既にいろいろなところで周知されていますが、YDNサーチターゲティングの仕様変更が発表されました。
【YDN】サーチターゲティング 広告配信対象判定に関する仕様変更について
http://promotionalads.yahoo.co.jp/support/release/2016/0308.html
どう変わったの?
引用をすると、下記です。
<変更前>
インターネットユーザーの検索キーワードと広告主様の設定したサーチキーワードが、完全に一致した場合に広告を配信。<変更後>
インターネットユーザーの検索キーワードを、弊社独自の技術で語句に分解。分解した語句と広告主様の設定したサーチキーワードが一致した場合に広告を配信。※分解対象は、ユーザーの検索キーワードのみです。広告主様が設定したサーチキーワードは分解されません。
もう少し具体的に言うと
今まで、サーチキーワードで「リフォーム」でサーチターゲティングを出稿していた場合
ユーザーが持つ検索履歴のパターンによって
- リフォーム → 完全に一致するので出稿される
- トイレリフォーム → 完全に一致しないので出稿されない
- キッチンリフォーム → 完全に一致しないので出稿されない
という仕組みになっていましたが、今回の変更で「トイレリフォーム」や「キッチンリフォーム」が分解され「トイレ」+「リフォーム」、「キッチン」+「リフォーム」と解釈されるようになることで、サーチキーワードで「リフォーム」を登録しておけば
- リフォーム → 完全に一致するので出稿される
- トイレリフォーム → 分解されたものが一致して出稿される
- キッチンリフォーム → 分解されたものが一致して出稿される
というようなイメージかと思います。
※上記はあくまで例なのでこのように分割されるということを保証するものではありません。
雑感
そもそもサーチターゲティングにおいて、広告管理画面で登録するサーチキーワードは自由ではなく、Yahoo!からサーチキーワード候補として提示されるキーワードからしか選択ができません。(それなりのインプレッションがあるなどの条件なので少なくともミドルワード以上)
今まではそれに加えてさらにサーチキーワードと完全に一致した検索をしたユーザーにしか配信できないといった仕組みでした。
配信の仕組みをざっと聞くと、「検索連動型広告に匹敵する効果があるのか?」と非常に魅力的に思える広告ではあるのですが、中小企業さまのご支援を多くさせて頂いている我々としては、お客様のアカウントで
- 登録できるキーワードがない
- できたとしてもほとんどインプレッション出ない
といった状況がよくありました。
そういった中で今回の変更は後者の問題を少し解決してくれる可能性があるので、我々としては歓迎したい変更だと思っています。
サーチキーワードの候補は随時頑張って増やしているとYahoo!さんからも聞いているので、前者の問題も解決できるといいですね。
で、注意点!
さらっと公式リリースの後半にこう書かれています。
設定中のサーチキーワードによっては、これまでよりインプレッション数が増加し、予算が早く消化される可能性があります。配信実績をご確認いただき、状況に応じて予算やサーチキーワードをご調整ください。
単純に今まで配信されなかったユーザーに大量に配信され始める可能性もあるので、予算超過が急に発生する可能性が有ります。
特にビッグワードのサーチキーワードでサーチターゲティングを配信している方は要注意です。
下記のサーチターゲティングのヘルプページも今回の仕様変更で内容更新されていますが、この中の例だと「不動産」というサーチワードを登録している場合、「不動産+地名」のすべてのキーワードで検索されたユーザーが対象になってしまいそうです。ちょっと怖いですね。
サーチターゲティングの仕組みと設定
https://help.marketing.yahoo.co.jp/ja/?p=1417
今回の仕様変更でどのようにどこまで拡張されるか判明していないので、ここ数日は挙動を注視した方が良いかと思います。具体的には予算上限設定で最悪の暴走だけは止められるようにしておくのがベターかと思います。
まとめ
とはいえ、個人的にはほとんどのアカウントにおいてサーチターゲティングのボリュームは相当小さいと思いますし、拡張したとはいえアカウント単位だと大したインパクトはなく終わるんじゃないか、というのが推論です。
ただ大手アカウントは大きく影響を受ける可能性はあると思いますし、小規模アカウントでもキーワード次第で事故が起こりうる変更なので、少し注意しておいていただければ幸いです。