こんにちは!今回の記事も前回に続き「成果の目線」についてご紹介できる内容がありましたので、簡単な事例紹介となります。特に、広告運用をお任せ頂いたばかりの初級者や、先方が望むはずのCVを獲得しているのに案件が長続きしない方に向けた内容になります。成果の目線のズレについてアプローチする事例もまとめていますので、該当する方のなにかの気づきになれば幸いです。
前回の記事
https://quartet-communications.com/info/listing/technique/66239
ではでは、早速事例の紹介に移ります。
概要
下記が、紹介する案件の概要です。
- 商材:トランクルームのレンタル
- 配信エリア:大阪、京都、滋賀
- 配信メニュー:検索広告
- コンバージョン:見学申込の獲得
- 広告費予算:18万円
- 目標:CPA6,000円以下
となり、配信構成は「トランクルーム」を軸に「配信エリアに該当する地域」のキーワードの掛け合わせになります。要は「そのエリアでトランクルームをさがしている人」に広告を配信するといった基本的な内容となっており、上記構成を大阪・京都・滋賀毎にキャンペーンを分けて配信しています。それでは、配信結果を見てみましょう。
配信結果
配信結果は「大阪用の配信キャンペーン(以下、大阪配信)」にて多くのCVを獲得しています。全体のCPAは集計すると約3,300円であるため、目標CPAを達成しており、まずまずの配信結果ではないでしょうか。
じゃあ次月どうするの?
次月、さらにCVを獲得するのであれば、どうするか?管理画面からの結果で判断するのであれば、CV数が多く、CPAも一番安い大阪配信にさらに予算を配分するという選択肢になるのではないでしょうか?当然キーワードの入札単価調整やデバイスの調整、クエリ除外などやることを挙げればキリがないですが、まず大阪の配信を強化するは間違いないですよね。
先方のリアクション
今回は大阪配信の強化をするという事で、まず3エリア間の予算配分を定めるように提案・報告をしました。記事冒頭から予想が来ている方がほとんどかと思いますが、先方のリアクションは「うーん・・」といった感じでした・・。
管理画面以外の情報が!
そうです!前回の記事でも紹介しましたが、管理画面外で先方が重要視している情報が本件もありました。今回は売上ではなく、トランクルームの空き状況がクライアント様が気にされている情報とのことです。そう、大阪のトランクルームはほぼ埋まっており、空き状況がなくなったため、次月このまま見学申込が来ても、困るとのことでした・・。
たしかに埋まっている状態で申込が来ても、対応ができていないですよね・・。提案した予算配分の施策はクライアント様にとっては嬉しくはないのは明白です。
さらに、実は「京都」「滋賀」のトランクルームは「大阪」の後に出来た店舗で、これから空きを埋めていきたいという思惑があることが分かりました。それなら施策は大阪に配分している予算を京都・滋賀に寄せるになりますね!
振り返ると・・
先方への報告・提案時を振りかえってみると、ざっくりとですが・・
今月の結果は大阪配信が良いです!基本的な調整などは進めますが、まずは大阪配信に予算を振って、大阪からのCV獲得増加を狙いましょう!
と言った流れとなりますが、まさに管理画面だけの数字から判断しており、クライアント様が把握している状況と乖離が出てしまうと思います。
じゃあ、どうするか?
簡単です。互いの成果の目線を合わせることで、今回のように先方のリアクションのズレが防げると思います。具体的には、今回の結果を持って、実際の状況をヒアリングすることかと私は考えています。
簡単にですが今回の報告・提案で上記意識すると・・
今月は目標CPAを達成しており、大阪からのCV獲得数が最も多いです。管理画面上からだと、次月はさらに大阪に予算を配分して全体のCV数増加が期待できると考えていますが、実際の状況はいかがでしょうか?
と言ったお伺いを立てるようなアプローチになるかと思います。これであれば、大阪のトランクルームの空きが埋まっていようが、今回とは違う結果になろうが、実際の状況に即して次月最適な手段が打てるはずです。
CVが獲得できているのに、報告時に先方のリアクションに不安を感じたアナタ!ぜひお試しあれ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。要は、運用結果の報告はコミュニケーションのキャッチボールだと考えており、そういったイメージで受け止めて頂けたら幸いです。
若干、後付のようにも聞こえますが、私は報告の際に管理画面の結果の良し悪しに関係なく「実際の状況はどうでしょうか?」といったヒアリングは徹底することを意識しています。結果、管理画面の情報からは分からない状況に気づき、その状況に対しての施策・アプローチを続けてきたことで、幸いにも年単位での案件長期継続をお任せ頂けるケースが多いです。
CV獲得しているのに案件が長続きしないといった方で、よくあるケースの一つかと思いますので、思い当たる方はぜひお試しください。
ちなみに
本件のような商材や不動産物件、在庫の流動性が低い商材では在庫状況の確認を、よりリアルタイム・最小コストで出来るかがポイントかと思います。運用結果の報告時に時すでに遅しといったケースも珍しく無いため、例えばスプレッドシートなどで互いに情報が共有しやすい仕組み・状況を作るなど一歩踏み込んで進められると、尚良いですね!
今回はコミュニケーション面でのお話でしたが、慣れてきたら上記のように踏み込んでクライアント様を支えていきましょう!