前回の記事では、BtoCの商材を取り扱っているお客様のデバイス調整記事を書きました。
今回は、BtoB商材のお客様でもデバイス調整をした結果、成果が向上した事例がありましたので、記事にさせていただきます。
アカウントの概要
- 商材:医療器具、病院に必要な備品の通販サイト
- 配信エリア:日本全国
- コンバージョンポイント:購入完了
- 媒体:Google検索、Googleリマーケティング
- 配信デバイス:PC、スマホ、タブレットすべて
※スマートフォン使用ユーザー向けにメルマガの配信を行っていたり、通勤時間も狙いたいというお客様のご要望もあり、はじめはすべてのデバイスへ広告を配信しておりました。
配信開始後一ヶ月の結果
配信開始後一ヶ月の結果が、以下の通りです。デバイスの配信には差をつけておりません。
・・・明らかにスマホユーザーよりPCユーザーの方が、成果獲得率がいいですね!!
上の表にはありませんが、インプレッションシェアの損失的にもまだまだPCでの配信は伸ばせそうでしたので、この後はキーワードや単価の調整は続けつつ、デバイス調整としてスマホへの広告配信を抑制し、PCユーザーへの配信割合を増やすご提案をいたしました。
デバイス調整後の結果
デバイス調整などの結果、以下のように成果が改善しました。
デバイス調整前の1週間
デバイス調整後の1週間
※最初の配信結果からデバイス調整のOKをいただくまでに少々期間があいてしまったので、単価調整、キーワード調整によりクリック単価などの部分も改善されております。
※データ比較前後の計2週間では単価の調整は行っておりません。
スマホへの配信を抑制したことによって、成果獲得率の高いPC・タブレットユーザーからクリックが多く集まり、全体的に成果数増加、成果獲得単価の改善へつなげることが出来ました。
またスマホユーザーへの配信をかなり抑制したことで、低い掲載順位までしっかり探して広告をクリックしてくれるような見込みの高いユーザーからのコンバージョンを集めることができたのか、スマホでの成果も改善できております。
他の情報を交えての結果考察
今回の結果の考察としては以下の2点が大きな要因だと考えております。
- 病院の備品ということで、商品を購入する際に厳格な手続きや処理が求められたり、商品を購入するための情報が病院のパソコンにしかない可能性が高いので、そもそもスマホで購入するユーザーが少ない(院長レベルの方は情報を持っているかもしれないが、備品を買う時は社員に頼む時が多いと思われる)
- 科によって診療時間がバラバラな場合が多いので、勤務時間外でユーザーが検索行動をする時間もバラバラであり、通勤時間を狙うということが難しい
②については、BtoB案件ということで、さらに時間帯のデータを交えつつ上記の結果を考察してみたいと思います。
スマホから勤務先の備品を購入するのは、通勤中や、クリニックの経営者の方でしたらプライベートの時間中にふと思い出したタイミングが多いのではないかなと思います。しかし通勤中であると思われる6時~8時の時間帯や、またそれ以前の深夜の時間帯は成果獲得率が悪く、獲得単価も高いです。
19時~23時の成果獲得率が悪くないのは…勤務終了の時間は病院ごとに違いますので、一概に悪い、良いとは判断しきれない時間帯なのかもしれません。
9時~18時の成果が一番良いように、やはり勤務先で必要な備品は、仕事中に仕事場のPCで購入することが多いのではないかなと思われます。
こちらの時間帯についても、現在調整のご提案中ですので、さらなる成果向上が期待できそうです!
まとめ
お客様はスマホユーザー向けにメルマガを流していると仰られていました。メルマガは見込みの高いユーザーへ流れると思いますが、やはり「ユーザーが商品をほしいタイミング」ではないんですよね。メルマガは既存の顧客に新しい情報を流すという意味では有効かもしれませんが、それが直接購入につながるというわけではなさそうですね。
リスティングはリスティングで成果を見ていこうと、お客様に改めてご説明いたしました。
お客様のご要望をお聞きするのも大切ですが、配信データにもとづいてお客様のためにご要望と異なるご提案をするのも大切だと改めて感じました。