広告のクリック率やコンバージョン率を高めるには、「リスティング広告のABテスト」を利用することが効果的です。
しかし、ABテストの方法や活用法がわからないという方も多いかもしれません。
そこで今回は、リスティング広告のABテストについて、その概要や活用方法をご紹介します。
リスティング広告のABテストとは?
「ABテスト」は、同時に2種類以上の広告パターンを検証し、最も成果の高いパターンを発見するテスト手法です。
例えば、「商品のリーズナブルさを打ち出した広告文」と「ブランド性を打ち出した広告文」といったいくつかのパターンを用意して、どのパターンの反応が良いかをテストします。
テストの結果を検証することで、広告成果の改善が可能です。
ただし、2022年下旬からGoogle広告とYahoo!広告の仕様が変更され、従来のような「いくつかのパターンを作って成果比較を行う」スタイルでのABテストが難しい状況です。
現在採用されている「レスポンシブ検索広告」では、複数の見出しと説明文がランダムに組み合わせられることで自動で最適化が行われる仕組みになっています。
そのため、自分で組み合わせを決めて比較検討することができませんが、レスポンシブ検索広告においても従来のABテストと同等の効果が見込めます。
自動でABテストのパターン管理や最適化ができるため、手動で行う手間が省けるといったメリットも大きいでしょう。
リスティング広告でABテストの対象となるのは?
リスティング広告では、次の2つの要素がABテストの主な対象です。
- 広告アセット
- 広告のリンク先ページ
それぞれ解説します。
広告アセット
「広告アセット」とは、各広告枠の上部に大きな文字で表示される「見出し」と、その下の「説明文」をセットしたものを指します。
Google・Yahoo!レスポンシブ検索広告において、1つの広告アセットには見出しが3~15個、説明文が2~4個設定できます。
そして広告アセットのABテストでは、「広告のクリック率」と「コンバージョン率」の指標改善が可能です。
広告のリンク先ページ
ユーザーが広告文をクリックしてアクセスできるリンクページもABテストができますが、広告アセットとは異なり、1つの広告に対して設定できるリンク先ページのURLは1つのみです。
そのため、リンク先ページでABテストを行う際は、リンク先が違う複数の広告アセットを作ってテストするか、ABテスト用のツールをランディングページに設置しなくてはいけません。
リンク先ページのABテストでは、キャッチコピーやデザインなどを変更することでコンバージョン率の改善が期待できます。
リスティング広告のABテストで効果を出すには
リスティング広告のABテストでは、広告アセットの見出しと説明文を工夫することで効果が出やすくなります。
主なポイントは下記の通りです。
- 商品・サービスの複数の特徴を出す
- ユーザーの悩み・問題にフォーカスする
- トレンド・イベントに合わせる
- リーズナブルな価格を打ち出す
- 提供スピードの速さを打ち出す
- 限定性・権威性を打ち出す
それぞれ説明します。
商品・サービスの複数の特徴を出す
商品やサービスの特徴をなるべく多く抽出することで、見出しや説明文のパターンが増やせます。
例えば、商品の成分や製造方法のこだわり、サポート体制の充実さ、カスタマイズの柔軟さなどさまざまな視点から特徴を洗い出すことが重要です。
ユーザーの悩み・問題にフォーカスする
ユーザーが抱えている悩みや問題にフォーカスし、これらを解決できるような文言を含めることも大切なポイントです。
ただし、病名など一部のワードは広告使用が禁止されているため、広告ポリシーを確認しておく必要があります。
トレンド・イベントに合わせる
「クリスマス」や「新生活」といった季節・イベントに関するワードや話題のワードを使うことで、ユーザーに注目されやすくなります。
タイミングを見計らって活用してみましょう。
リーズナブルな価格を打ち出す
リーズナブルな価格設定や「無料」といったワードもアピールしやすいポイントです。
具体的な価格を打ち出して、コストがかからないことをしっかりアピールするとよいでしょう。
提供スピードの速さを打ち出す
提供スピードの速さを文言に入れることもおすすめの方法です。
商品を販売する場合では注文からお届けまでの期間の短さが、またサービスを販売する場合ではサービス導入までにかかる期間の短さがアピールポイントになります。
限定性・権威性を打ち出す
限定性や権威性を前面に打ち出すことで、クリック率の向上につながります。
例えば、「先着10名様限定」や「〇〇賞受賞!」などを見出しに設定するとユーザーの目につきやすくなるでしょう。
まとめ
今回の記事では、リスティング広告のABテストについて、概要や活用方法を解説しました。
ぜひ今後の広告運用にお役立てください。