Googleは、広告&コマースブログにおいて2022年4月13日、YouTubeのコネクテッドTV機能(YouTube CTV)に改善を加えたことを発表しました。
このアップデートにより、広告主はCTVを含めた広告戦略において効率的な方法で視聴者にリーチするのにも役立つとしています。
参考:Google 広告&コマースブログ
若者の「テレビ離れ」が言われるなかで、近年コネクテッド TV(CTV)の視聴者数が世界的に広がっており、デジタル広告の媒体としての話題を集めるようになっています。
CTVとは
CTVとはインターネットに接続されたテレビでの動画コンテンツのことです。 スマートテレビだけでなく、AppleTVやゲーム機などのデバイスを経由して視聴されています。
Googleと市場測定会社のNielsenとの調査では、「18歳以上の人々の広告付きストリーミング視聴時間の50%以上は、コネクテッドTV上のYouTubeで行われている」ということがわかりました。
また、昨年10月には、GoogleのCEOが、「コネクテッドTVビジネスを最優先事項にしている」と語っており、実際Googleは、コネクテッドデバイスにソフトウェアをインストールするためにテレビメーカーに予算を増やしました。
デジタル広告が専門の市場調査会社eMarketerでは、CTV広告の予算が2019年の34億4,000万米ドルから2021年には102億9000万米ドルに拡大したという調査結果を発表しており、近年、CTVは広告媒体としても非常に大きな成長を遂げ、以前にも増して注目されています。
参考:https://www.emarketer.com/content/q4-2021-digital-video-trends
今回のアップデートの概要
YouTubeは、広告主が視聴者にリーチするのにも役立っている一方、クリエイター番組からライブ配信まで、メディア、デバイスを横断して効果的にプランニング・測定する際の課題が多くありました。
そこで今回のアップデートでは、
- Nielsenと提携し、YouTube CTVおよびYouTube TVのリーチが他のサービスと比較してどのように実現されているかを広告主が理解できるようにする。
- 新しいツールにより、広告主はYouTube CTVがリーチする総視聴者数を測定し、より強力なコネクテッドTVの視聴体験を提供することができるようにする。
- フリークエンシーコントロールの機能を追加し、ディスプレイ&ビデオ 360で、YouTube、YouTube TV、その他のコネクテッドTVアプリをまたいだ形で広告のフリークエンシーを管理できるようにする。
と、これまでの問題点を改善するために、視聴者の広告疲れを誘発するリスクを低減し、同じ広告予算でより多くのリーチを確保することができるとしています。
また、複数人で同じ画面を視聴する共視聴(co-viewing)を考慮した以下の対応も行われます。
- YouTube CTVで同じ行動をしている視聴者を測定し、リーチしている視聴者の全体像を正確に把握できるようNielsenのDARの広告レポートに共視聴の指標を含む。
- 2022年の第二四半期終わりまでに、Google広告およびディスプレイ&ビデオ 360の分析および測定ツールにおいて共視聴の指標を追加。
これにより、YouTube CTVのすべての視聴者を考慮したリーチ、フリークエンシー、インプレッション指標を確認できるようになるため、より正確なリーチ予測・分析が可能になります。
まとめ
今回は、YouTubeのコネクテッドTV機能のアップデート情報をお伝えしました。 広告媒体としてのCTVはさらに市場が拡大していくと予想されます。
今後の動向を注目しつつ自社の広告運用にお役立てください。