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デマンドジェネレーションキャンペーン(Demand Gen Campaigns)とは?【Google広告】

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更新日:
デマンドジェネレーションキャンペーン

多くの広告主様は「Google広告で新しい一手を打ちたい」と考える方は多いのではないでしょうか?

これまで新しくリリースされてきた配信手法を既にトライされた方は、少なくないはずです。

・P-Max
・ファインド広告
・VAC
・リマーケティング etc…

あらゆる配信手法がGoogle広告には存在します。本記事をご覧の広告主様は、成果拡大した配信があれば、商材とマッチせずに頓挫したものもあるでしょう。

今回は、β版として情報がリリースされたGoogle広告のプロダクト、「デマンドジェネレーションキャンペーン(Demand Gen Campaigns)」について、現時点でわかる情報をもとに記事を書いてみました。

あらゆる広告プロダクトの配信経験をもとに、今回リリースされるプロダクトの良し悪しなども広告代理店視点でまとめてみたので、ぜひご覧ください。

本記事を参考に、新プロダクトの導入と、競合が少ないブルーオーシャンのマーケットを攻めて、ビジネスの成長に繋げていきましょう。

※2023年7月20日現在に入手した情報をもとにした私見になります。※

参考:Google Marketing Live
参考:ファインド キャンペーンとデマンド ジェネレーション キャンペーンについて

アカウント分析

デマンドジェネレーションキャンペーン(Demand Gen Campaigns)とは?現時点で判明している特徴を解説

Demand Gen Campaignsとは

デマンドジェネレーションキャンペーン(Demand Gen Campaigns)とは、ファインド広告の後継と言われている配信手法で、ショート動画を含むYouTubeやGoogleアプリ、Gmailといった、1つのキャンペーンでGoogleの各アプリに配信ができるプロダクトです。

ファインド広告とどう違うのかは以下の表がわかりやすいかと思います。

デマンドジェネレーションキャンペーンの表

参照:間近に迫るファインド広告からデマンド ジェネレーションへのアップグレード

画像や動画のアセットを使用して、コンバージョンやサイト訪問を促進させることが可能です。

Googleのアプリの中でも、ユーザーの滞在時間が長いとされるYouTubeへ配信し、ユーザーとのタッチポイントを増やすことができる特徴を持っています。

また、2023年7月20日現在、詳細情報は開示されていない状況ですが、ソーシャルマーケターのニーズに応える独自機能の搭載や、マーケティングファネル全体の最適化と測定ができる特徴があるとのことです。

現段階で考えられるメリットとは

デマンドジェネレーターキャンペーン メリット

①先行者利益で広告費用帯効果が得られやすい
②InstagramやTikTokなどのタッチポイントを増やせる可能性
③認知拡大にも繋がる一手となる

1人のGoogle広告運用者として、2023年7月現在において、想定されるデマンドジェネレーションキャンペーンのメリットは上記の3つです。

ここ最近のGoogle広告の傾向として、「自動化」や「機械学習」がキーワードとしてございます。広告アカウントの構成も、自動化が働くような初期構築が推奨とされているだけでなく、手動入札ではなく自動入札、P-Maxやファインド広告といった機械学習を用いた配信アプローチといったものが主流となっております。

既に1キーワードに対する入札調整といった「人」が作業をする部分はなくなってきているのが業界トレンドです。これまで担ってきた「作業業務」から離れて、「戦略家」としての役割が、かつて職人のようにアカウントの繊細な調整をしてきた広告運用者に求められています。

その傾向から、こまめな作業が発生するといった時代の逆行は考えにくいと言えるでしょう。想定されるメリットに関して、詳しく書いていきたいと思います。

①先行者利益で広告費用帯効果が得られやすい

まず先行者利益として恩恵を受けやすいということが1つ目のメリットと言えます。

なぜなら、競合が少ないマーケットの方が、勝率が高いからです。Google広告に限らず、ビジネスにおいても競合がいない中で商売をした方が、売上利益は高くなりやすいですよね。

例えば、P-Maxがリリースされた時が良い事例と見てよいでしょう。P-Maxがリリースされて間もない時にスタートした広告主様は、競合がいないからこそ、CV数が増えて恩恵を得た方も少なくないはずです。

