2025年10月22日（水）より、Yahoo!広告 検索広告において「推定コンバージョン」の提供が開始されました。
この機能は、昨今のプライバシー規制強化により測定が難しくなっているコンバージョンデータを補完し、より正確な広告運用を実現するためのものです。
本記事では、推定コンバージョンの概要、期待される効果、そして利用上の注意事項を紹介します。
「推定コンバージョン」とは？
「推定コンバージョン」とは、Yahoo!広告で直接測定できないコンバージョンについて、測定可能なデータを用いてモデルを構築し、推定したコンバージョンです。
近年、iOSをはじめとするプラットフォームにおけるプライバシー規制などにより、広告によるコンバージョンの測定が困難になるケースが増加しています。
たとえば、ブラウザーの制限（ファーストパーティークッキー保存期間の超過やクリックIDに対する制限など）によって、従来のコンバージョン補完機能でも捉えきれないコンバージョンが発生しています。
このような「測定の壁」によって見過ごされてきたコンバージョンを推定コンバージョンによって補完することで、広告主は以下のメリットを得られます。
- より正確な広告評価：測定できないデータが補完されることで、実際の広告効果に近い数値を把握できる
- 広告運用の最適化・精度向上：コンバージョンデータが増加するため、広告配信、広告効果の最適化、入札戦略の精度向上が見込める
推定コンバージョンの適用対象
現時点での推定コンバージョンの適用対象は、主に以下の通りです。
| 対象 | 詳細 |
|---|---|
| プラットフォーム | iOSなど観測性が低下しているプラットフォーム上での測定データ |
| ブラウザーの制限 | コンバージョン補完機能でも測定できないコンバージョン |
検索広告においては、ウェブページコンバージョンのみが対象となります。
アプリコンバージョンは対象外ですのでご注意ください。
なお、今後の規制状況の変化などにより、適用対象は変更となる可能性があります。
推定コンバージョンの確認方法
推定コンバージョンは、取得後、通常のコンバージョンと合算されて表示されます。
| 対象 | 検索広告の項目 | ディスプレイ広告の項目 |
|---|---|---|
| パフォーマンスレポート※ | コンバージョン数 コンバージョン数（全て） | コンバージョン数 コンバージョン数（クリック経由） コンバージョン数（全て） |
| 広告管理ツールのキャンペーンや広告など各種一覧画面 | コンバージョン数 コンバージョン数（全て） | コンバージョン数 コンバージョン数（クリック経由） コンバージョン数（全て） |
| コンバージョン測定画面 | コンバージョン数 コンバージョン数（全て） | コンバージョン数 コンバージョン数（クリック経由） コンバージョン数（全て） |
なお、推定コンバージョンは通常のコンバージョンと合算表示され、推定コンバージョンのみを抜き出しての表示や、合算から除外することはできません。
まとめ
今回の「推定コンバージョン」の提供は、プライバシー保護と広告効果測定のバランスが問われる現代において、広告主がより実態に近い効果を把握し、広告運用を最適化するための重要な一歩となります。
Yahoo!広告 検索広告をご利用の方は、この機能によって強化されたコンバージョンデータに基づき、さらなる広告効果の最大化を目指しましょう。
