カルーセル広告は、Twitter、line、Facebookなど様々な媒体で利用できますが、その中でもターゲティング性に優れたFacebookは非常に有効な媒体だといえます。
今回は、そのFacebook広告のカルーセル広告について解説していきます。
カルーセル広告とは
カルーセル広告とは、複数の画像や動画を並べて製品を表示したり、1つの製品のストーリーやプロセス、使い方など多角的に伝えられる広告フォーマットです。
ユーザーはスワイプまたは矢印をクリックすることで、全ての画像や動画を見ることができます。また、画像や動画を「カード」と呼びます。
カルーセル(carousel)の意味として、回転台や回転木馬という意味を持つ英単語です。
そこから、ウェブページ上では、横または縦方向にスライドする表示画面領域のことを指して「カルーセル」と呼ばれています。
カルーセル広告の特徴
Facebook広告のカルーセル広告には、他の広告フォーマットにはない特徴があります。
- 最大10枚のカードが使用できる
- 各カードにリンクを設定できる
- 各カードにCTAを設定できる
- スワイプでカードの切り替えができる
では、この4点について詳しく見ていきましょう。
最大10枚のカードが使用できる
Facebook広告のカルーセル広告では、最小2枚から最大10枚まで画像や動画を並べることができます。
活用の方法として、1つの商品の説明を複数の画像で載せたり、複数の商品を紹介したり、使用方法などの説明を順番で載せたりと、ユーザーに分かりやすく伝えることが可能です。
各カードにリンクを設定できる
複数のカード(画像や動画)にそれぞれ異なるリンクを設定することができます。
例えば、複数の商品をそれぞれ紹介した場合、一つ一つに購入ページのリンクを設定することによって、ユーザーをリンクからスムーズに購入へ誘導することができます。
各カードにCTAを設定できる
複数のカードにそれぞれ異なるCTA(Call-To-Action)ボタンを設定することができます。
下記の様にCTAは多数ありますので、自社の目的に合ったものを設定しましょう。
見積もり |
お問合せ |
上映時間を表示 |
詳しくはこちら |
ゲームをプレイ |
予約リクエスト |
音楽を聴く |
申し込む |
予約する |
お問合わせダウンロード |
クーポンを入手する |
メニューを見る |
購入する |
登録する |
フォローする |
他の動画を見る |
スワイプでカードの切り替えができる
カルーセル広告で並べられたカードは、スワイプすることで切り替えができます。
モバイル環境で利用が多いFacebookには、大変大きなメリットの一つと言えるでしょう。
また、スワイプをしなくても自動で切り替わる自動回転や、矢印マークをタップすることでも切り替えができるため、ユーザーが見逃すことを防ぐ機能もあります。
カルーセル広告の活用事例
では、Facebook広告のカルーセル広告は、どの様に活用すればいいか、7つの実例を挙げて紹介していきます。事例については以下Facebook公式ページの情報を参考にしています。
1つの商品を売り込む
カルーセル広告は、複数の商品向けと思われがちですが、1つの商品をアピールすることもできます。
こちらの広告は唯一の商品である女性用フラットシューズを、複数の画像を並べることで効果的にアピールしています。
商品の使い方を見せる
商品によっては、言葉で説明するよりも実際に使用方法を見せた方が魅力が伝わりやすい場合があります。
こちらのメーカーでは、自社のヘアアイロンを実際に使っている様子を載せ、綺麗なカールが作れることをアピールしました。
モバイルアプリのツアーを見せる
音楽ストリーミングアプリを提供するこちらの会社は、カルーセル形式のモバイルアプリ広告で自社アプリの主機能を紹介し、ダウンロードを促しました。
アプリ自体をダウンロードしなくても、使用感をある程度わかるようにしたところ、他チャンネルと比べて、クリック単価を50%、インストール単価を60%削減することに成功しました。
資料や紹介記事をシェアする
カルーセル広告は、商品が物ではなくサービスの場合にも有効です。
例えば、こちらの会社では、自社のウェブサイトに掲載されている記事の中から、アスリート向けの健康的な食生活に関する記事を選び、カルーセル形式のリンク広告でシェアしました。
その結果、ニュースレターへの新規登録を6000件以上獲得することに成功しました。
ストーリーマーケティングに利用する
カルーセル広告は、共感を呼びやすい形でストーリーを伝えるのに適しています。
こちらの会社では、オーダーメイドの手作りブレスレットを販売していますが、ウェブサイト上での販売を促進するため、カルーセル形式のリンク広告を作成しました。
人々の日常や海辺の暮らしに交えて、カラフルなブレスレット商品を紹介したところ、掲載開始から2ヶ月で注文数が4倍に増えました。
顧客のストーリーを紹介する
古着のTシャツをキルトに仕立て直して販売しているこちらの会社は、自社のキルトを愛用している人たちの写真を、カルーセル形式のリンク広告で紹介しました。
広告の効果は抜群で、他の顧客から「自分の写真も載せて欲しい」とたくさんの写真が寄せられるようになりました。
ミニ商品カタログとして利用する
カルーセル広告は、元々1つの広告で複数の商品を宣伝できるように開発されたものです。
こちらのレディースファッション通販サイトは、自社ウェブサイトへのトラフィックを増やすことが課題でした。
そこでカルーセル広告を商品カタログ風に仕立てて、Facebook上の若い女性たちにアピールしました。
その結果、トラフィックと売上がどちらも劇的に増加することに成功しました。
カルーセル広告の入稿規定
Facebook広告のカルーセル広告には、入稿規定があります。
以下に注意して、カルーセル広告を作成しましょう。
カード点数 | 2~10点 |
画像ファイルタイプ | jpg または png |
画像最大ファイルサイズ | 30MB |
動画ファイルタイプ | MP4またはMOV(推奨)他にも可能タイプあり |
動画最大ファイルサイズ | 4MB |
動画の長さ | 240分以内 |
推奨解像度 | 1080×1080 ピクセル以上 |
推奨アスペクト比 | 1:1 |
メインテキスト | 125字以内 |
見出し | 25字以内 |
説明 | 20字以内 |
カルーセル広告を配信する際の注意点
Facebook広告のカルーセル広告を配信する際は、以下の2点に注意しなくてはいけません。
キャンペーン目的に指定がある
Facebook広告では、キャンペーンを作成する際にキャンペーンの目的を選択しなくてはいけません。
カルーセル広告を利用する場合は、「エンゲージメント」と「動画の再生数アップ」をキャンペーン目的に設定することができなくなっています。
いいねやシェアなどの広告へのアクションを重視していたり、動画の視聴を目的としていたりする場合には、利用が難しいと考えられます。
メインテキストは個別に設定できない
メインテキストはどの画像でも共通のものを使用することになります。
画像ごとに設定できるのはリンク先URLと見出しのみです。
カルーセル広告を利用する際は、メインテキストについてどの画像でも違和感のないテキストを設定しなければなりません。
まとめ
多数の商品を載せるだけでなく、複数の画像や動画を並べて製品を表示したりできるのがカルーセル広告です。
注意する点はありますが、Facebook広告のカルーセル広告では、各カードにリンクが貼れたり、CTAの種類が多岐にわたるなどメリットの方が大きいと言えるでしょう。
ユーザー層が多いFacebookを利用したカルーセル広告について、これを機会に検討してみてはいかがでしょうか。