デマンドジェネレーションキャンペーンに関しても、P-Maxのようにリリースされた時は、競合が少ない状況です。先行者利益を得る可能性は大いにあると見てよいでしょう。

②InstagramやTikTokなどのタッチポイントを増やせる可能性

ショート動画の月間投稿本数推移

画像引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000193.000021986.html

2つ目はデマンドジェネレーションキャンペーンを配信することで、InstagramやTikTokといったSNS系媒体への力も入れることができるということです。

TikTokを猛追するように、Instagramは発見タブにリール動画を出すようになったり、GoogleにおいてはYouTubeにショート動画を掲載することができるようになりましたよね。

所謂、タイパと言われる、タイムパフォーマンスが重視される世の中となったため、既に長尺動画よりも短尺動画の需要が増加したのだとか。ある調査によると、ショート動画のニーズが著しく右肩上がりとなっているのが、上図で明白になっています。

具体的に、デマンドジェネレーションキャンペーンとのセット運用をする際、下記のようなことが可能になると考えられます。

①複数のクリエイティブを制作して配信
②これまでのGoogle広告の仕様だとユーザーが好むクリエイティブに表示が偏る
③ショート動画が出稿できるTikTokやInstagramに最適なクリエイティブで広告が出せる
④CTVRが高いクリエイティブを出しているためCPM抑制のまま認知・CV獲得が可能

といった運用が可能になるでしょう。

Googleだけでなく、SNS広告を用いた上で、ユーザーとのタッチポイントを増やすことが効率的にできることを想定されます。

③認知拡大にも繋がる一手となる

クリエイティブ系の広告媒体は、認知拡大が基本です。デマンドジェネレーションキャンペーンは、YouTubeやディスカバーといった箇所に広告を出稿するため、認知拡大にも寄与すると考えてよいでしょう。

前述した通り、ユーザーの滞在時間が長いアプリケーションの1つにYouTubeが挙げられ、その中でも、ショート動画は各媒体通して右肩上がりの需要を見せています。つまり、既に生活の一部とも言えるGoogleのプラットフォームに、これまで蓄積してきたCVデータを用いて、ユーザーへ認知配信及びCV獲得に向けた配信ができます。

「P-Maxで問題ないのでは?」と考える方も多いと思いますが、P-Maxは長期稼働をすればするほど、CVRが高くなる配信面に出稿されていくため、実質、検索広告のみに出ていたというケースがございます。

認知獲得に重きを置きつつ、P-MaxのようなCV獲得を担うことができるため、施策の第二の矢、第三の矢として検討するのもよいでしょう。

現段階で考えられるデメリットとは

デマンドジェネレーターキャンペーン デメリット

①広告費がかかる
②現行キャンペーンで成果が出ていないと発揮し辛い可能性
③クリエイティブの制作リソースが整っていないと配信ができない

デマンドジェネレーションキャンペーンの想定されるデメリットは上記の通りです。導入前に、自社のリソースでカバーができるかは事前に確認するようにしておきましょう。

①広告費がかかる

P-Maxでさえ推奨予算が媒体より挙げられているので、費用がかかる可能性があります。

なぜなら、これまでの仕様傾向から、推奨とされる日予算は必ず存在すると考えられるからです。

配信する際は、現行の広告媒体、キャンペーンからアロケーションをして配信するということではなく、別枠として予算を用意する方がよいかもしれません。

しかし、弊社のP-Maxやファインド広告、VACの事例でもご紹介しております通り、少額運用でも成果寄与となることがあるため、トライアル配信として検討してみるのはよいかもしれません。

広告費に余裕があるということであれば、テストマーケとして検討してみましょう。

②現行キャンペーンで成果が出ていないと発揮し辛い可能性

デマンドジェネレーションキャンペーンを稼働する上で、CV獲得を検討しているのであれば、現行キャンペーンにて成果が繋がっていないと結果を出すのは難しいでしょう。

P-Maxやファインド広告は、アカウントに蓄積されたCVデータを元に、機械学習を進めた結果、最適なユーザーへ広告出稿。CV刈り取りへと貢献していくプロダクトです。

