アップデート内容
結論から述べると、スマート自動入札(目標コンバージョン単価、目標広告費用対効果)、予算の変更が与える影響のシミュレーション機能がアップデートされました。
これまでは過去 7 日間のキャンペーンデータに基づいており、シミュレーションでは過去の条件で得られたであろう掲載結果の試算はできましたが、未来の掲載結果の予測はできませんでした。つまり、未来のシミュレーションというのが今回のアップデートの肝になります。
未来の掲載結果を予測
未来のシミュレーションができると上述しましたが、具体的にどのように確認できるのかみていきましょう。確認手順はいたって簡単、たった2ステップです。
1.キャンペーンの日予算の横をクリック
下記キャプチャ赤枠のようにキャンペーンの横のグラフマークをクリックします。
2.シミュレーションの確認方法を選択
1でシミュレーションが表示されますので、続いてシミュレーション数値の確認方法の選択に移ります。現状確認方法としては2パターン用意されています。(以下目標コンバージョン単価を使用したアカウントを用いて説明します)
まずは目標調整比での確認です。こちらは現状設定している目標コンバージョン単価からの調整比ごとのシミュレーション数値を確認することができます。デフォルトではー50%~+300%が表示されていますが、キャプチャ赤枠個所にて任意の%での確認、また青枠個所にてシミュレーション期間、緑枠個所にてグラフの表示項目を変更することができます。
続いて、数値ごとの確認です。こちらは目標コンバージョン単価の数値ごとに試算数値を確認することができます。目標調整比同様、期間やグラフの表示項目も変更することができます。
注意点や重要なポイント
確認手順は簡単。内容もシンプルで複雑な要素はありません。以下、注意が必要な点や重要な点を記載します。
季節性を考慮したシミュレーションが行われている
まずは季節性が考慮されシミュレーションは行われているという点です。季節性を考慮した調整が可能になったり、セミナーでも何度も紹介されていたりと、Google広告ではこの季節性を重要視しているように思います。シミュレーションに季節性が考慮されているというのはその現れでしょう。
これから年末商戦に差し掛かったりと商材によっては大幅なCVRの変動が想定されるアカウントもあるかと思います。そのようなアカウントで利用してみるのも有用かもしれませんね。
期間は90日後までの数値を確認可能
続いて利用可能な期間についてです。現在では90日後までのシミュレーションを確認することができます。90日という制限があるのは上述した季節性が考慮されているため、あまりに長い期間はシミュレーションができないためでしょう。とはいえ、今後のアップデートにより期間が延びる可能性は高いと考えています。
現在利用可能なのは検索キャンペーンのみ
また現時点で利用可能なのは検索キャンペーンのみとなっている点には注意が必要です。ディスプレイやショッピング等は今後のアップデートに期待しましょう。
利用可能なコンポーネントはキャンぺーン・広告グループ
これは注意点ではないですが、キャンペーン・広告グループで利用可能なのはありがたいポイントです。したがってキャンペーンではなく、広告グループごとに目標コンバージョン単価を設定しているアカウントでも使用できる等、利用の幅が広がりますね。
ポートフォリオ入札戦略を使用しているキャンペーンでは利用不可
1枚目のキャプチャに違和感を感じた方もいるかもしれませんが、(1枚目キャプチャ内上から2つ目のキャンペーンのように)ポートフォリオ入札戦略を使用しているキャンペーンでは利用することができない点には注意が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はシミュレーション機能のアップデートについて紹介しました。現在約70%のGoogle広告アカウントが利用していると言われている、スマート自動入札。そんなスマート自動入札をよりスマートに利用できるアップデートなのではないでしょうか。確認方法も簡単なため、ちらっと覗いてみることで運用の思わぬヒントが見つかるかもしれませんよ。