世界規模のプラットフォームであるXでは、マーケティング戦略に応じて柔軟なターゲティング設定が可能です。
いくつかのターゲティング方法がありますが、ビジネスには特定の国や地域に住むユーザーをターゲットにする「地域ターゲティング」の利用が効果的です。
今回は、X広告の地域ターゲティングについて、概要や設定方法などを紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。
地域ターゲティングとは
Xの「地域ターゲティング」は、広告を表示したい地域を柔軟に設定できる機能です。
ユーザーの現在地と最近の位置情報履歴を組み合わせ、国や地域レベルから市区町村単位、さらには特定の場所を中心とした半径まで、さまざまな地理的範囲でターゲティングができます。
位置情報の特定には、IPアドレスやGPS情報などの複数のデータソースが使用され、高度な機械学習モデルによって精度の高い予測が行われます。
ただし、複数の地域を選択した場合、広告はそれらすべての地域で表示される点に注意が必要です。
たとえば「日本」と「東京都」を選択すると、日本全国のユーザーに広告が配信されることになります。
特定の地域のみをターゲットにしたい場合は、その地域だけを選択するとよいでしょう。
地域ターゲティングの設定方法
地域ターゲティングの設定方法は、次のとおりです。
- 広告キャンペーンの設定画面を開く
- 画面内の「ターゲティング」セクションに移動する
- 「オーディエンスの特性」セクションにスクロールする
- 「場所」セクションで次のいずれかの項目に入力する
- 国
- 大都市圏
- 都市
- 地域
- 郵便番号
半径ターゲティングを使用する場合は「場所を中心とした半径」タブへ移動し、中心となる場所を入力した後、1〜50マイルの範囲で半径を指定します。
なお、半径ターゲティングは現在、日本と米国のアカウントのみで利用可能です。
利用する際は、事前にアカウントマネージャーへの確認が必要です。
地域ターゲティングの注意点・ポイント
地域ターゲティングには注意点・ポイントがあります。
ここでは、2つのケースを取り上げて解説します。
指定したい地域が選択できない場合
地域ターゲティングでは、国によって利用できるオプションが異なる点に注意が必要です。
都市、郵便番号、地域といった詳細な地域指定が利用できない国もあるため、入力した地域が選択肢として表示されない場合があります。
その際はターゲットの地域に最も近い、選択可能な地域を代替として設定することをおすすめします。
想定外の地域で広告配信する場合
意図した地域以外で広告が配信される場合があります。
原因の一つが、キャンペーン開始後の地域設定の変更です。
キャンペーン開始後に地域ターゲティングを追加すると、設定完了までの間、広告が世界中に配信される可能性があります。
広告キャンペーンの「履歴」タブで設定の変更履歴を確認しておくとよいでしょう。
また、管理画面に表示される地域別の配信データには、1〜3%程度のアトリビューション損失が発生することがあります。
これは技術的な制約によるもので、実際の広告配信は指定した条件通りに行われていますが、データの集計・表示の過程で若干の誤差が生じてしまいます。
そのため、各地域の配信数の合計がキャンペーン全体の数値と完全に一致しない場合もあることを理解しておきましょう。
まとめ
X広告の地域ターゲティングは、国や地域から市区町村レベルまでさまざまな地理的範囲で広告配信の設定が可能です。
設定は広告キャンペーン画面から簡単に行えますが、国によって利用できるオプションが異なる点や複数地域を選択した場合の配信範囲、データ集計時の誤差などに注意が必要です。
ぜひ、今後の広告運用にお役立てください。