こんにちは。今回は、アカウント初期構成を考える際に重要なキャンペーンごとの目標設定についてご紹介します。初心者向けの記事ではありますが、その他の方も再確認する意味で最後まで読んでいただけると嬉しいです。
KPI、KGIって…
KPIとはKey Performance Indicatorの略で重要業績評価指標とも呼ばれています。
KGIとはKey Goal Indicatorの略で重要目標達成指標とも呼ばれています。
一言で表すと、KPIはKGIを達成するための中間指標です。
本記事では、お客様の売り上げ最大化をKGI、リスティング広告での目標をKPIとします。
そしてキャンペーンごとの目標を小KPIと設定します。
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小KPI設定があいまいで成果が悪化してしまう?
案件例(※フィクションです)
- 商材:屋号の認知度が低い商品
- KPI:CV数最大化
- CVポイント:商品購入
- 初期配信メニュー:検索・ディスプレイ
キャンペーンごとで小KPIを特に設定せず、KPIであるCV数最大化を目指して数ヶ月間運用すると、CV獲得はほとんどが検索キャンペーンであり、ディスプレイキャンペーンではCVが取れない(取れたとしてもCPAが高い)という結果に。
よしっ、予算をCPAが低い検索キャンペーンに回そう!とCPAだけを見て判断してしまう新人運用者様もいるのではないでしょうか?CPAが低いキャンペーンに予算を配分したから同予算でCV数増加!のはずが、全体でクリック数が減少しCV数も減少…。
原因は?
原因として、ディスプレイキャンペーンが検索キャンペーンのCVをアシストしていたことが考えられます。CV獲得できていないディスプレイキャンペーンが認知拡大をし、検索キャンペーンでの再検索を促していたとしたら、ディスプレイで獲得していたクリックは検索でのCV獲得に貢献していたことになりますね。
RLSA機能を利用すれば、過去にサイトに訪れたユーザーが登録キーワードで検索を行った際に入札を強化することができます。複数回サイトを訪問してCVに至るユーザーが多い場合、RLSAを利用してCVの可能性が高いユーザーへは入札を強化しましょう。
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また、Google AdWordsにはコンバージョン獲得に寄与したキーワードを確認できるアトリビューション機能がありますので、検索キャンペーンでCVをアシストしているキーワードを確認することが可能です。
キャンペーンごとで小KPIを設定しよう
例の場合、商材を理解しキャンペーンごとに小KPIを以下のように設定していれば、CV数減少は防げていたでしょう。
検索キャンペーン:インプレッションシェア最大化
ディスプレイキャンペーン:クリック数最大化
屋号の認知度が低い商材は、競合を圧倒するUSPがある場合などを除いて、配信初期段階からディスプレイ広告でCV獲得するのはなかなか難しいです。しかし、長期的に考えるとディスプレイキャンペーンでクリック数最大化をし、検索キャンペーンでの再検索・CV獲得を狙う施策が有効的だと考えます。
上記に則って予算管理や調整をしていれば、ディスプレイキャンペーンのCPAが悪いから予算配分を減らすという調整は行わなかったでしょう。
もちろん、途中でキャンペーンごとの小KPIを変更することも大切です。当然ですが配信1ヶ月目と1年目では状況が変わりますので期間ごとで小KPIを練り直しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
フィクションではありますが、案件例を交えてアカウント初期構成を考える際にキャンペーンごとで目標(小KPI)を設定することの大切さをご紹介しました。
十分に商材理解をした上で、配信初期段階からKGI達成のために最適なKPI設定・小KPI設定ができるようになりたいですね。運用に100%正解はありませんが、実施する調整や施策がお客様が望むKGI達成に向かっているのか考え続けることを忘れないようにしたいと思います。
任せていただける案件数が徐々に増えてきて、色んなことに慣れが生じてくる時期ですが、本記事を書くことで初心を思い出し自分を戒める田之上でした。