皆さん、こんにちは!GWもあっという間に過ぎましたが、充実に過ごせたでしょうか。私は神戸でサップや、BBQ、飲み、ジム・・などヒッキーにしてはアクティブな休日ライフでした・・。個人的に体力・メンタルの限界であったため、休日の過ごし方で事前にテスト機能があったらとと思うこの頃。
テストと言えば、リスティング広告では皆さんご存知「下書き・テスト」があると思います。今回この機能を使って検証した結果がありましたので簡単にご紹介させて頂きます。「下書き・テスト」の機能については下記の記事でも紹介したものがありましたのでリンクを張っておきます。
※設定手順は旧管理画面であるため、概要だけ見て頂けたらと。
【Google AdWords】 ~キャンペーンの下書きとテスト機能~機能紹介・設定方法https://quartet-communications.com/info/listing/column/29528
導入背景
紹介する2事例は同じクライアント様の案件(商材は別)です。両案件共にCPAに目標がある案件で、CPAを守りつつCVを獲得する必要があります。現状はCVを獲得出来ていても目標のCPAに達しない時があるため、スマート自動入札により目標CPAを達成し続けられるかを検証することになりました。
システムによる最適化でパフォーマンス向上を期待したいのですが、逆に悪化する可能性がある・本件ではそれがあまり許されない案件であるため、今回「下書き・テスト」を使用・経過を見るということになりました。
スマート自動入札(以降:自動入札)のパフォーマンスが圧倒的に良ければ正式に実装、悪ければ自動入札の設定見直し・解除という判断が明確に出来るのは運用者としては嬉しい機能ですね!それでは各事例についてご紹介させて頂きます。
事例1
案件概要
下記、簡単な案件概要です。
- 商材:テニススクール
- 配信メニュー:検索広告(指名キーワードと、テニススクール系のキーワードで構成)
- CV:レッスンのお申込み
- マイクロCV:各学校のページ遷移
マイクロCV
事例1・事例2ともに実際の申込(以降:実CV)とは別に自動入札を有効化するためにマイクロCVを設けています。各学校紹介ページであるため、ある程度モチベーションが高い想定で今回は進めています。
テストについて
今回、自動入札をテスト機能で配信する上で、事例1・事例2共に下記のテスト条件で配信を行いました。
- 既存とテストの設定・構成は入札単価以外は全て同じ
- 予算配分は既存とテストで半々(50:50)
- テストのコンバージョン目標単価は500円(推奨設定)
それでは配信結果に移らせて頂きます。
配信結果
※既存キャンペーン:手動入札の配信 テストキャンペーン:スマート自動入札の配信
開始して2週間程度のデータですが、早速テストキャンペーンの方が実CVの獲得が多く、CPA・CVR共に2倍以上のパフォーマンスを推移しています。出だしとしては良好ですね!では実際の動きとして流入しているユーザー(検索語句)に変動はあったのか、チェックしてみました。
検索語句
上図が検索語句の実績となります。データはクリック数上位のものでピックアップしており、赤字箇所が実CVを獲得したキーワードとなります。※【指名】となっているものはクライアント様のテニススクール名となるため、【指名】と表記されて頂いています。
データからはテストキャンペーン・既存キャンペーン共に同じようなクエリの内容、実際のCVクエリも偏りがないことから、CVはたまたまで、まだ完全に自動入札が良えませんね。クリック単価も差は無いため、引き続き自動学習機能で配信精度が上がることを期待して経過観察となりそうです。
事例2
事例2の簡単な案件概要となります。
- 商材:ダンススクール
- 配信メニュー:検索広告(指名キーワードと、ダンススクール系のキーワードで構成)
- CV:レッスンのお申込み
- マイクロCV:各学校のページ遷移
配信結果
こちらの配信実績はテストで実施している自動入札より、既存キャンペーンの方がマイクロCV・実CVが多いですね!特にクリック単価は自動入札の方が既存よりも2倍のクリック単価となっており、現状は自動入札がまだ上手く機能していないと言えます。では実際の検索語句も違うのでしょうか?見てみましょう。
検索語句
こちらがテストキャンペーン・既存キャンペーンの検索語句となります。データの集計・表記は事例1と同じになりますので、細かい説明は割愛します。
データを見ると、事例1同様検索語句はどちらも同じ内容であるため、狙うべきユーザーにはアプローチ出来ていると言えます。ただ、自動入札のクリック単価は既存キャンペーンのほぼ倍となっており、現パフォーマンス上は良くないと判断できます。
「下書き・テスト」機能を使って既存の配信をしつつ、リスクを抑えて新しい試みの結果が確認できたのは本当にありがたい・・!この結果を基準にどのように進めるか既存キャンペーンの照らして次に進められそうです。
まとめ
如何でしたでしょうか。今回「下書き・テスト」機能を利用することである程度リスクを抑えて次につなげるための配信が行えると同時に検証が行えたと思います。
この結果を通して、事例1であればこのまま経過観察してパフォーマンスが上がれば自動入札に切替、事例2はスマート自動入札を止め、他の改善点にプライオリティを置けることが明確に判断できたのはとても有益だったかと。
今回は自動入札機能との比較になりましたが、他の切口でも「下書き・テスト」機能を有益な結果を出せると思いますので、状況に当てはまる方にはお勧めしたいと思います。個人的には下記の切口は実施の余地ありと思います。
- 特定の配信エリアを強化したい場合
- 特定のデバイス配信を強化したい場合
クライアント様の広告費を考えると、チャレンジベースの提案はなかなか踏み出しづらい方も、「下書き・テスト」の機能を使えば、クライアント様が許容できる範囲でのチャレンジ施策も十分進められるケースが多々出てくると思います。該当する方はぜひ活用頂けたらと!