SNS利用者の中でも特に高い利用率を誇るLINEは、幅広いユーザーにアプローチが可能なため、配信でも高い効果が上げられることが特徴です。
LINEが提供する運用型広告プラットフォーム「LINE広告」は、2016年のリリース以降、アップデートを重ねており、ターゲティングに関しても次々に精度や種類などを進化させています。
LINE広告を始めたばかりの方や検討中の方の中には、LINE広告のターゲティングについて知りたいという方も多いのではないでしょうか。
効果的なLINE広告運用のためには、ターゲティングの理解が欠かせません。
今回の記事では、LINE広告のターゲティングの種類や活用例などをわかりやすく紹介します。
LINE広告についてまとめた記事はこちら!
【2022年最新版】LINE広告とは?LINE広告の特徴やメリットなどを徹底解説!
1.LINE広告のターゲティングと活用事例
LINE広告では、さまざまなターゲティングを利用して広告を配信できますが、大きく分けて、「オーディエンス配信」「オーディエンスセグメント配信」の2つがあります。
それぞれについて解説していきます。
オーディエンス配信
オーディエンス配信は、サイト訪問者やアプリ内アクションデータ、LINE公式アカウントの友だち情報といったカスタマーデータを利用して、対象のユーザーに広告配信するターゲティングです。
LINE広告の管理画面から設定可能なオーディエンスは下記になります。
- ウェブトラフィックオーディエンス
- モバイルアプリオーディエンス
- IDFA/AAIDアップロード
- 電話番号アップロード
- メールアドレスアップロード
- LINE 公式アカウントの友だちオーディエンス
- 類似オーディエンス
- 動画視聴オーディエンス
- 画像クリックオーディエンス
それぞれの説明と活用例の紹介をしていきます。
ウェブトラフィックオーディエンス
コンバージョンやサイト訪問履歴が計測可能な「LINE Tag」のトラッキング情報をもとに、サイト訪問ユーザーのオーディエンスを作成できます。
また、サイト内購入やボタンクリックなどのユーザー行動に基づいたオーディエンスの作成もできます。
特定のページに訪れたユーザーや、重要なボタンをクリックしたユーザーに広告を配信すると効果的です。
活用例として、店舗の場所を知るためにGoogleマップボタンをクリックしたユーザーや、カートページまで到達しても購入完了ページにまで至らないユーザーなど、コンバージョン確度の高いオーディエンスを作成して、コンバージョン獲得を狙う方法が挙げられます。
また、資料請求をしたユーザーのオーディエンスを作成し、対象のユーザーに割引価格を表示した広告を配信する方法もおすすめです。
モバイルアプリオーディエンス
アプリを開いた人やアプリ内で購入をしたユーザーなど、モバイルアプリ内で発生したイベントをもとにオーディエンスを作成できます。
活用例としては、アプリをインストールした後、一定期間アプリを開いていないユーザーのオーディエンスを作成し、対象ユーザーに向けて利用を促す方法があります。
ECアプリで商品を購入したユーザーのオーディエンスを作成し、他の商品を表示して追加購入を促しても良いでしょう。
IDFA/AAIDアップロード
保有しているIDFA/AAIDデータを利用してオーディエンスを作成できます。
携帯端末の広告識別子のことをIDFA/AAIDといい、IDFAはiOS端末、AAIDはAndroidOSの端末の広告識別子です。
IDFA/AAIDデータをアップロードすれば、一致するユーザーに向けた広告配信が可能になります。
活用例としては、類似オーディエンスを作成することで、類似するユーザーへのコンバージョン拡大を狙う方法があります。
また、電話番号・メールアドレスといった情報を収集できないゲームアプリなどにおいて、既存ユーザーの類似ターゲティングを行う場合に有効です。
電話番号アップロード
保有している電話番号を利用してオーディエンスを作成できます。
電話番号をアップロードすることで、その電話番号とLINE登録している電話番号が一致するユーザーを対象に広告配信が可能です。
ユーザーの電話番号データを収集できている状況において、類似ターゲティングを行う場合に有効です。
活用例として、既存ユーザーの電話番号をもとにオーディエンスを作成し、別商品の追加購入促進や、類似ユーザーに配信してコンバージョン拡大を狙う方法などがあります。
メールアドレスアップロード
保有しているメールアドレスを利用してオーディエンスを作成できます。
