最新の情報を取り入れたり、文章を要約したり、さまざまなアイデアを形にする強力なパートナーにGoogleのAIアシスタント「Gemini」があります。
そんなGeminiでいつも使う複雑な指示を「瞬時に起動する専用アシスタント」に進化させる機能「Gem（ジェム）」をご存知でしょうか。
本記事では、Gemを使いこなすために欠かせない4つのポイントを解説します。
Gemとは
Gemとは、Geminiを個人のニーズに合わせてカスタマイズできる機能です。
たとえば、「〜という役割で答えて」「〜というトーンで、箇条書きでまとめて」といった一連の指示を一度設定して保存できます。
【Gemの具体例】
- コピーライターGem: 親しみやすいトーンで、SEOの観点からキーワードを提案する
- キャリアコーチGem: 転職エージェントの採用担当者として面接の質問を作成する
- 料理プランナーGem: 健康志向の献立を考え、買い物リストを作成する
このようにGemを活用すれば、毎回複雑なプロンプトを入力する手間が軽減され、AIとの共同作業を格段に効率化できます。
Gemを使いこなす4つのポイント
Gemは、AIに与える指示のテンプレートです。
このテンプレートを効果的に作成し、期待通りの結果を得るためには、以下の4つの要素を押さえる必要があります。
- ペルソナ（役割）
- タスク（目的）
- コンテキスト（背景情報）
- 形式（フォーマット）
それぞれ解説します。
ペルソナ（役割）
まず「Gemが何者か」を明確に伝え、回答に一貫性と専門性を持たせます。
設定例は以下の通りです。
- SEOに精通したウェブライター
- 経験豊富なキャリアコンサルタント
- 家庭料理のレシピに詳しい栄養士
役割を伝えることで、Gemは適切な視点から回答を導き出し、回答の質が劇的に向上します。
タスク（目的）
次に、Gemに「何をしてほしいのか」を具体的に指示します。
指示が明確であるほど、期待通りの結果を得やすくなります。
設定例は以下の通りです。
- 指定されたテーマで、読者の興味を引く記事のタイトルを5つ提案してください
- 経歴書を分析し、想定される面接の質問をリストアップしてください
タスクを明確にすることで、Gemはただ質問に答えるのではなく、「目的を達成するための行動」を実行します。
コンテキスト（背景情報）
Geminiにより的確な回答を生成させるために、できるだけ多くの背景情報を提供します。
設定例は以下の通りです。
- 記事のターゲット読者は30代〜40代のビジネスパーソンで、最新のAI技術を基礎から学びたい
- アレルギーを持つ家族（乳製品、卵）がいるため、これらの食材を使わずに調理してほしい
コンテキストは、Gemが回答を最適化し、深く掘り下げた洞察を提供する上で非常に重要です。
形式（フォーマット）
最後に、回答の形式を具体的に指定し、情報の整理や活用を容易にします。
設定例は以下の通りです。
- 見出し、本文、まとめの構成で記事を作成
- 箇条書きで、簡潔にまとめる
- 表形式で、食材、分量、調理時間を一覧にする
この設定により、情報の整理が容易になり、長期的な活用が可能になります。
まとめ
Gemは、「ペルソナ」「タスク」「コンテキスト」「形式」の4つの要素をあらかじめ設定しておくことで、AIとの共同作業を最大限に効率化できる機能です。
AIを「思い通り」に使いこなすために欠かせない機能なので、まだ活用されていない方はぜひ体験してみてはいかがでしょうか。
