こんにちは。
営業部の水野です。
日本でのカジノ法案(IR推進法)が成立してから早2年、本格的にカジノ誘致に関する話題も増えて来ました。
巨額の資本を生み出すカジノが日本に誘致されるということで動向が注目されているこの法案ですが、ギャンブル依存症や治安に対する懸念から反対の声も未だに多いのが現状です。
基本的にカジノを違法としてきた日本ですが、パチンコや競馬、ボートレースなど一部のギャンブルは認められています。
今回は、そんな「ギャンブル」に関連するコンテンツについて、Yahoo!プロモーション広告・Google広告の広告掲載基準をまとめてみました。
Yahoo!プロモーション広告のギャンブル関連コンテンツの広告掲載基準
Yahoo!プロモーション広告では、一部の業種、商品、サービスの広告について掲載基準を設けており、ギャンブル関連コンテンツにも特別な掲載基準が定められています。
公営競技(競馬、競輪、競艇、オートレース)、公営くじ(toto、宝くじ)
競馬、競輪、競艇、オートレースなどの所謂公営ギャンブルや宝くじはギャンブル性が高く、射幸心をあおることでユーザーが被害をうけてしまう可能性がある為、厳しい掲載基準が設けられています。
主な掲載基準としては、
- 広告出稿元が、競技、くじの主催団体、投票券や証票の販売店、それらの上部団体、もしくは、それに準じるものであること
- 必勝法等の情報提供サービス、予想ソフトの販売等ではないこと
の2つです。
公営ギャンブルや宝くじの広告を配信する広告出稿元(広告主)は、国から正式に公営ギャンブルや宝くじの運営許可を受けた団体である必要があります。
また、公営ギャンブルや宝くじの運営団体から正式に委託を受けていれば、競馬などの投票関連業務を担う団体や、投票券や宝くじの購入にあたり決済機能を提供する銀行なども広告を配信することができます。
したがって、国から正式に運営を認められていない団体・個人や、主催団体から正式な委託を受けていない団体・個人は広告を配信することができません。
また、国や主催団体から正式に運営・委託許可を貰っていたとしても、広告のリンク先となるページにその旨の記載や主体者表記がなければアウトです。
加えて、広告やリンク先の訴求内容が必勝法等の情報提供サービス、予想ソフトの販売等に関するものであった場合も広告掲載は不可となります。
公営ギャンブルや宝くじは勝敗や当選番号などの予測が基本的に不可能であり、いかなるデータを根拠にした場合であっても必勝法というものは存在しないからです。
加えて、具体的に掲載基準に明記されてはいないものの、「一攫千金を狙おう!」や「副収入を得られます」というようなニュアンスの表現は射幸心をあおる内容となる為、上記の掲載基準をクリアしていたとしても審査には通らない可能性が高いでしょう。
参照元:7. 公営競技(競馬、競輪、競艇、オートレース)、公営くじ(toto、宝くじ)(Yahoo!プロモーション広告 ヘルプ)
パチンコ
前述の公営ギャンブル・宝くじと同じく、パチンコにも特別な広告掲載基準が設定されています。
パチンコは公営ギャンブルではない為、掲載基準も分けて記載されています。
(一部風営法に則った掲載基準も含まれている為、マージャン店も対象となっています。)
主な広告掲載基準は下記の通りです。
- 娯楽施設(パチンコ店、マージャン店)の場合は、風営法上の許可を受けている者であること
- 遊戯機(パチンコ台)の場合は、必要な承認を得た物であること
- 大当たり確率、確変突入率、交換率、換金の方法など、射幸心をあおる表記や、ギャンブル性(賭博性)を感じる表現がないこと
- 必勝法等の情報提供サービス、予想ソフトの販売等ではないこと
広告配信以前の問題ですが、パチンコの広告を配信する場合は広告出稿元が風営法上の許可を得ている必要があります。
施設・遊戯台が正式な許可を得ていた場合でも、広告やリンク先の内容に射幸心をあおる表現や賭博性を感じる表現が含まれている場合は広告配信ができません。
