2025年8月、Microsoft広告に運用者が知っておくべき複数の改善が発表されました。
今回のアップデートは、運用の実務に直結するものが中心で、特にターゲティングの柔軟性、レポートの可視化、配信精度の強化が目玉となっています。
本記事では、運用担当者が押さえておきたい主要なアップデート内容について解説します。
複数キャンペーンに対応したインプレッションベースリスト
インプレッションベースのマーケティングリストが強化され、最大20件のキャンペーン、または広告グループを横断してリストを作成できるようになりました。
この機能強化により、以下のメリットが期待できます。
- ファネル全体を意識したオーディエンス設計
- 商品・サービスをまたいだ接触管理
- 横断的な分析による効果検証
これまでは単発でしか扱えなかった接触履歴を、戦略的に活用できるようになったことは、大きな改善点といえるでしょう。
モバイルアプリレベルのレポート機能の追加
ウェブサイトURLパブリッシャーレポートで、個々のモバイルアプリ単位でのパフォーマンスデータ確認が可能になりました。

そのため、これまではアプリストア全体をまとめて除外していた場合でも、その設定を見直すことをおすすめします。
すべてのアプリを一括でブロックするのではなく、個別に成果を確認し、不要なアプリだけを除外する戦略に切り替えることで、より効率的な広告運用が可能になります。
P-Maxキャンペーンの機能強化
パフォーマンス・マックス(P-Max)キャンペーンの運用が、より効果的に管理できるようになりました。
特に重要なポイントは以下の3点です。
- レポート強化:オーディエンス分析や検索語句、アセットレポートが拡充されたほか、広告シェア指標なども追加
- 運用管理機能:予算の提案やパフォーマンスの予測値の提供、スクリプトや自動化ルールも利用可
- 新規顧客獲得目標(β版):「購入」コンバージョンを設定している広告主向けに、新規顧客の獲得に特化した目標設定機能を提供
これらの機能強化により、P-Maxの運用状況が明確になり、より戦略的な改善が可能になります。
まとめ

2025年8月のMicrosoft広告のアップデートは、広告運用の透明性と効率性を大幅に高めるものです。
今回の機能強化により、運用者はこれまで以上に戦略的かつ効率的に広告を管理できるようになります。
広告運用を担当する方は、これらの機能を早めに試して、自社の配信戦略に組み込んでみてはいかがでしょうか。