機械学習を元にした各プロダクトは、初期構築におけるパフォーマンスは、大規模な予算がない限りは成果へと繋がりづらいのが現実です。

まずは、検索キャンペーンやP-Maxといった配信プロダクトを用いて、CVデータを蓄積していくことに努めましょう。チューニングすることがなくなり、配信が安定したタイミングで、デマンドジェネレーションキャンペーン導入を考えるとよいかもしれません。

③クリエイティブの制作リソースが整っていないと配信ができない

デマンドジェネレーションキャンペーンは、画像や動画といったクリエイティブがないと配信はできないと考えられます。

YouTube広告やファインドは、バナーや動画を用意してからスタート地点に立てる配信プロダクトだからですね。

クリエイティブを制作する予算、もしくは自社内におけるリソースは、予め用意しておくことが重要です。

既に「検索」でインターネット業界を牛耳っていたGoogleでさえも、デマンドジェネレーションキャンペーンだけでなく、画像や動画といったクリエイティブありきでの配信プロダクトを開発しています。

本格的にリリースとなる前に、クリエイティブ制作ができるリソースは準備しておくとよいかもしれません。

おすすめの業界は?【広告代理店目線で解説】

デマンドジェネレーターキャンペーン

デマンドジェネレーションキャンペーンを配信する上で、おすすめの業界は、「企業や商品ブランドの認知が高く、toCビジネスのもの」がよいと考えます。

なぜなら、実際にファインド広告やVACといったクリエイティブを用いた配信で、早期においてCV獲得へと繋がっている広告主様の共通点は、既に認知がされているかどうかがポイントとなっているからです。

クリエイティブ次第ではありますが、ブランド性があって、既に認知されているものであれば、基本的に制作されるバナーは視認性が高いものができあがります。LPとクリエイティブの内容一致によるところもありますが、CVRとしては高くなりやすいと弊社事例から読み取れます。

また、toB商材においては、主にスマホで配信されるものにはマッチしないケースが高く、どうしてもCVRとしては下がると考えてもよいでしょう。

認知があるかどうかの判断は、toC企業が検索広告における指名配信で、CV獲得ができているかどうかと見てよいでしょう。

現状配信で成果に繋がっていないという場合は、認知を上げる施策やプロダクトマーケの部分でUSP等を見直すといったことをするのも1つです。

お問い合わせ

デマンドジェネレーションキャンペーン(Demand Gen Campaigns)のリリース前に今やるべきことは?

デマンドジェネレーターキャンペーン リリース

①現行キャンペーンで成果を上げる
②成功のクリエイティブパターンを現段階でリサーチする
③定期的にクリエイティブの制作ができる体制づくり

「ブルーオーシャン市場を牛耳って、先行者利益を得たい!」

「認知獲得だけでなくCV獲得にも繋げたい!」

という広告主様は、デマンドジェネレーションキャンペーンがリリースされる前に、上記の3点を見直してみるとよいかもしれません。1つずつ解説していきたいと思います。

①現行キャンペーンで成果を上げる

本記事をご覧の広告主様は、リテラシーが相当高く、さらに情報収集能力が高い方かと思います。

しかし、まずは、配信しているであろう検索広告やP-Maxの成果を上げるように努めましょう。

当たり前ですが、新プロダクトで競合が少ないからといっても、既存の広告プロダクトで成果に繋がっていない以上、新しいものを取り入れても、成功は長続きしないことが考えられますよね。

目新しいものに心が動くのは、人間の性です。しかし、まずは、現行キャンペーンが広告費用対効果として見合っているのかを確認してください。
言うまでもないですが、古の構築(1広告グループ1キーワード)や手動入札で稼働中、といったものではなく、現在のベストプラクティスに沿った上での成果向上に努めましょう。

②成功のクリエイティブパターンを現段階でリサーチする

デマンドジェネレーションキャンペーンは、クリエイティブが主流になる広告配信です。

どんなクリエイティブがユーザーへと刺さるのかを研究に研究を重ねた結果、「勝ちパターン」となる画像や動画を制作することが重要です。

Googleで言えばファインド広告やVAC、画像の鮮度が問われるInstagram広告で成功パターンが判明しているクリエイティブを調査しましょう。

成果寄与となっているものを改めて制作することで、効率的にクリエイティブを作ることができることに加え、デマンドジェネレーションキャンペーンの配信も効果的になる可能性が高くなります。

