こんにちは!!本記事の元となるデータを見た時「これはこの世のものではないものの仕業・・なのだろうか」と感じています。
今回はYDNテンプレート広告について、面白い結果が出たため触れていきたいと思います。
驚いたポイントとは
まず、配信してみて驚いた点は「ものすごいキレイに均等配信が出来た!」という点なのです。文字で書くと大した事がなさそうなのですが、結構すごいことだと思います!
従来、リスティング広告において広告の配信ロジックとしては、広告の品質や広告ランク等が個別に存在し、それぞれがシステムの判断のもとよりユーザーにとって有益だと思われるものを配信する、というようなイメージがあったと思います。
そのため、広告によって出やすいもの/そうでないものと偏りが生じ、それを逆手に取ってどの広告を活かしていくべきかの判断にしていた面も多々ありました・・・が、今回はそれを覆してくるような内容になりました。
前提条件
- キャンペーンは大枠ではデバイス別で分かれている
- すべてのクリエイティブの配信方式は同じである(リタゲ等)
- すべてのクリエイティブは等しく同じ広告グループにそれぞれ入っている
- すべてのクリエイティブの入札価格は同一である
- すべてのクリエイティブのリンク先は同一である
- すべてのクリエイティブの配信期間は同一(2ヶ月)である
- バナーDのみ、都合上300×250サイズのみ
以下の図をご覧下さい。まずは、テンプレート広告のほう。A-Dまでと、非常に多くのパターンで同期間に同入札価格での配信を行いテストした結果です。A-Dまでが、すべてほぼ誤差レベルの範疇に収まるIMP差しか無いと思います。
個別で見ても、ほぼ均等な出方・・・具体的には、全クリエイティブの露出回数差は10%以下の差異で収まっています。
こちらが、通常のバナー配信の場合。
検索母数や配信面の関係上、おおまかな傾向は似ているものの・・・A-Dまでのクリエイティブ毎に総計でも個別でもIMP差がハッキリとしているのが・・・お分かり頂けただろうか・・・
ただ、この理由がわからなかったので、Yahoo!に直接問合せてみました。
【Yahoo!への質問コーナー】
- 平均的になっている理由は?
→システムの最適化の結果だという。詳細は回答不可とのこと。 - テンプレート2のスクエアタイプが出ない理由は?
→システム判断の結果、1・3・4の他タイプが優先され出たためだとのこと。 - テンプレート広告が、通常バナーと配信面がかぶる場合はあるの?
→システムの根幹に関わるため、非公開とのこと。
活用方法を考えてみる
ここまでキレイに均等となると、従来とはテスト方法も変わることになりますね!偏りで判断していたものが、純粋に成果差で判断できることになります。前述の結果からいえば、Dパターンが単純に最も良かったといえ、これに絞った配信にしていけば成果がより出てくるのでは、と考えられます。
また、従来ですと偏る前提だったため、差異が少ないクリエイティブを評価することは難しかったと思います。表示数等同じ条件に合わせて見るのに時間がかかったり、手を加えていかなければならないことで工数がかかるなど、手間も多かったのは事実。
しかしながら、このようにキレイな表示になるのであれば、例えば
- 同じ文言で背景色が違うクリエイティブで配信
- タイトルではなく説明文で差異をつけたクリエイティブで配信
などの微妙な差異による効果を簡単に比較できたり、テンプレート広告の特徴を活かし
- 表示保証最低文字数までの文言変更で画像は同じクリエイティブを配信
- リンクボタンやボタン横のアオリ文だけ違うもので配信
など、細かな検証も容易になりそうです。純粋にクリエイティブ毎の成果でも判断出来る、というのは結構大きいのではないでしょうか。
※あくまで一例という事と、システム的にもそうなりやすい傾向がある、というものですので、運用環境や配信母数などにより必ずしもこの通りの均等さになるわけではございませんのでご留意下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今までは初動だけなどたまたま均等になることはあっても、基本的にはある程度の期間を普通に配信して、ここまでキレイな結果が出ることはほぼ無かったと思います。
意欲的な配信システムが増えてきている昨今、配信手法毎に「システムの特徴を活かした検証の粒度」までを踏まえた活用を行うことが重要になりそうですので、色々勉強していきたいですね!