2025年10月29日より、Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)は、iOSアプリ訴求キャンペーンの運用をさらに強力にサポートするためのSKAdNetwork(SKAN)計測機能の追加を実施しました。
本記事では、新たに追加された機能の概要と、利用する上での重要な注意事項を解説します。
各種一覧画面でのSKAdNetwork関連項目追加
Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)の広告管理ツールに、どの広告やターゲティング設定がSKAdNetwork経由で成果を上げたのかを、一覧画面で直接確認できる機能が追加されました。
これにより、より精度の高い分析が可能になります。
SKAdNetwork経由で確認できるようになった主なデータ項目は以下の通りです。
- インストール数(SKAN)
- インストール数(SKANクリック経由/SKANビュースルー)
- インストール単価(SKAN)
- インストール単価(SKANクリック経由)
これらの推定値が追加されるのは、広告一覧に加え、以下の主要なターゲティング一覧画面すべてです。
- 曜日・時間帯
- デバイス
- 地域
- 性別
- 年齢
- オーディエンスリスト
- プレイスメント
- コンテンツキーワード
この機能により、どのクリエイティブやターゲット層がSKAdNetwork経由で効率よく成果を上げているかを詳細に把握でき、データに基づいた迅速な予算配分やターゲティングの最適化に直結できます。
分割表示への対応
キャンペーン、広告グループ、広告一覧において、SKAdNetworkに関連する項目が「分割表示」に対応しました。
これまで分割表示では確認できなかったSKAdNetworkの推定値が、日別やデバイス別といった切り口で確認できるようになります。
これにより、より詳細なデータに基づいた分析や運用改善が可能となります。
ただし、「時間」「コンバージョン測定の目的」「コンバージョン名」を基準とした分割表示には非対応です。
パフォーマンスレポートへの対応
パフォーマンスレポートのプリセット「アプリレポート」に、新たに広告単位のレポートが追加されました。
これにより、SKAdNetwork関連項目を選択し、広告単位での詳細なデータ分析レポートを作成・出力することが可能となります。
注意事項
追加されたSKAdNetwork関連項目に表示される数値はすべて推定値となります。
ご利用の際は、以下の点にご注意ください。
- データの反映遅延:SKAdNetworkの仕様上、計測後数日遅れで反映される
- 数値の不一致の可能性:推定値であるため、キャンペーン全体や広告グループ単位で表示されるSKAdNetwork関連項目と広告単位で表示される数値が一致しない場合がある
- 初期設定: 新しい項目は初期設定で非表示のため、広告管理ツールの「表示項目」から手動で追加する必要がある
まとめ

SKAdNetwork機能の追加は、Yahoo!広告 ディスプレイ広告を利用したiOSアプリの運用において、これまで難しかった詳細な成果分析を可能にし、運用の精度と自由度を大きく向上させます。
ぜひこれらの機能を活用し、効果的な広告運用に役立ててみてはいかがでしょうか。