例えば、「抜群の換金率!」「確変突入率80%のハイスペック」などのニュアンスが含まれた表現は完全にアウトです。
「楽しく遊びましょう」程度に抑えておくのが無難でしょう。
また、公営ギャンブルや宝くじを同じく、必勝法等の情報提供や予想ソフトの販売は広告では訴求できません。
よくあるパチプロさんのブログなどもノウハウの情報提供に値するため、広告配信は難しい場合が多いです。
参照元:9. パチンコ、マージャン(Yahoo!プロモーション広告 ヘルプ)
Google広告のギャンブル関連コンテンツの広告掲載基準
Google広告の公式ヘルプにも記載がありますが、Google広告は基本的にギャンブル関連コンテンツの広告掲載を認めていません。
ただし、Google広告が定めるポリシーに準拠した上で、ギャンブル関連の広告掲載の申請を行い承認が下りれば掲載可能となります。
Google広告は国別にギャンブル関連広告のポリシーが定められており、広告の内容は広告が配信される地域のポリシーに準拠している必要があります。
(今回は日本のポリシーに則って解説してます。)
日本でのギャンブル関連コンテンツの広告配信は、公営ギャンブルと宝くじのみポリシーが定められています。
公営ギャンブル(競馬、競艇、競輪、オートレース)
公営ギャンブル(競馬、競艇、競輪、オートレース)の広告掲載は許可されていますが、主催者からの告知に限定されています。
また、開催イベントにに関する宣伝は許可されていないので、ファン感謝デーや芸能人来場イベントなどの告知は難しいと考えていいでしょう。
公営ギャンブルの広告配信を行う場合は、広告主様がギャンブル関連の広告掲載の申請を行い、承認を受ける必要があります。
申請方法についてはGoogle広告のヘルプページに記載がありますのでご確認ください。
宝くじ
宝くじの広告は、国の認可を受けた事業体にのみ許可されています。
また、公営ギャンブルと同じく広告主様がギャンブル関連の広告掲載の申請を行い、承認を受ける必要があります。
パチンコ
パチンコの広告掲載基準に関しては、今のところGoogle広告のポリシーに明確な記載がありません。
海外ではパチンコを禁止している国も多く、今となっては日本独自の文化という色も強いので、アメリカ本社のGoogle社にとってはポリシーを定めづらいという背景もあると個人的には思っています。
広告掲載不可という記載もなければ可能という記載もないので所謂グレーゾーンとなっていますが、配信を希望する場合は上述の掲載申請フォームから事前に申請してみることをおすすめします。
ギャンブル関連コンテンツを配信できる広告ネットワーク
Google広告でギャンブル関連コンテンツを配信できる広告ネットワークは、検索ネットワークとディスプレイネットワークに限定されます。
検索ネットワークについては、セーフサーチ機能を有効にしているユーザーにはギャンブル関連広告は配信されません。
また、ディスプレイネットワークはギャンブル関連コンテンツの広告掲載を許可していないサイトには広告が配信されません。
加えて、Gmail広告、ショッピング広告へのギャンブル関連コンテンツの広告掲載は不可となっていますのでご注意ください。
まとめ
日本企業であるYahoo!プロモーション広告と外資企業であるGoogle広告とではギャンブル関連コンテンツの広告掲載基準が大きく異なりますが、基本的に「国・団体から正式な許可を得た主体者であること」と「著しく射幸心をあおる表現が含まれていない」ことに関してはどちらの媒体も共通であると認識しています。
Google広告に関してはギャンブル関連コンテンツを配信する前に申請を行う必要がありますが、Yahoo!プロモーション広告に記載されている基準は最低限クリアした上で申請を行うことをおすすめします。
公営ギャンブルやパチンコなどは数あるサービスの中でも掲載基準が厳しく設けられている広告なので、節度のある広告掲載を行っていくことが重要です。