インターネット広告の活用が出来れば、Webサイトへの流入を増やす事が出来ます。その方法として、まずはPPC広告からというのが一般的な考え方です。PPC広告とは、クリックされるごとに広告費が発生する課金方法の広告の事で、多くのWebサイトが使用している有効的な集客方法です。
ここでは、リスティング広告とCPM広告の違いや、PPC広告のメリット・デメリットの解説をご紹介いたします。
1.PPC広告について
PPC広告とは、クリックされるごと広告費が加算される仕組みで運用されている広告の事です。「Pay Per Click」の略になります。インターネット広告の中でも、課金形式に着目した分類の呼び方です。
PPC課金型の広告は、表示された広告が1回クリックされるごとに広告費が発生し、反対に、表示されてもクリックされなければ広告費は0円になります。
Webサイトのアクセスにつながった時だけ広告費が発生という点と、さらに定額から簡単に始められるという点があるので、非常に手軽で即効性がある広告として多くの企業が利用しています。
1-1.リスティング広告とCPM広告の違い
PPC広告と同じインターネット広告として、リスティング広告とCPM広告があります。
それぞれの言葉の意味と内容の違いについて、まずはおさえていきましょう。
端的に言えば、PPC広告とCPM広告の違いは、課金方法です。
①リスティング広告
リスティング広告とは、ブラウザでの検索内容に応じて表示される「検索連動型広告」や、Webサイトの内容に応じて表示される広告が決定されるタイプの「コンテンツ連動型広告」というインターネット広告です。
リスティング広告は、いずれもPPC形式で課金される仕組みになっています。つまりは、PPC広告の一種が、リスティング広告という事になります。
②CPM広告
CPM広告とは、表示回数に対して広告費が発生するタイプのインターネット広告です。
CPMとは「Cost Per Mill」の略で、「Web広告を1000回表示するごとに発生する広告費」という意味になります。
表示回数の事をインターネット用語では「インプレッション」というところから、「インプレッション広告」とも呼ばれています。
例を挙げると、バナー広告などがその手法になります。
2.代表的なPPC広告の種類
PPC広告の中には、リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告などの種類があります。
2-1.リスティング広告
リスティング広告とは、ブラウザでの検索内容や、Webサイトの内容に応じて表示される広告が決定されるタイプのインターネット広告です。
特徴は、Webサイトの内容に興味や関心のあるユーザーをターゲットとし、的確にサイトに誘導できるという点になります。集客の母数を大きく増やせるため、売上アップに対しての即効性が期待できます。
2-2.ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、アプリ上の特定の広告枠に表示される広告です。テキストやバナー画像、動画などで表示することが可能です。視覚的に目立つので、Webサイトへのアクセスアップや認知度アップ効果も期待できるでしょう。
配信サイトや、ターゲットユーザーを指定することにより、売り上げにつながるユーザーを絞って広告を配信することができます。
ただし、検索連動型(リスティング広告)と違い、宣伝したい商品やサービスに関して興味関心が薄いユーザーにも表示されてしまうので、ターゲティングの精度が大きく左右されてしまうという点があります。
2-3.SNS広告
こちらは、SNSの投稿の中に表示されるプロモーションになります。それぞれのSNSに、投稿内容に合わせた広告展開ができます。SNSの特徴に応じて広告の表示先を選ぶことでターゲティングでき、また、そのSNSのアカウント情報に応じたターゲティングも可能です。
テキストやバナー画像のようなものだけではなく、動画やカルーセルを用いたクリエイティブに表現する広告も増えてきています。
ユーザーが親しみのあるSNSの投稿形式で表示されるので、ユーザーの親近感につながりやすく、認知度拡大が期待できます。また、ユーザー心理を掴むようなクリエイティブができれば、「シェア」につながりやすいこともあり、広告以上の効果が見込めるでしょう。
3.PPC広告のメリット・デメリットを解説!
では、PPC広告のメリット・デメリットをご紹介いたします。導入に際して「良し悪し」を理解した上で検討してみてください。
3-1.メリット
3-1-1.費用対効果が高い
最大のメリットとして、その費用対効果の高さが挙げられます。「クリックされる=Webサイトへのアクセスがある」という状況になるので、かかった費用分だけ確実にWebサイトのアクセス数を増やすことができるからです。
検索連動型広告であれば、見込み客に向けての宣伝が出来るので、成果につながるアクセスが生まれます。そして、ディスプレイ広告であれば視覚的インパクトもあり、クリックされなくても認知度の向上を期待することができます。
3-1-2.低予算から運用できる
広告費に多額の予算を掛けるのが難しい中小企業にとって、低コストから運用できるというのは大きなメリットです。上限クリック単価(上限CPC)や予算設定をすることにより、希望の予算で広告の運用をすることができます。
3-1-3.効果測定できる
Webサイトへの流入数や、成果状況を把握できるので、その広告がどのような効果を生み出したかという効果測定をすることができます。
その結果に応じて広告のクリエイティブを調整したり、ターゲット層を見直したりすることで、広告をより良いものにすることが可能です。効果測定をすることで、より費用対効果の高い広告を出すことにつながります。
3-1-4.広告の停止や内容の修正が柔軟にできる
アカウントを開設し、必要な設定さえ行えばすぐに広告が出せるという手軽さも、PPC広告のメリットです。広告の停止や修正なども臨機応変に対応できます。紙媒体や看板、期間掲載型の広告などの場合、途中でストップしたり編集したりするのは難しいです。
しかし、PPC広告であれば、効果のない広告はすぐにストップできたり、効果を見ながら広告のデザインや内容を変えたりすることができます。
3-2.デメリット
3-2-1.運用してPDCAサイクルを続けていかなくてはならない
PPC広告は、運用型広告とも言われ一度掲載したら終わりという訳ではなく、日々の状況を見ながら常に運用していかなくてはなりません。
一度掲載したまま放置しておくと、効果の低い広告ばかりクリックされたり、予想以上のペースで広告費が消化されたりと、思ったような効果が出ない場合が考えられます。
しかし、運用や管理をするのに担当者の時間と知識が必要です。社内に十分対応できる時間や人員がない場合は、運用代行業者を活用することになり、費用が広告費用以外にも発生することになってしまいます。
3-2-2.配信を停止したら流入もストップ
広告を出している間は集客が見込めますが、配信を止めると流入はストップしてしまいます。
本来ならば、広告に頼らずとも集客できている状態が理想的です。広告運用だけに頼るのではなく、SEO施策やコンテンツ制作の時間もしっかりと確保できるようにし、自然な集客も得られるようにすることが必要です。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。PPC広告は非常に効果的で魅力的ではありますが、何事もメリットもあればデメリットもあります。その両方を踏まえた上で、「PPC広告」というものを検討してみてはいかがでしょうか?
「低予算でできる」というのもメリットの一つなので、自社に合った広告方法かどうか試してみるのもいいかもしれませんね。