DE&Iとは、「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の略称です。 近年、広告の炎上や思いがけない社会問題への発展などから、広告作成時には「DE&I」という考え方を避けて通ることはできません。
しかし、実際に「DE&I」について理解できている人は少ないのではないでしょうか。 本記事では、「DE&I」の概要や広告作成に必要な理由を解説します。
DE&Iとは
DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)は、多くの企業が取り組んできた「D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)」にE(エクイティ)を追加したものです。
D&Iは、「人材の多様性を受け入れて、企業や社会の活力にしよう」という考え方ですが、そこに公平性(エクイティ)を加えることで、D&Iの環境や機会を多くの人に公平に提供するのです。
DE&Iの各要素について
DE&Iの各要素についてどのようなものか解説します。
D|ダイバーシティ
ダイバーシティ(多様性)は、あらゆる差別(性別、年齢、国籍、障害の有無など)を無くし、それぞれの個性を尊重するという考え方です。 ダイバーシティには、「表層的(個人の意思では変えられないもの)」「深層的(外から識別しづらいもの)」という種類があります。
広告作成時においては、あらゆるものにおいてそれぞれのダイバーシティを意識してキャッチコピー作りや写真撮影などを行わなければなりません。
特に、深層的ダイバーシティに含まれる「価値観」は、炎上の引き金になってしまう可能性があるため、特に注意が必要です。
E|エクイティ
エクイティ(公平性)は、誰もが公平な環境・機会が提供される中で力を発揮できるような仕組み作りを推進しようとする考え方です。
広告作成においては、特定の人物やターゲットに限らず多くの人が目にすることを意識して、環境や機会が提供できるような意識が必要です。しかし、特定のターゲットに絞らざるを得ない場合を除きます。
I|インクルージョン
インクルージョン(受容)は、ダイバーシティを前提とした考え方であり、それぞれが多様性を受け入れて「やりがい」を感じながらスキルを発揮できるようにすることで、組織の活力をアップするという考え方です。
広告作成にDE&Iが求められる理由
近年、広告の写真やキャッチコピーが炎上のきっかけとなるケースが多くみられます。作成者に誰かを差別したり否定したりする意識がなかったとしても、非難されてしまうことがあるのです。
これは、DE&Iに対する理解を深めて視野を広げることで未然に防ぐことができます。実際に広告を出すときに、「この広告を出すことで、見た人はどのように感じるだろうか」「正しくメッセージを伝え、差別や非難と捉えられないようにするには…」といったことを考えなければなりません。
これからの広告作成は、組織としてのDE&Iを尊重し多様な人の目を通すことが重要です。意見に偏りなく、誰もが見やすくメッセージの伝わる広告作成を目指しましょう
まとめ
今回は、広告作成における「DE&I」の重要性を解説しました。 「DE&I」は、組織運営や経営、人材確保などに関して重要な考えと思われがちです。しかし、広告作成においても、広告を見た時の捉え方に多様性が生まれているため、思いがけず誰かを傷つけてしまったり炎上してしまうことが考えられます。
世の中の変化や多様化に対応し、人々のニーズに柔軟に対応できる広告作りに「DE&I」は欠かせません。 すでに取り組んでいる企業は理解を深め、これから取り組む企業が正しく理解することを心がけましょう。