ユーザーのコンバージョンへの経路が複雑化している昨今において、広告効果の正確な測定がますます重要になっています。
最終的にコンバージョンに至った広告だけではなく、直前にユーザーがどのようなチャネルに接触したかを適切に測ることが求められますが、それにはアトリビューション分析が有効です。
本記事では、アトリビューションの重要性と分析に適したケースと適さないケースについて紹介します。
アトリビューションの重要性について
アトリビューションとは、間接効果とも言われており、ユーザーがコンバージョンに直接つながったアクションや間接的な接点に対して、それぞれの方法で貢献度を計測する仕組みです。
広告やメディアを見たユーザーは、多くの場合、すぐに商品やサービスを購入するわけではありません。商品やサービスについて知り、時間を掛けて情報を収集し、関心を深めていく過程を経てから、最終的には購入に至ります。
加えて、コロナ禍を機に加速したインターネットの進化により、ユーザーの行動パターンもそれに応じて変化し、最終的に購入や成果に至るまでには、様々なデジタル接触点を通じて影響を受けるようになりました。
複雑化したユーザーの購入プロセスを理解し、各接触点の影響を正確に評価するためには、アトリビューション分析が不可欠なのです。
アトリビューション分析に適したケースと適さないケース
コンバージョンに至るまでに時間がかかるケースは、アトリビューション分析に適しています。
例えば、高額な商品やサービスは購入するまでに、SNSやSEOなど複数のチャネルを経由してするのが特徴です。
そのため、流入ルートを特定することで、広告予算の適正化に役立てることが可能です。
また、指名検索が多いケースも適しています。特定のキーワードがコンバージョンに大きく寄与している場合や、リターゲティングの成果が売上に直結しない場合なども、アトリビューション分析の活用が有効です。
一方で、日用品のように安価で購入決定のプロセスが短く済む商品やサービスの場合は、アトリビューション分析の効果は限定的であることが多いです。
自社でアトリビューション分析が必要かどうかを判断する方法の一つとして、Google アナリティクスの「経路の数(コンバージョン>マルチチャネル>経路の数)」の指標を確認することがおすすめです。
この指標で「1回」のセッションが全体の80%から90%を占める場合は、そのサイトは購入決定のプロセスが短期間で完了し、アトリビューション分析から得られる効果が薄いといえます。
まとめ
今回はアトリビューションの重要性とアトリビューション分析に適するケースと適さないケースについて紹介しました。アトリビューション分析は、特に複雑な購買プロセスを持つ商品やサービスのマーケティングにおいて重要です。 ぜひ今後の広告運用にお役立てください。