皆さんこんにちは、大村です。
2017年6月に入札価格調整方法の仕様変更が実施されます。Yahoo!スポンサードサーチ、Google AdWordsでの変更内容と気をつけたほうが良い点をまとめてみましたのでご参考になれば幸いです。
入札の仕様変更
Yahoo!、Googleともにほぼ同じ変更が行われます。詳細をヘルプページから参照してきましたので紹介します。
Yahoo!スポンサードサーチ
自動入札タイプ「コンバージョン数の最大化」の入札価格調整方法が変更されます。
- 仕様変更前…-広告オークション発生時に、端末・ブラウザ・地域・時間帯といったリアルタイムの情報をもとにコンバージョンにつながる可能性を予測し、つながる可能性が高い場合は、広告グループやキーワード等で設定した入札価格の上限からさらに30%増加した金額を上限として、入札価格を引き上げます。つながる可能性が低い場合は、入札価格を引き下げます(下限値なし)。
- 仕様変更後…コンバージョンにつながる可能性を予測し、つながる可能性が高い場合は、広告グループやキーワード等で設定した入札価格を引き上げます(上限値なし)。コンバージョンにつながる可能性が低い場合の入札価格の調整方法は、変更ありません。
仕様変更の実施日は2017年の6月以降(時期未定)を予定しています
※2017年5月中旬に実施予定でしたが、延期となりました。
参照:Yahoo!プロモーション広告リリースノート、Yahoo!エージェンシーポータル
Google AdWords
「拡張CPC」の入札価格調整方法が変更されます。
- 仕様変更前…コンバージョンを獲得できる可能性が高いと推測した場合に、設定した上限クリック単価が最大で 30%を上限として引き上げます。
- 仕様変更後…コンバージョンを獲得できる可能性が高いと推測した場合に、ユーザー層や地域別でのコンバージョン率の違いを十分に考慮に入れることができるよう、30% の制限が撤廃されました。
仕様変更の実施日は2017年の6 月上旬を予定しています
参照:AdWordsヘルプ
気をつけた方が良いこと
一運用者としての意見ですが、上記の変更が行われる際気をつけたほうが良いことは以下の3個だと考えています。
デバイスを考慮した価格調整は実施されない
ヘルプにも記載がありますが、Google、Yahoo!スポンサードサーチ共にデバイス(PC・スマートフォン・タブレット)のコンバージョン率の違いは考慮されないため、デバイズごとの入札価格調整は引き続き行う必要があります。
例えば、スマホでのコンバージョン率が高く、PCでのコンバージョン率が低い商材でスマホに多く配信したい場合はスマホの入札価格調整率を引き上げ、PCでの入札価格調整率を引き下げる(場合によっては-100%)のような調整は引き続き行う必要があります。
平均クリック単価が(一時的に)上限クリック単価を超える場合がある
今回の変更で入札単価の引き上げ上限がなくなったことにより、直感でお気づきの方もいるかと思いますが、クリック単価が上がることが想定されませんか?
Google、Yahoo!ともに「コンバージョンに繋がる可能性が低い場合は入札を引き下げる」といっており、Googleに関しては、「平均クリック単価を上限クリック単価(入札単価調整を含む)より低く抑えるようにします」といってはいるものの、理屈上は平均クリック単価は上昇することも考えられますので、この機能の導入直後報告や運用の調整に注意が必要そうです。
マイクロコンバージョンの取り扱い
マイクロコンバージョン(本来のコンバージョンの手前に設置する仮のコンバージョン。例:LPへの流入、フォーム入力ページへの遷移、etc)を設定しているアカウントは上記の設定を行っている場合注意が必要です。
マイクロコンバージョンは、本来欲しいコンバージョンとは価値が違います。ですが、自動入札の設計・設定がうまくないと、自動入札の対象にしているマイクロコンバージョンばかりが取れてしまい本来のコンバージョンが取れないこともあります。
これを回避するために、コンバージョンの設定でそのマイクロコンバージョンを自動入札の対象にすべきかを見直すことが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回の仕様変更は、自動入札との付き合い方を改めて見直す機会になると思います。システムに任せるべきところは任せ、人間の脳みそでしかできないことに注力できれば、より良い結果への近道になるのではないでしょうか!
6月の仕様変更までまだ時間がありますので、見直すところは見直していきましょう!
以上、テクノロジー推進派の大村でした!