課題を論理的に体系化する手法として有名なロジックツリーについて、その種類とメリット、作成時の注意点について解説しています。
リスティング広告の運用にも役立つのでぜひご覧ください。
ロジックツリーとは
ロジックツリーは、課題をツリー状に分解して、問題の原因や解決策を論理的に導くためのフレームワークです。 課題を体系的に比較できるようにブレイクダウンしていくことで、今取り組むべきことが明確になります。
ロジックツリーの種類
What/要素分解ツリー
What/要素分解ツリーとは、物事の要素を分解していき、網羅的に把握するためのロジックツリーです。問題の発生箇所を特定することを目的にしています。
Why/原因追及ツリー
Why/原因追及ツリーとは、問題の原因を列挙し、因果関係で分解していくロジックツリーのことです。問題の根本原因が何なのかを突き止めることを目的にしています。
How/問題解決ツリー
How/問題解決ツリーとは、問題に対して解決策を挙げていくロジックツリーです。最初に問題を取り上げる点はWhyツリーと似ていますが、その先のアクションに直結することを目的にしています。
KPIツリー
KPI(Key Performance Indicat)とは重要業績評価指標のことで、KGI(Key Goal Indicator / 経営目標達成指標)を達成するための中間目標として使われるロジックツリーです。
そのKPIを達成するためのより細かいKPIを設定して、日々のアクションに紐付けていきます。 特徴としては、各要素に数値が関係している点です。
各KPIの数値に対しての進捗を定期的にチームで確認することで、KGIの目標達成に向けた全体の動きを統率しやすくなります。
ロジックツリーのメリットと注意点
メリット
・問題の全体像を把握し、論点ズレを防ぐことができる
・問題を深堀りし、適切な解決策を出すことができる ・アクションの必要性や優先度を決めやすい |
問題の全体像を把握し、論点ズレを防ぐことができる
ロジックツリーは、問題を定義しその原因を書き出した要素の集合であるため、問題の全体像が一目でわかります。これによりチーム内での共有が容易になり、論点のズレを防ぐことができます。
問題を深堀りし、適切な解決策を出すことができる
ロジックツリーは想定できる要素を全て書き出し、問題の全体から掘り下げることができます。ロジックツリーを使い要素分解する中で最適解を導き出します。
有効な解決策を直接考える方法よりも問題の原因の見落とすことを防ぎ、想定していなかった選択肢に気づけます。
アクションの必要性や優先度を決めやすい
全体像を俯瞰できるためチームでの共有がしやすいです。そのため、アクションが設定される経緯や意味が一目瞭然なので、各メンバーが必要性を理解しアクションを実行しやすいです。
問題となる要素や解決方法をロジックツリーで具体的に分解しているため、「どの原因が問題に対して大きく影響しているか」「どの解決方法なら早く実行できるか」など、比較検討でき優先順位を決めやすいです。
注意点
MECEであること
MECEとは、問題を要素分解する時の条件のことです。
以下の4つの要素の頭文字から取っています。
M:Mutually/相互に E:Exclusive/重複せず and C:Collectively/全体として E:Exhaustive/漏れがない |
つまり、「重複がなく、漏れがないこと」が条件になります。
問題定義を明確に
前提として、問題をしっかり定義できていないとロジックツリーの全体が崩れてしまいます。そのため、ロジックツリーを作成する最初の段階で認識のズレがないように問題の定義を明確にしておくことが重要です。
仮説を立てる
要素を分解する際に、どのような切り口で分解するか大事なことは仮説を立てることです。 仮説を立てることで想定外のリスク回避にもなり、原因特定や改善アクションを繋げることができます。
含有関係、因果関係を意識する
Whatツリーでは、含有関係を守ります。右の要素の合計が左の要素とイコールでなければなりません。
Whyツリーでは、因果関係を守ります。右の要素が原因となり、左の要素の結果をもたらしているという関係を保ちましょう。
十分に深ぼる
Howツリーでは、課題に対して改善できるアクションを深ぼりしていきます。できるだけ今すぐ実行できる行動に落とし込めるまで書き出し、ToDoを意識していきましょう。
まとめ
今回は、課題解決に役立つロジックツリーをご紹介しました。 広告の運用改善やマーケティングをする際に何が有効か、課題を体系的に捉え解決に導くために便利なツールです。使い方を身につけてぜひ活用してみてください。