」は、「AAA」「BBB」という2つのキーワードをフレーズ一致で除外設定を行いました。
施策結果
それでは結果です。
↓の管理画面をご覧ください。
実際のYahooアカウント管理画面です。
施策を行った前後に対して、赤線を引いてますが、いかがでしょうか?
獲得単価を、およそ35%改善することができています。
余分な広告予算の利用を抑えることができた為、コンバージョン件数は、前回の「キーワード追加」ほどのインパクトはないものの、増加傾向と言えます。
※5月はおそらく外部要因によって、コンバージョンは若干減少と想定しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
検索クエリレポートを読み解き、「キーワード除外」という対策を行うことの重要性と効果を感じていただけましたでしょうか?
ここで1つ注意点があります。
「キーワード除外」は、設定如何によって、諸刃の剣になります。
なぜなら、設定を間違ってしまうと、本来獲得できていたキーワードや本当は広告表示しておきたいキーワードなども、除外対象としてしまい、広告表示されず、機会損失につながるリスクがある為です。
そのリスクを最小限にする為には、何が必要かというと、
- レポート・データを読み解く正確性
- 「どのキーワードを、どんなマッチタイプで除外するのか」という、経験に裏打ちされた視点
かなと考えています。
こんなことを書くと、「自分じゃできないよ!」と思われるかもしれません。
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