電通は2月21日、国内の総広告費と、媒体別/業種別広告費を推定した「2012年(平成24年)日本の広告費」を発表しました。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2013/pdf/2013016-0221.pdf
これによると、昨年 2012 年(1~12 月)の日本の総広告費は 5 兆 8,913 億円で2008 年の米国金融危機に端を発した世界同時不況を背景に減少に転じ、2008 年~2011 年と 4 年連続して前年実績を下回りましたが、2012 年は東日本大震災の反動増もあり、5 年ぶりに前年実績を上回ったそうです。
気になるインターネット広告費の動向は・・・
2012年のインターネット広告費は、8,680 億円、前年比 107.7%でした。
冒頭で書いたように、全体の広告費は5年ぶりに回復基調に乗ったのですが、実はインターネット広告費だけでみると毎年着実に市場規模が拡大していることがわかります。
また、2012年の運用型広告費※は、3,391 億円、前年比 118.9%でした。
運用型広告費に含まれる検索連動広告は、スマートフォンの普及拡大の恩恵を大きく受けていることもあり、引き続き拡大基調にあるようです。また、その他の運用型広告についても、急速な技術の進展に伴って登場した RTB(リアルタイム入札)のようなターゲティング効果の高い手法は市場の注目を集め、高い成長を続けていきそうです。
伸びた業種としては、金融や e コマースなどを軸に、ブランディングを目的とした幅広い業種の広告主に運用型広告の活用が拡大しつつあるようです。
※運用型広告とは、膨大なデータを処理するアドテクノロジーを活用したプラットフォームにより、広告の最適化を自動的にもしくは即時的に支援するような広告手法のこと。検索連動広告のほか、新しく登場してきたアドエクスチェンジSSP、DSPなどが典型例。また一部のアドネットワークもこれに含まれる。なお、枠売り広告のほか、タイアップ広告やアフィリエイト広告などは、運用型広告には含まれない。
まとめ
やはり、インターネット広告業界は着実に伸びていますね。
弊社の実感としても、報告書にもあるようにスマホの普及拡大に伴い、スマホ向けの広告配信の依頼も増えています。
ただやはり、まだまだコンバージョンの中心はPCを起点としたものが多いと思います。
というよりもスマホの普及にスマホサイト対応化が追いついていない感じでしょうか?
※スマホサイトがあればOKというものでもないですが・・・
とはいえ、今後のスマホやタブレットのさらなる普及やユーザーの購買フローの変化を考えると、今後もさらなる市場の拡大が見込めるのではないでしょうか? 高速LTEのエリア拡大も後押ししそうですね。
検索連動以外のアドネットワークについてもGDNに加え本年に入ってのYDNの本格始動が今後の市場規模に影響してくるのではないでしょうか?
また、アドエクスチェンジについてはまだまだ大手広告主、一部のハイレベル広告主向けといった感じがしており、本格的に一般広告主に普及するのはしばらく後かもしれませんね。