Googleアナリティクス4（GA4）の「イベント」は、ユーザー行動を追跡する上で重要な機能の一つです。
適切なイベント設定により、Webサイトやアプリケーションにおけるユーザーの具体的な行動パターンを把握し、分析することができます。
今回は、GA4のイベントについて、その仕組みや種類、効果的な活用方法を紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。
イベントの基本的な仕組み
GA4における「イベント」とは、ユーザーがWebサイトやアプリ上で行う特定のアクションを計測する仕組みです。
イベントは「イベント名」と「イベントパラメータ」という2つの要素で構成されています。
イベント名はユーザーの行動を大きく分類するラベルとして、イベントパラメータはその行動に関する詳細情報を提供する機能です。
たとえばページビューの場合、イベント名は「page_view」となり、そこにページタイトル（page_title）やURL（page_location）などのパラメータが付与されます。
これにより、単にページが閲覧されたという事実だけでなく、具体的にどのページがどのような経路で閲覧されたのかまで詳細に把握することが可能です。
詳細なデータの収集によって、ユーザー行動の可視化や行動分析の精度が大きく向上するでしょう。
GA4のイベントの種類
GA4のイベントには、次のような種類があります。
- 自動収集イベント
- 拡張計測機能イベント
- 推奨イベント
- カスタムイベント
それぞれ解説します。
自動収集イベント
「自動収集イベント」は、Googleタグを設置するだけで自動的に記録される基本的なイベントです。
初回訪問（first_visit）、ページビュー（page_view）、セッション開始（session_start）などが含まれ、サイトの基本的なトラフィック分析に必要不可欠な情報を提供します。
拡張計測機能イベント
より詳細なユーザー行動を把握したい場合は、「拡張計測機能イベント」が有効です。
この機能を使うと、スクロール深度、外部リンクのクリック、ファイルのダウンロード、動画の視聴状況など、ユーザーとコンテンツの相互作用を詳細に記録できます。
初期設定でオンになっていますが、必要に応じて個別に設定をカスタマイズすることも可能です。
推奨イベント
「推奨イベント」は、Googleが業種の特性に応じて推奨しているイベントです。
GA4の標準レポートや分析機能との連携を考慮して設計されており、手動での設定によって利用が可能です。
すべてのWebサイトで使える基本的なイベントには、ログインや会員登録、コンテンツ共有などが含まれ、ECサイトなどのオンライン販売向けには、カート追加から購入完了までの一連の購買行動を追跡するイベントが用意されています。
また、ゲームアプリケーション向けには、レベルアップや仮想通貨の利用など、ゲーム特有の行動を計測するイベントが提供されています。
カスタムイベント
「カスタムイベント」は、Webサイトやアプリ特有のニーズに応じて自由にカスタマイズできる測定機能です。
イベント名やパラメータを自由に設定できるため、標準的な計測項目では捉えきれない独自の行動指標や特殊な操作の追跡が可能となります。
たとえば、特設ページ内の特定のボタンクリック率や、オリジナルの会員システムにおけるユーザーの行動パターンなど、ビジネスの独自性に合わせた詳細な分析に役立ちます。
イベントの効果的な活用方法
イベントを効果的に活用するには、Webサイトの目的や業態に応じて、適切なイベント設定を選択することが重要です。
eコマースサイトであれば、商品の閲覧（page_view）から、カートへの追加（add_to_cart）、購入完了（purchase）までの一連の行動を追跡するイベントを設定することで、コンバージョンファネルの分析が可能になります。
また、カスタムイベントの活用も検討するとよいでしょう。
Webサイト特有の重要な行動、たとえば特定のボタンのクリックやフォームの入力完了など、ビジネス目標に直結する行動を独自のイベントとして設定することで、より詳細な行動分析が可能になります。
ただし、データ量が増えすぎると分析が複雑になり、重要な洞察を見失う可能性があるため、過剰なイベント設定は避けるべきです。
必要なイベントを見極め、計測の目的を明確にした上で設定を行うことをおすすめします。
まとめ
GA4のイベントは、ユーザー行動を追跡できる機能です。
効果的に活用することで、ユーザー行動の詳細な把握が可能になり、データに基づいたWebサイトの改善や事業戦略の立案につながります。
ぜひ、今後の広告運用にお役立てください。
