生成AIの普及により、ユーザーの情報探索は「キーワードで検索する」だけでなく、AIと対話しながらニーズを具体化する形へ広がっています。
LINEヤフーは2026年9月、AIエージェント「Agent i」において、対話の文脈に応じた広告配信を拡大しました。
今回はAgent iの概要と、新しい広告配信の仕組みについて解説します。
Agent iとは?
Agent iは、LINEヤフーが提供するAIエージェントです。
日常的に利用されるLINEヤフーのサービスからアクセスでき、ユーザーからのさまざまな相談に応じながら、意思決定や行動をサポートしてくれます。
企業向けには「Agent i for Business」も展開され、接客・サポートから集客・分析までAIエージェントが支援する構想になっています。
AIとの「対話の文脈」に合わせて広告を配信

Agent iにおける広告配信の特徴は、AIとの対話から具体化していくユーザーのニーズを捉えられる点です。
たとえば、商品についてAIへ相談し、条件や希望を伝えながら比較・検討している場合、その対話の文脈に関連する商品・サービスの広告が表示されます。
従来の検索キーワードだけでは捉えにくかった、「ユーザーが何を求め、どのような条件で検討しているのか」という文脈の中で、新たな広告接点を生み出すことが狙いです。
2種類の広告配信を展開
現在、Agent iでは主に次の広告配信が進められています。
| 広告 | Agent iでの展開 |
|---|---|
| 検索連動型ショッピング広告 | 2026年8月31日から配信を拡大し、広告主向け課金を開始 |
| ディスプレイ広告(運用型) | 一部ユーザーへ配信し、段階的に拡大予定 |
検索連動型ショッピング広告は、ユーザーの検索内容などに応じて関連商品を表示する広告です。
ディスプレイ広告では、LINEやYahoo! JAPANなどに配信されるバナー・動画広告がAgent iにも表示される可能性があります。
広告運用者が押さえたいポイント
現時点では、広告主がAgent iを掲載先として個別に指定することはできません。
検索連動型ショッピング広告またはディスプレイ広告(運用型)へ出稿した広告が、配信条件に応じてAgent iにも表示される仕組みです。
広告運用者にとって注目したいのは、広告との接点が「検索した瞬間」から「AIと相談している途中」へ広がることです。
ユーザーが比較・検討している文脈の中で広告が提示されるため、今後はAIによる情報探索も意識した商品情報やクリエイティブ設計が重要になるでしょう。
まとめ
Agent iでは、AIとの対話を通じて具体化するユーザーのニーズや文脈に応じた広告配信が進められています。
検索連動型ショッピング広告の配信拡大に加え、ディスプレイ広告も段階的に展開される予定です。
広告運用者は従来の検索・閲覧行動だけでなく、AIとの対話が新たな広告接点になりつつあることにも注目しておきましょう。