「MCC」とは、複数のアカウントを管理できるツールのことです。
Google広告では、このMCCを活用したアカウント移管が可能ですが、やり方がわからないという方も多いかもしれません。
そこで今回は、MCCアカウント移管の概要や方法について詳しく解説します。
MCCアカウント移管とは
MCCでは複数アカウントが一元管理できるため、広告アカウントごとの作業の必要がなくなり、切り替えもスムーズです。
MCCに登録することで請求の管理がラクになるのはもちろん、細かな権限の設定も可能になります。
このようなMCCを活用して、保有しているアカウントを代理店などの管理に紐づけることを「MCCアカウント移管」と言います。
また、他の代理店の管理に移動させたり、自社管理に戻したりする場合も、MCCアカウント移管に該当します。
ただし、代理店同士で管理を移動するケースでは、移管後にアカウントを切り離す工程が必要です。
MCCアカウント移管のメリット
MCCアカウント移管を行うメリットとして下記の3つが挙げられます。
- 工数が削減できる
- 蓄積されたデータを閲覧できる
- 機械学習に影響がない
それぞれ解説します。
工数が削減できる
広告アカウントを作成する場合、キーワードやキャンペーンの設計、文章の作成、情報の入力など多くの工程をこなす必要があります。
アカウントを新しく作成してそれぞれ設定を行うより、移管して情報を引き継ぐことで工程の削減が可能です。
蓄積されたデータを閲覧できる
アカウントを再度作成する場合、過去データなどを閲覧できなくなる点がデメリットです。一方、移管を行った場合では、これらのデータが閲覧できます。
過去データを参照にして、新規で施策を立案したり、効果が高い方法を発見したりすることもスムーズに行えるでしょう。
機械学習に影響がない
Googleでは、機械学習によって広告の配信が最適化されます。
そのため、効果的な運用には、過去に蓄積されたデータが必要不可欠です。
機械学習に影響を与えないという点もアカウント移管のメリットの一つと言えるでしょう。
アカウント移管の方法
アカウントの移管には、代理店が行う方法と事業主が行う方法の2種類があります。
ここでは、事業主が行う方法を紹介します。
- 代理店に権限の譲渡依頼をする
- 公式申請ページから申請する
- 承認メールが届く
- 権限を切り離す
それぞれ説明します。
1.代理店に権限の譲渡依頼をする
まず、代理店から広告アカウントの権限を譲渡してもらわなくてはいけません。
「Google広告」ページの右上にある「ツールと設定」から「アクセスとセキュリティ」をクリック→「+」をクリックします。
「他のユーザーをインフィニティエージェントに招待」画面で、「メール」に事業主のメールアドレスを入力→「アカウントのアクセス権限を選択」で「管理者」をチェック→「招待状を送信」をクリック→完了です。
2.公式申請ページから申請する
次に、下記のページに必要事項にチェックを入れて送信します。
「お支払い設定の変更、またはお支払いプロファイルのリンク リクエスト」|Google広告ヘルプ
3.承認メールが届く
Googleサポートチームが設定作業を行い、移管先の請求管理者と移管元の請求管理者あてに承認メールが送信されます。
メールを承認することで、移管の設定は完了です。
4.権限を切り離す
最後は必ず、アクセス権限を切り離す作業を行います。
「設定」から「サブアカウントの設定」を開き、権限を切り離すアカウントの左ボックスをチェックします。
青色の枠内にある「編集」から「リンク解除」を選択→移管元アカウントを選択して「リンクを解除」をクリック→完了です。
まとめ
今回は、MCCアカウント移管の概要や方法についてご紹介しました。
ぜひ、今後の広告運用にお役立てください。