③定期的にクリエイティブの制作ができる体制づくり

クリエイティブは基本的に1回制作したら終わりではありません。クリエイティブを定期的に制作して広告で稼働し続けることが、各媒体で基本となっています。

クリエイティブ制作は、どうしても時間がかかってしまうもの。悩みどころとなっているのが、5分でも24時間かけても作れるため、コスパが悪くなります。

成功パターンのクリエイティブがわかっていれば、体制をどのように構築するかがポイントです。デマンドジェネレーションキャンペーンのためだけでなく、他媒体においてもクリエイティブ制作は重要のため、体制づくりに力を入れるようにしましょう。

今後のアップデートスケジュール

2023年8月から

デマンドジェネレーションキャンペーンは、β版の申請フォームから利用の申請を行うことができます。登録して初めて、デマンドジェネレーションキャンペーンを作成することができます。

ただ、ファインド広告を配信中の場合は、自動的にデマンドジェネレーションキャンペーンにアップグレードされますのでご注意ください。

※過去の実績と学習データは引き継がれます。
※参考リンク:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScNc6_ZRNjHaYVnZ-sJ5FxmWrAMagmO5FBj5JBQk-Zcdk2JIQ/viewform

2023年10月から

2023年10月からは、すべての広告主がデマンドジェネレーションキャンペーンを利用可能になります。配信中のファインド広告をデマンドジェネレーションキャンペーンにアップグレードしたい場合、Googleのアカウントチームに連絡する必要があります。

Googleの担当者との連絡手段がない場合、2023年12月までに自動的にデマンドジェネレーションキャンペーンにアップグレードされます。

2024年1月から

2024年1月から3月にかけて、すべてのファインド広告が自動的にデマンドジェネレーションキャンペーンにアップグレードされます。

参照:間近に迫るファインド広告からデマンド ジェネレーションへのアップグレード

注意点:トラブルをなるべく防止!アーリーアダプターとして導入を検討

イノベーター理論

引用:https://itmanabi.com/innovator_theory_chasm/

ここまでデマンドジェネレーションキャンペーンに関して、広告代理店目線で解説してきました。

しかし、新しいものには必ず「予想外のトラブル」がつきものです。競合が少ないからこそトライした結果、成功しなかったケースも考えられますよね。

基本的に新しいプロダクトは、米国内でリリースされた後、日本国内における大手企業がトライする構図となっています。まずは、新しい故に出てしまう損失を被らないためにも、デマンドジェネレーションキャンペーンのリリースが始まった後は、前述した現行キャンペーンのパフォーマンス拡大やクリエイティブの成功パターン、リソース確保に重視する方がよいかもしれません。

上図におけるアーリーアダプター、もしくはアーリーマジョリティとなるように、情報収集を心がけましょう。

まとめ:デマンドジェネレーションキャンペーンはGoogle広告の最新手法!その前に成果を安定化させよう

デマンドジェネレーターキャンペーン 成長

Google広告で新しい一手を打ちたいと考える広告主様は多いはずです。

P-Maxやファインド広告、VACといった、リリースされてきた配信プロダクトを導入してうまくいったものやそうでないものもあるはずです。

今回は、新しく情報がリリースされたGoogle広告のプロダクト、「デマンドジェネレーションキャンペーン(Demand Gen Campaigns)」について、現在リリースされている情報をもとに、広告代理店目線でご紹介してきました。

本記事を参考に、新プロダクトの導入と、競合が少ないブルーオーシャンのマーケットを攻めて、ビジネスの成長に繋げていきましょう。

アカウント分析

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ブログ記事の中で広告運用の事例をご紹介することがありますが、実際の事例を一部加工した内容となっておりますのでご留意ください。

また、2018年7月24日よりGoogle AdWordsはGoogle広告に名称変更されました。それ以前の記事に関してはGoogle AdWordsと表記されておりますのでご了承ください。


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