今回は、とある案件で「クリック数」か「1位掲載」で成果が分かれた事例になります。過去にリスティング広告運用経験があるクライアント様と話すと、上記の話で運用方針を決めるケースがあります。
中には成果獲得が目的である案件で、理由のない「とにかく1位掲載して!」というクライアント様の要望・相談を受けることが皆さまもあると思います。1位掲載したことで急に成果を取れるケースも目にしたことがありますが、1位掲載を目指すことで予算に合っていないクリック単価になり、クリック数が集まらず成果が取れないケースも耳にします。
弊社過去記事にもありますように、クリック数はお客様獲得において重要な指標です。そもそもクリックが集まらなければ十分なCV獲得数も難しいですよね。一部の商材や状況、目的によっては1位掲載の方が良い事例もありますが、今回の記事で改めてクリック数の獲得が大事だなと思った内容となります。
忘れてませんか?リスティング広告で一番大事な指標
https://quartet-communications.com/info/listing/column/45213
案件概要
今回の事例は、関西圏にある同一県内で解体工事をされているクライアント様となります。どちらのクライアント様も予算10万円以下となっており、コンバージョンポイントはお客様獲得のためのお問い合わせ獲得になります。※同一県内であるが、商圏(市)は被っておりません
- クライアントA様
- 方針:1位掲載
→1位掲載をすることでブランディングを含め、CV獲得を目指したい。 - CV目標:3件/月
- クライアントB様
- 方針:クリック数
→まずはターゲットユーザーを積極的に獲得することで、CV獲得を目指したい。 - CV目標:3件/月
商圏は違えど、同一県内ということでクリック単価の相場が近く、ほぼ同じ状況・条件と言えます。CV獲得の方向性が異なるクライアント様で果たしてどちらの成果が良いか・・、結果が気になりますね!
キーワード構成
どちらも商材はおなじであるため、「解体工事」を軸のキーワードとして、下記のような構成になります。
- 解体工事×エリア(地域名)
- 解体工事×費用、安いなど(価格系)
- 解体工事×業者、会社など(業者系)
結果の予想
本件の業種は競合他社が多く、リスティング広告を出稿している広告主が多いことを確認しています。出稿している広告が多いので上位に出せた方が有利かと思いますが、クリック単価の相場が300円~500円となっており、1位掲載を狙うと500円以上になるでのはと考えられます。
仮にクリック単価が500円であった場合、予算に対して最大約200回のクリック数しか見込めません。CVR1%と想定した場合、最大2件のコンバーション獲得になります。したがって、クライアントB様の方が成果が良いのではと思います。
配信結果
各クライアント様の配信結果は下記のとおりです。
CVは1件差ではありますが、クライアントB様の方が良いですね!CVだけを見るとあまりピンとこないですが、どちらのクライアント様もCVRは実は「0.72%」と同程度です。同じくらいのCVRならクリック数が多くなれば、今よりもCVが増加することが見込めるため、クリック数が増加させるが方が良いのではと考えられますよね。
とは言え、まだ配信して間もないため、たまたまの可能性もあります。引き続き、配信結果の経過を観察しつつ、良いと判断できた方針をクライアント様に提案できればと!その結果については機会があれば書きたいなと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。リスティング広告の方針を決める際、成果獲得において「1位掲載をしたい」が、目標達成に必要かどうかを話すうえで参考の一つになれば幸いです。1位掲載した上で安いクリック単価で広告を配信することが出来れば理想ですが、まず配信当初で1位掲載とクリック数の両立は難しいと言えます。
他の業種・案件でも同様の事例があるので、次回以降に紹介できればと思いますが、1位でなく上位掲載したことで成果があった事例もありますので、機会があればこの事例も紹介できればと思います。かなり過去ですが、上位掲載で成果が上がった記事がありましたので、下記に記載しておきます。
事例紹介:クリック単価調整(量or質)で成果が上がった件
https://quartet-communications.com/info/listing/technique/25154