Google広告では、昨今のcookie規制の中でも、正確にコンバージョン計測を行える拡張コンバージョン(ベータ版 2022年3月現在)を提供しています。
本記事では、拡張コンバージョンについての特徴から注意点、設定方法についてご紹介します。
拡張コンバージョンの特徴
拡張コンバージョンとは、既存のコンバージョンタグを補完するもので、より正確なコンバージョン測定を可能にする機能です。
従来、コンバージョン計測はCookieが利用されていましたが、昨今のCookie規制により、コンバージョン計測が十分にできない場合があります。
そこでGoogleは、Cookie規制による制限の中でも正確な広告の効果測定が行うため、拡張コンバージョンという計測手段を提供することで、欠損したコンバージョンデータの補完ができるように対応を進めています。
仕組み
拡張コンバージョンの仕組みは、自社のウェブサイトで取得する以下で挙げる個人情報(※)をグローバルサイトタグが暗号化(ハッシュ化)した上で、Googleに送信するというものです。
(※)個人情報について
- メールアドレス
- 氏名
- 住所
- 電話番号
Googleに送信したデータは、広告に対してなんらかのアクションをおこしたユーザーのGoogle アカウントと照合されます。これにより正確なコンバージョンを計測することが可能となります。
拡張コンバージョンの注意点
拡張コンバージョンの性質上、ファーストパーティデータをGoogleのサーバーに送信することになります。
そのため、ファーストパーティデータの扱いについては、法務部門との調整をすることをおすすめします。
Googleに送信できるファーストパーティデータはタグによって暗号化(ハッシュ化)されますが、タグ経由で送信する場合は注意が必要です。
それは、暗号化されていない情報をタグに設定するため、「企業ポリシーとしてどこまでをGoogleとの共有できるのか」を事前に社内で承認を得るなどして「プライバシーポリシーへの記載」と「事前同意の取得」を進めておきましょう。
拡張コンバージョンタグの設定方法
拡張コンバージョン タグは、つぎの 2 つの方法で設定可能です。
- Googleタグマネージャー
- グローバルサイトタグ
それぞれについて以下でご説明します。
Google タグ マネージャー
Google タグ マネージャーは、ウェブサイト上のタグなどを簡単に更新できるタグ管理システムのことです。
すでにコンバージョン トラッキングに Googleタグマネージャーを利用されている場合は、Googleタグマネージャーを使った拡張コンバージョンの手動導入できます。
設定の変更については下記の詳細ページをご参照ください。
Google広告ヘルプ|Google タグ マネージャーを使った拡張コンバージョンの手動導入
グローバルサイトタグ
グローバルサイトタグは、Googleのサイトやコンバージョンの測定サービスで利用できる、サイト全体のウェブタグ付けライブラリのことです。
Google のグローバル サイトタグを自社サイトのページ内に直接実装してコンバージョン トラッキングを実施している場合は、グローバル サイトタグを使った拡張コンバージョンの手動導入ができます。
設定の変更については下記の詳細ページをご参照ください。
Google広告ヘルプ|グローバルサイトタグを使った拡張コンバージョンの手動導入
まとめ
今回は、Google広告の拡張コンバージョンについてご紹介しました。
拡張コンバージョンの理解には、Cookieやハッシュ化などのWebやブラウザの知識が必要です。
しかし、近年主流となっている自動入札はコンバージョンの計測が正しく行われている前提で機能しますので、正確なコンバージョン計測ができていなければ、広告費用対効果や広告配信量の低下といったリスクも起こりえます。
このようなデメリットについても考慮しながら、自社で導入するのか、または専門のパートナー会社にお願いするのかをしっかり検討するとよいでしょう。