こちらの記事はFacebook広告を運用していくなかで「どんなメリットがあるんだろう?」「どういう場合に有効なのだろう?」「出稿するには何が必要なの?」といった疑問や悩みを解消するための記事です。
実際にFacebook広告を運用している、現役の広告運用者が解説いたします。
Facebook広告のまとめ記事はこちら!
Facebook広告とは?広告の費用や特徴、可能なターゲティングなど基本を完全解説
1.Facebook広告について
Facebook広告の強みは大きく3つあります。
1つ目に、Facebookは世界で最も人気のあるプラットフォームの1つのため、広告を通じて非常に多くの人々にアクセスできます。またInstagramも同じMeta社が運用する媒体のため、SNS広告の中でも広いリーチがかけられる媒体です。
2つ目に、Facebook広告はターゲティングの精度が高い点というメリットがあります。具体的には、実名登録制度を利用したターゲティングはもちろん、「特定の地域」、「年齢」、「性別」、「興味関心」「ユーザーの行動」などの基準に合わせて、広告を表示するユーザーを絞り込むことができます。そのため、より関連性の高いユーザーに広告を届けることができます。
3つ目に、Facebook広告は予算の設定が柔軟であり、広告の出稿期間や費用を自由に調整することができ、少額からでも広告配信が可能です。
次に、Facebook広告出稿によく出てくる用語を解説いたします。
2.出稿するために必要なものは大きく2つ
必要なものは2つあります。
Facebookページ
簡潔にいうと、Facebookのビジネス用アカウントです。
個人やビジネス、組織などが活動をオンライン上で宣伝し、ファンや顧客とつながるためのプラットフォームで、普段一般の方が使っているアカウントとは異なります。
こちらがないと、Facebook広告の出稿ができないため、作成がマストになります。
Meta Business Suite(旧Facebookビジネスマネージャ)
Meta社が提供しているFacebook、Instagramを統合し一括管理ができるものでマーケティング活動に必要な広告アカウントやFacebookページ、Instagramアカウントを一括管理できる便利なツールです。
広告を作成したり、FacebookページやInstagramプロフィールなどの複数のアセットを管理したり、チームや外部パートナーとこれらのアセットへのアクセスを簡単に共有したりできますので「複数のアカウントを運用する場合」や「複数人で広告アカウントを管理する場合」に有効なツールです。
3.出稿するために必要なフローは大きく3つ
ここからは、具体的にどうやってFacebook広告を出すのかを、実際の管理画面を使いながら解説していきます!
- キャンペーンを作成する
- 広告セットを作成する
- 広告を作成する
の順番で完成です!
キャンペーンの作成・設定
まずは、キャンペーンを作成します。ここではキャンペーン目的・予算を設定していきます。
ビジネスマネージャー>広告マネージャーに入り、広告アカウントの画面を見ると左上に「作成」ボタンがあるのでクリックします。
すると、以下のように、「購入タイプ」と「キャンペーンの目的」を選べる画面が出てきます。
基本的に、オークション形式を選ぶのをおすすめします。
リーチ&フリークエンシーは、アカウントによっては利用できなかったり、公式では「20万人以上に対してブランドの露出を高めたい場合」に最適とあるので、多くの場合はオークション形式での配信が適切です。
また、「キャンペーンの目的」では、配信ごとの目的によって変える必要があります。
最近では、BtoBへの配信において「リード獲得広告」が非常に効果を発揮するのでおすすめです!
目的を選んだ後、以下のような画面に切り替わります。
ここでは、キャンペーンの名前を決めたり、予算を決めたりと、重要なフェーズになります。
①:キャンペーン名
ここは任意の名前を設定しましょう!
②:カテゴリ
カードローンの配信や、雇用にかかわる配信、社会問題、選挙についての配信など、
特別な広告カテゴリに含まれる商材の場合は、事前に選択する必要があります。
選択をせずに配信した場合、広告の審査落ちに繋がるので注意しましょう。
③:A/Bテスト
クリエイティブやターゲティングをABテストする際に使います。
④:キャンペーン予算の最適化
ここで予算を設定します。オフのままだと、際限なく広告費が使用されてしまうため「オン」にしましょう。
予算の設定方法は「1日の予算」と「通算予算」の2つから選択できます。
通算予算で配信する場合は、配信の終了日を決めないといけないので、もし決まっておらず、とりあえず配信をしたい場合は、1日の予算で配信を進めましょう!