上記、電話番号アップロードと同様に、メールアドレスをアップロードすることで、そのメールアドレスとLINE登録しているメールアドレスが一致するユーザーを対象に広告配信が可能となります。
例として、資料請求をしたユーザーのメールアドレスデータをもとにオーディエンスを作成し、商品購入を促す、また既存ユーザーの類似ターゲティング配信の際に活用できます。
ただし、LINEアプリはメールアドレスの登録は必須ではないため、対象ユーザーは少なくなるかもしれません。
LINE公式アカウントの友だちオーディエンス
LINE公式アカウントの友だちや、公式アカウントをブロック中の友だちのオーディエンスを作成できます。
類似オーディエンスを作成することで、ユーザーと類似するユーザーをターゲティングできるため、コンバージョンの拡大が狙えます。
すでに多くの友だちを獲得している場合に有効で、活用例としては、あらかじめクーポン配布などのキャンペーンを行って友だちを多く獲得してから、類似の「商品を買ってくれる可能性が高いユーザー」に対して広告配信する方法があります。
類似オーディエンス
すでに作成したオーディエンスと類似したユーザーをLINE内で探し、新たにオーディエンスを作成できます。
類似度は1~15%から、もしくは自動で選択が可能です。
類似性が高いとユーザーがアクションを起こす可能性は上がりますが、オーディエンスサイズは小さくなります。
動画視聴オーディエンス
LINE広告で配信している動画を視聴したユーザーのオーディエンスを作成できます。
対象の動画を選択し、動画の再生率を指定することで作成が可能です。
動画視聴オーディエンスを使用することで、動画を視聴したけれどクリックしていないユーザーに対して広告を配信できます。
活用例として、ツールの機能を紹介する動画広告を配信している場合、その動画を50%以上再生したユーザーのオーディエンスを作成することで、「お試しキャンペーン」などの広告を配信し、DL数を増加させる方法があります。
画像クリックオーディエンス
キャンペーンIDを指定して、そのキャンペーンで使われている画像をクリックしたユーザーのオーディエンスを作成できます。
キャンペーン単位での指定になるため、画像1枚を対象としたターゲティングはできません。
LINE社は、クリックしたユーザーのデータを保有しているため、ウェブトラフィックオーディエンスの代替機能としても活用可能です。
オーディエンスセグメント配信
オーディエンスセグメントでは、年齢・性別・地域・詳細ターゲティングのそれぞれを指定して、配信対象と掛け合わせることで効果的な広告配信ができます。
各ターゲティングは、下記の広告グループで設定します。
- 地域
- 年齢
- 性別
- OS
- 詳細ターゲティング
地域
都道府県別や市区町村別で指定できます。
また、居住地・勤務地・現在地での指定配信・除外配信も可能です。
年齢
年代別での指定配信が可能です。
設定可能な区分は、14歳以下、15~19歳、20~24歳、25~29歳、30~34歳、35~39歳、40~44歳、45~49歳、50~54歳、55~59歳、60~64歳、65歳以上となっています。
性別
男性・女性を指定した配信ができます。
OS
Android OS、iOSに加えて、各OSのバージョン別の指定配信も可能です。
詳細ターゲティング
「趣味・関心」「行動」「属性」「購買意向」の4つのカテゴリーから、セグメント指定・除外して配信できます。
2.LINE広告に向いている商材
LINE広告でターゲティング戦略を立てる場合、どのような商材と相性が良いのでしょうか。
LINE広告に向いている商材として、下記の2つの条件を満たしている必要があります。
- 購入ハードルが低い
- ターゲットユーザーが多い
それぞれについて説明します。
購入ハードルが低い
気軽に利用できるLINEの広告では、ニーズが顕在化していないユーザーを狙うことが基本です。
しっかり検討して購入する商材は効果が出にくいことが多いため、比較的安価で気軽に買いやすい商材がベストだと言えます。
ターゲットユーザーが多い
国内のSNSの中で最もユーザー数が多いLINEは、幅広いターゲットに広告を出せることが強みです。
そのため、ニッチな商材より、広くニーズのある商材と相性が良いでしょう。
3.まとめ
今回は、LINE広告のターゲティングの種類や活用例、LINE広告に向いた商材について紹介しました。
LINE広告では、さまざまなターゲティング方法を用いた広告運用が可能です。
ターゲティングの活用によって、効率的に広告を配信することができ、コンバージョンの増加が見込まれます。
ぜひこの記事を参考にして、LINE広告に取り組んでみましょう。