2025年3月から4月にかけて、Microsoft広告では広告運用者にとって重要なアップデートが複数リリースされました。
ショッピングキャンペーンの仕様変更や、オーディエンス広告の機能強化、本人確認(AIV)の本格導入など、日々の広告運用に関わる内容ばかりです。
この記事では、各アップデートの概要と注目ポイントをわかりやすく整理しています。
Microsoft広告を活用している方やこれから導入を検討している方は、ぜひチェックしておきましょう。
ショッピングキャンペーンがより柔軟に
Microsoft広告のショッピングキャンペーンの仕様が変更され、複雑さの軽減と管理強化を目的とした2つの新しいアップデートがリリースされました。

テスト用フィードの設定が可能
1つ目は、テスト用フィードの設定が可能になりました。
従来のMicrosoft広告のショッピングキャンペーンでは、フィードの動作を確認するために、実際に公開設定にする必要がありました。
しかし、テスト用フィードの設定が可能になったことで、運用者は本番環境に影響を与えることなく商品データやフィードの挙動を事前に確認でき、より安心して運用準備が行えるようになります。
ローカル在庫広告の設定の簡略化
2つ目は、ローカル在庫広告の設定の簡略化です。
これまではMicrosoft広告のショッピングキャンペーンでローカル在庫広告を設定する際、以下の3種類のフィードが必要でした。
- オンライン商品フィード
- ローカル商品フィード
- ローカル商品在庫フィード
しかし今回の仕様変更により、「ローカル商品フィード」が新しい「プライマリフィード」に統合され、以下の2つだけで設定が可能になりました。
変更前 | 変更後 |
---|---|
オンライン商品フィード | プライマリフィード(新名称) |
ローカル商品在庫フィード | ローカル商品在庫フィード(継続) |
今後は、プライマリフィードとローカル商品在庫フィードの2つの設定のみで済むようになったので、ショッピングキャンペーン全体の管理がよりシンプルになり、他の戦略立案や最適化に注力できるようになります。
オーディエンス広告の表現力がアップ
Microsoftのオーディエンス広告も、この春のアップデートでいくつかの改善が加えられました。
縦型動画(9:16)フォーマットに対応
新たに縦型動画(9:16)のクリエイティブが利用可能になりました。
スマートフォンでの閲覧を意識したネイティブな見せ方が可能になり、より高い視認性が期待できます。
最長90秒の動画アセットを使用可能
これまでよりも長尺の動画(最大90秒)をアップロードできるようになりました。
商品やサービスの魅力をしっかり伝えるストーリーテリング型の広告表現も可能になります。
見出しの文字数を拡張
「短い見出し」の最大文字数が30文字から40文字へ拡張されました。
10文字増えたことで、より具体的な訴求ができるようになります。
本人確認(AIV)の導入が本格化
Microsoft広告では、広告主の本人確認(Advertiser Identity Verification:AIV)が義務化されつつあります。
特に欧州のデジタルサービス法(DSA)への対応として、2025年春から国内外問わず適用が広がっています。
対象アカウントには管理画面で通知
対象となる広告アカウントには、Microsoft広告の管理画面上に「広告主の本人確認が必要です」というメッセージが表示されます。
対応しないまま放置すると、広告配信の制限やアカウント停止につながる可能性もあるため、早めに対処しておきましょう。
法人アカウントで必要な情報・書類
Microsoft広告の法人アカウントで広告主本人確認する際、必要となる可能性がある情報や書類は以下のようなものが挙げられます。
- 会社名、所在地、連絡先、企業URL
- 登記簿謄本や納税証明書など、会社の情報が確認できる書類
- 自社が該当ドメインを保有していることの証明(購入メールやDNS設定のスクリーンショットなど)
確認プロセスの流れ
Microsoft広告の広告主本人確認の一般的な流れは以下の通りです。
- 管理画面から本人確認の案内を確認
- 必要情報の入力・書類のアップロード
- 審査を待つ(数日〜1週間程度)
- 承認後、通常通り広告配信可能
登録した本人確認情報に変更が必要になった場合(法人の住所変更、代表者の変更、連絡先の変更など)に備えて、更新方法も合わせて把握しておくとよいでしょう。
まとめ

Microsoft広告の2025年春のアップデートは、利便性向上と信頼性強化の両面で大きな進化を遂げました。
今後も継続的なアップデートが予定されているため、公式情報を随時チェックしつつ、運用の最適化に役立てていきましょう!