【番外編】Advantageのキャンペーン予算について
これは、Facebook広告で最新の予算最適化の仕様で、結論「機械学習で取れそうな広告セットにいい感じに予算を配分する」機能です。
特に、ターゲットが複数考えられ、「広告セット」を複数使う場合はオンにすることをおすすめします!
広告セットの作成・設定
キャンペーンの設定お疲れ様でした!
続いて「広告セット」を設定していきます。
このフェーズでは、「ターゲティング」と「配信面」、「掲載期間」の設定をします。
①:広告セット名
ここは任意の名前を設定しましょう!
②:コンバージョン
キャンペーンの目的によって、コンバージョンのポイントが変わる部分です。
どこをコンバージョンのポイントとするかによって、選択する箇所を変えましょう。
③:ダイナミッククリエイティブ
Facebook広告の新しい機能で、複数の広告見出しと画像を登録することで、ユーザーごとに組み合わせを変えてくれる便利な機能です!
参考:https://www.facebook.com/business/help/170372403538781
以下は弊社での実際の管理画面なのですが、短期間の配信にも関わらず、CPAが2,000円台と、非常に効果が高い配信手法です!
もちろん、運用次第で変わると思いますが、ぜひお試しください。
④:予算と掲載期間
必要であれば、広告セット単位の予算も設定できます。
掲載期間は、広告が配信される期間です。間違いのないように設定しましょう。
⑤:オーディエンス
広告を配信するターゲットを設定しましょう。
「コアオーディエンス(年齢・性別・地域など)」はマウスオーバーすると「編集」マークが出てくるので設定します。
また、「詳細ターゲット設定」では、以下のようにキーワードを入力すると、興味関心やつながり(Facebookページへいいねした人など)も設定できます。
Facebook広告は、非常に精度を高く設定が可能なので、詳細ターゲットの使い方次第では、効率的な配信が可能になります。
ターゲティングについては、別の章で解説しているので、そちらも御覧ください。
また、以下の「オーディエンス」では、ターゲティングのサイズを確認できます!
こちらも活用して、実際に選んだターゲットのサイズをチェックしながらターゲットを選択しましょう。
弊社では独自で、実際にターゲットとして選べる「ターゲティングの一覧」を抽出しております!
営業活動や、運用でも汎用的に使えるので、ぜひダウンロードしてください!もちろん無料です。
https://lp.quartet-communications.com/LP_WP28_Facebook-Instagram-targeting
⑥:配置
Facebook広告では、「手動配置」を選ぶことで、Facebook/Instagram/Messenger/Audience Network の中から自由に配信したい媒体を選ぶことができます。
一方で「自動配置」を選ぶことで、すべての配置から最もパフォーマンスが高くなる配置が予測されて表示されます。また、配信先のデバイスも限定されません。
公式でも発表されていますが、「自動配置」が基本的にはおすすめです!
どうしてもこの媒体には配信したくない!というこだわりがあれば手動配置を選ぶべきですが、パフォーマンスを優先するなら自動配置を積極的に選びましょう!
⑦:最適化と配信
配信で何を優先するかを選択できます!
特に、目標の単価(CPA)が決まっている場合は、キャンペーンで「単価の目標」を選んで、最適化と配信で単価を設定することで、効率的な配信が可能です!
実際に、弊社の配信でCPAを決めることで、非常に低単価でコンバージョンを獲得できた事例もあるのでおすすめです!
広告の作成
続いて、広告クリエイティブを作成します!
画像や動画、テキスト、遷移先URLなどを設定する部分です。
なんと、実際に弊社で配信中の広告の画像も見せちゃいます!もしかするとみたことがある方もいるかも知れません…!
※キャンペーンは「リード獲得広告」なので、少し画面が違うかもしれません。
①:広告名
広告用の名前を入力してください。
②:広告に表示する名前
こちらでは、Facebookページと、Instagramアカウントが必要になります!
必ずFacebookページとInstagramアカウントを開設した上で、配信に進んでください。
③:広告設定
クリエイティブで出せるフォーマットの形式を選べます。
シングル画像では、1枚のクリエイティブで配信する形式。カルーセルでは複数枚の画像で配信する形式です。
④:メディア・メインテキスト・見出し
ここでは、実際に配信する画像や見出し、説明文、リンク先を選びます。
メインテキストはFacebook投稿の本文、見出しは画像下のカード部分に表示されます。
画像については、配信面ごとに設定します。
⑤:バナーサイズ
そして気になる、配信できるバナーサイズについては、以下の図をご参照ください!
