Yahoo!広告では、 2023年11月、検索広告においてキャンペーン間の1日の予算を共有できる共有予算機能のリリースを発表しました。 また、リリースにあわせて共有予算レポートも提供されます。
参考:LINEヤフー for Business |【検索広告】キャンペーン間の共有予算機能の提供について
本記事では、その概要についてお伝えします。
共有予算機能とは
1つの予算をアカウント内の複数のキャンペーンで共有して利用できる機能です。
たとえば、キャンペーンA・B・C全体の1日の予算が30,000円の場合、従来ではあまり利用のないキャンペーンにも個別設定する必要があり、予算による機会損失が生じているケースもありました。
今回の共有予算では、キャンペーン間で1日の予算を共有できるため、予算管理の効率化や機会損失を減らすことに期待できます。
具体的なメリットと注意点については次の項でそれぞれ紹介します。
共有予算のメリット
共有予算機能の主なメリットは以下の2点が挙げられます。
- 予算管理の効率化
- 機会損失の低減
共有予算のメリットその1:予算管理の効率化
1日の予算を使い切らないキャンペーンと、予算不足のキャンペーンがある場合、共有予算を利用することで、余剰予算を予算不足のキャンペーンに自動で振り分けることが可能です。
手動で1日の予算額を調整する必要がないため、予算管理を効率化できます。
共有予算のメリットその2:機会損失の低減
1日の予算が不足していることが原因で広告が表示されないキャンペーンがある場合、共有予算を利用することで、他キャンペーンの予算を使って広告配信することが可能です。
そのため、機会損失の最小化につながります。
共有予算の注意点
共有予算の注意点は以下のとおりです。
- 各キャンペーンの予算配分をコントロールできない
- 設定した金額を大幅に超えたコストが発生する場合がある
共有予算では、各キャンペーンの予算配分をコントロールできないため、1つのキャンペーンが1日の共有予算額をほとんど使い、他のキャンペーンは想定よりも広告配信が少なくなってしまうという可能性もあります。
検索数の急増などにより広告クリックが集中して、設定した金額を超えたコストが発生する可能性もあることにも注意が必要です。この場合、キャンペーン単位の1日の予算と同様、請求対象は1日の共有予算の200%までとなります。
また、請求対象のうち、実際に請求されるのは「1カ月の請求限度額」のみです。1カ月の請求限度額の計算方法などはキャンペーン単位の1日の予算と同様です。詳細はYahoo!広告ヘルプをご参照ください。
共有予算レポートについて
今回共有予算機能とあわせてリリースされる共有予算レポートでは、共有予算ごとの累計コストやインプレッション数、クリック数などのデータが出力可能です。
レポートを活用することで、共有予算単位でどれくらい予算を消化しているか、広告配信されているかを把握できます。
まとめ
今回は、Yahoo!広告のリリース情報として、検索広告のキャンペーン間をまたがって設定できる共有予算機能と共有予算レポートについて紹介しました。
共有予算は、キャンペーンを横断して1日の予算を設定できるため、予算管理の効率化や広告表示の機会損失を減らせるといったメリットがあります。 ぜひ今後の広告運用にお役立てください。