前置き
日々の運用、お疲れ様です。
今回は、Googleディスプレイネットワークの1つの配信手法である「コンテンツターゲット」を運用していく中で、 興味深いデータが出たので、そちらをお伝えしたいと思います。
まず、「コンテンツターゲット」とは、Googleディスプレイネットワークの配信手法の1つですが、 検索連動広告と同様に、「キーワード」を指定し、その「キーワード」と、Googleが広告を配信するに 妥当と判断した(マッチした)ウェブサイトページ上の広告枠に、広告が掲載される仕組みのことです。 (厳密には、「トピック」を指定する方法もあるのですが、今回は割愛致します。) 詳しくは、以下ページをご参照ください。
Googleディスプレイネットワークを運用したことのある方であれば、お気づきかもしれませんが、 往々にして、ディスプレイネットワークの運用において、いわゆる「リターゲティング広告」以外の ディスプレイ広告は、リターゲティング広告と比較して、パフォーマンスが、あまりよろしくないという印象が 強いのではないでしょうか?
かく言う私も、その内の1人なのですが、今回は「そんなことはないんだよ!」という事例を、 データを通して、お伝えしたいと思います。
事例
以下の画像は、とある期間(直近半年程度)の、とあるGoogleAdwordsのアカウントデータをまとめたものです。
先程も申し上げましたように、ディスプレイ広告においては、検索連動広告と同じくらいのパフォーマンスを出すことができる(もしくは、それ以上)、配信手法として、まず「リターゲティング広告」が挙げられます。
しかし、今回のアカウントにおいては、「コンテンツターゲット」が、検索連動広告と比較しても、 遜色のないパフォーマンスを出していることがわかります。
なお、今回のコンテンツターゲットに関しては、いくつかの改善施策を設定していますが、 例えば、「コンテンツターゲット×リターゲティング」など、ディスプレイ広告の配信手法を組み合わせることなく、 純粋に、「コンテンツターゲット」のみでの配信です。
では、なぜ、今回の「コンテンツターゲット」が、このようなパフォーマンスを出せることができるのか、分析しました。以下、データがそれです。
こちらのデータは、同じ期間で、どのウェブサイトページに広告が配信されたのか、判別する「プレースメントデータ」です。
全てのデータをお見せすることはできませんが、特に、興味深い点が、「アプリ内広告において、一定の獲得数がある」ということです。
実は、今回の「コンテンツターゲット」で、配信され、かつ獲得があるプレースメントの内、
「74%」が、このアプリ内広告からの獲得となります。
※アプリ内広告に関する詳細は、以下をご参照ください。
つまり、スマートフォン上で操作するアプリに対して、配信されている広告経由で、このアカウントでは、獲得があるということです。
アプリ内広告からの獲得パフォーマンスは、ご利用金額の割に、獲得がなく、獲得単価を上げてしまう要因になることが多いのですが、今回のアカウントでは、異なる動きをしているということです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、ディスプレイ広告の、数多ある配信手法の中で、獲得・パフォーマンスがいいということで、 とりわけ「リターゲティング広告」が取り上げられがちの中で、意外な伏兵として、「コンテンツターゲット」も、 使える配信手法であるということ、また、「アプリ内広告」に関しても、獲得に繋がりにくい広告枠という印象を 持たれがちの中で、今回のアカウントに限って言えば、実は、通常のプレースメントと同じくらいに、獲得に繋がっている広告枠ということがわかりました。
多くのアカウントを運用し、経験を積むと、意識しているとしていないとにかかわらず、自分が持つ「勝ちパターン」というものに、とらわれてしまいがちになります。
「勝ちパターン」があるということは、良いことだと思いますが、それがあることによって、「先入観」にとらわれ、そのアカウント・クライアントが持つ可能性を詰んでしまうということは、本末転倒であるように思います。
運用する際に、そのようなチャレンジングな部分があっても、いいかなと思っている、今日この頃です。