迷ったら、『1080×1080』『1080×1920』のバナーを用意いただけると間違いありません。
特に、ストーリーズでは『1080×1920』のサイズが必須で、ないと違和感がでるのでご用意ください!
また、バナーを作成する際は「広告ライブラリ」という、Facebookが公式で出しているツールの活用をおすすめします!
なんと、他社が出している広告を実際に見ることができるので、ぜひ以下の記事をご参考ください!
Facebook広告の【広告ライブラリ】とは?競合や他社の広告が見れる!
⑥:コールトゥアクション
コールトゥアクションでは、「詳しくはこちら」「予約する」「申し込む」など、広告の訴求に合わせたボタンを選べます!
これによって、クリック率が大きく変わるので、しっかりと広告にあったボタンを選びましょう!
4.Facebook広告のターゲティング
Facebook広告には、基本は3つのターゲティング方法があります。
- コアオーディエンス
- カスタムオーディエンス
- 類似オーディエンス
コアオーディエンス
コアオーディエンスは、ユーザーがFacebookに登録している情報をもとにターゲティングができる機能です。
地域
年齢
性別
言語
興味関心
行動
利用者層
といった、各種情報を元に配信できます。
Facebookの情報は非常に正確性が高く、高度なターゲティングができるため、コアオーディエンスの利用次第で、狙ったユーザーに広告を出すことが可能です。
カスタムオーディエンス
カスタムオーディエンスとは、自社の顧客データとFacebookのデータを活用できる機能です。
自社が保有するデータを利用して、成果につながりやすい顧客や、顧客と類似しているユーザーにアプローチできるので、コアオーディエンスよりも高度なターゲティングが可能です。
類似オーディエンス
類似オーディエンスとは、指定したカスタムオーディエンスに類似したユーザーに配信する機能です。
既存顧客と類似した行動傾向や趣味嗜好にあるユーザーを狙うターゲティングとなります。まずは明確なターゲット層で配信開始した後に、更に広告範囲を拡大して配信していきたいときに非常に有用です。
また、拡張度合いも調整ができるので、意図しないユーザーに配信がいかないように調整も可能です。
以下の記事では弊社での類似ターゲティングでの運用実績を公開しています!
https://quartet-communications.com/info/sns-ads/57104
また、弊社独自でFacebook広告・Instagram広告で使用できるターゲティング一覧資料を作成しました!
現在無料で配布中なので、自社の運用やお客様への提案などに是非お使いくださいませ!
https://lp.quartet-communications.com/LP_WP28_Facebook-Instagram-targeting
5.ドメイン認証とは?
ドメイン認証とは、広告に出稿するドメインの「正当な所有者であること」を証明するためのフローです。
メリットとしては、大きく2つです。
①自社ドメインの不正利用を防止する
ドメインの「正当な所有者であること」を証明しているため、外部のユーザーが勝手に広告の内容を編集したり、ドメインを使って広告出稿をおこなったりすることができなくなります。
②広告パフォーマンスへの悪影響を回避
Meta(Facebook)社では、ドメイン認証を受けていないリンクを広告に掲載した場合、広告パフォーマンスにおいてマイナスの影響が起こる可能性があると公表しています。
そのため、広告を配信するうえで、実質マストな設定と考えて良いでしょう。
6.合算イベントとは?
結論、cookie対策のためのものです。
要は、合算イベントを行うことでcookieを使わずCV計測をするための設定です。
こちらを設定しない場合、ios14.5以降でcookieを承諾したユーザー以外のCV計測はできないため、CV計測を行うのであれば、実質マストな設定です。
7.まとめ
この記事では、Facebook広告に関する基本情報から、精度の高いターゲティングについてやメリット、用語解説などの情報までお伝えしてきました。
メリットのところでもお伝えした通り、Facebook広告は狙っているターゲットを絞り込んで、目的ごとに効果的に広告を配信できる広告媒体です。
低予算でも始められるので、「Facebook広告を始めるか悩んでいる」という方も、予算上限を低めに設定して、まずはお試しで何日間か出稿してみてはいかがでしょうか。
世界的に大きなシェアを得ている、Facebook・Instagram広告だからこそうまく活用することによって、ビジネスに大きな恩恵をもたらすことは間違いないでしょう。